地球規模の環境問題となっているマイクロプラスチックなどの海洋プラごみ問題。外洋の影響を受けにくい瀬戸内海に面する広島、岡山、愛媛、香川の4県と公益財団法人「日本財団」(東京)が、瀬戸内海の海洋プラごみの新規発生をゼロに近づけることを目標にした「瀬戸内オーシャンズX(エックス)」が進行中だ。5カ年のプロジェクトは、海ごみ発生の実態を把握する第1段階で陸からのアプローチとして、人間が実際に川沿いの延べ1100キロ超を歩いて調査を行った。実測に参加した担当者に話を聞いた。 歩いた総距離1188キロ海ごみを削減するためになぜ河川を調査するのだろうか。 研究によると、海に流れ込むごみの約7割は陸地に由来するといい、その大半が水路や河川を経由する。瀬戸内海の場合、ごみは他の海域からほとんど流入してこないため、瀬戸内地方で生活する人たちが出したごみが流出して海に流れ込んでいるとみられる。 それを食い止め