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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (42)

  • 論説「コロナ禍でも踏ん張れるアベノミクス2800日の「レガシー」」by田中秀臣in iRONNA - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    毎週の論説です。今回は、安倍総理の2800日の貢献を、経済政策に絞って書いてみました。もちろん「失政」もあるのですが、この論説では評価すべき点を詳細に書きました。そして最近の病状を心ない仕方でとりあげる人たちを批判しています。ぜひお読みください。 (2022.7.9追記)iRONNAが終了してしまっているため、元原稿をそのまま掲載します。題名は、毎回そうでしたが編集サイドの判断だけでつけたものです。以下の題名はもともと私がつけたものです。 総理大臣、連続在任最長とアベノミクス 安倍晋三首相の連続在任記録が24日に2799日の史上最長になった。安倍首相の大叔父にあたる佐藤栄作元首相を抜く記録である。佐藤政権の時代は高度経済成長の後期にちょうど該当し、筆者もその時代はよく記憶している。特に政権の最終局面では、国内のマスコミや世論から単に長期政権だというだけで批判をうけていた側面がある。国外では

    論説「コロナ禍でも踏ん張れるアベノミクス2800日の「レガシー」」by田中秀臣in iRONNA - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    shibusashi
    shibusashi 2022/07/10
    一昨年の記事。『感情的な印象論で決めがちなワイドショー民たち、健康を政争にすることを恥じない野党勢力、不況を責めながら不況をもたらす財政規律を言い続けるめちゃめちゃマスメディア』
  • 菅官房長官へ経済対策提言を提出。#経世済民政策研究会 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    三原じゅん子座長と自民党の有志議員での勉強会「経世済民政策研究会」で、今般の新型コロナ危機についての政策提言をしました。 ・国債発行による財政措置 ・地方自治体に対する支援策 ・金融政策 ・景気回復期の財政金融政策 特に金融政策での日銀による中小企業へのマイナス金利貸し出し、日銀による地方債、劣後債の買い取り等を官房長官に説明し、菅官房長官からは「このような金融政策は常に頭のど真ん中にある」と仰っていたと、同席した議員の方々からお聴きしました。 講師できていただいた原田泰さん、飯田泰之さん、上念司さんにも感謝申し上げます。一応、顧問なので少しは貢献できたかな、と思います。 これからもリフレ派的な目線での政策提言をしていきたいと思っています。みなさんのご尽力、ご声援をお願いします。

    菅官房長官へ経済対策提言を提出。#経世済民政策研究会 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    shibusashi
    shibusashi 2020/09/01
    5月の記事。『菅官房長官からは「このような金融政策は常に頭のど真ん中にある」と仰っていたと、同席した議員の方々からお聴きしました』
  • 感染期の経済対策をどう評価するかー倒産、失業、生命の危機の回避:ドカンとやってスピードあげる - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    よくありがちな悲観論では、「経済規模が見たこともないほど落ちる」という発言を語ることが今日の風潮だ。しかしそこだけ見てはだめだ。生産・消費は急激に落ち込むが、だがそれでも倒産も失業もできるだけ起こらないようにしているかどうかが感染期の経済対策の成果では特に問われる。これが最重要点。 通常の大不況では、生産・消費、もちろんGDPの水準が何十パーセントも落ち込めば、失業や倒産は激増するだろう。だが、感染期の経済対策がうまくいけば、失業や倒産をだきるだけ避けることができる。というかそれがすべてだ。「仕事がなくても失業しない」「お客がこなくても倒産しない」。それが目標。 そのためには何が必要かは自明で、生産や消費にまわらなくても、働いていたときと変わらない生活資金を得ていること、また商売がそこそこ回っていたときと同じだけの収入や支払いなどができること、これを維持できるお金を政府・日銀が協調して出す

    感染期の経済対策をどう評価するかー倒産、失業、生命の危機の回避:ドカンとやってスピードあげる - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • 浜田宏一「新型コロナウィルスへの財政的戦い」 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    浜田先生の新しい論説。twitterに要旨まとめたのこちらにもまとめて掲載。 浜田宏一先生の最新論説「新型コロナウィルスへの財政的戦い」 https://www.project-syndicate.org/commentary/governments-must-use-fiscal-policy-to-tackle-coronavirus-by-koichi-hamada-2020-03 極めて適切な内容です MMTについて、サムエルソン、ブランシャールら主流派の経済学と対比している。MMTに特権的な地位は否定。また財政健全化にこだわる日経済を論じた海外ジャーナリストや伊藤元重論説を批判。 浜田宏一論説内容紹介)新型コロナウィルスへの対策は、金融政策は効果の点で回り道。中国は金融緩和政策はすでに採用。今は日もその他の国も財政政策の方が、直接に感染症対策や自然災害などに影響を及ぼす。財政

    浜田宏一「新型コロナウィルスへの財政的戦い」 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • ケインズ学会「MMTシンポジウム」簡単な感想(MMTの問題の核心は雇用最大化、物価安定に失敗すること)、JGPはMMTの問題の本質ではない(おまけの話題だ)など - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    ケインズ学会の初日はMMT関係のシンポジウムがあって、司会は浅田統一郎さん、報告者は野口旭さん、松尾匡さん、内藤敦之さんだった。 野口旭、松尾匡、そして意外だったが内藤敦之さんら、もちろん司会の浅田統一郎さんまでみんな似た観点でMMTを批判した。欧米の経済学者も共通していて、要するに雇用最大化や物価安定に使えない、むしろ時代遅れの産物。これに対してMMTは「オレは世界一」とやるのでカルト化しますわな。 ケインズ学会でのMMTシンポでは、MMTに登壇者すべてが批判的だったが、その核心は名目金利一定で財政政策でコントロールするというMMTの政策は、時代遅れ、雇用の最大化、物価の安定に失敗するリスクが高いこと。リフレ勢は一様に期待経路の無視を問題視。質問した僕ももちろん。 野口旭さんは報道によると自民党の議員たちの前で講演したそう。 自民党が「MMT勉強会」、出席者から賛否両論 - ロイター こ

    ケインズ学会「MMTシンポジウム」簡単な感想(MMTの問題の核心は雇用最大化、物価安定に失敗すること)、JGPはMMTの問題の本質ではない(おまけの話題だ)など - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    shibusashi
    shibusashi 2019/12/07
    『なお現状の日本経済に財政赤字を気にせずに財政出動をせよ、というのはMMTでなくても彼らのいう「主流派」であるニューケインジアンの多くでもいえることです』
  • 「物価が下がろうが上がろうが、一人当たりの販売数量(=生産数量)が増えれば、実質賃金は上昇するのです。すなわち、生産性向上です」という誤解 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    誰の発言か知らないけど「物価が下がろうが上がろうが、一人当たりの販売数量(=生産数量)が増えれば、実質賃金は上昇するのです。すなわち、生産性向上です」というのが流れてきた。この人は常に労働市場が完全雇用にあると思ってるんだろうね。金融・財政政策は意味がないわけだ。まあ言論の自由だ。 どうせ僕の発言を信じない人がこのように引用してくるのだろうけど、例えば今のアメリカ経済学会の会長オリビエ・ブランシャールの『マクロ経済学』(東洋経済新報社)をみてみるといい。実質賃金が「生産性」だけで決まるのは、完全雇用のケース。それ以外では、財政・金融政策が実質賃金に影響する。 労働市場が常に完全雇用(自然失業率水準=「生産性」で決まる)ならば、これは財政政策も金融政策も無縁。むしろ自然失業率を低下させる必要があるならば、構造改革が必要。この主張をいう人は日ではしばしば「新自由主義者」といわれてるらしい。個

    「物価が下がろうが上がろうが、一人当たりの販売数量(=生産数量)が増えれば、実質賃金は上昇するのです。すなわち、生産性向上です」という誤解 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    shibusashi
    shibusashi 2019/03/09
    『オリビエ・ブランシャールの『マクロ経済学』をみてみるといい。実質賃金が「生産性」だけで決まるのは、完全雇用のケース。それ以外では、財政・金融政策が実質賃金に影響する』
  • 加藤寛の経済学メモ

    twitterにつぶやいたことを(一部修正して)記録したもの。加藤寛に興味を抱いたのは、高橋洋一さんのこの追悼文http://shuchi.php.co.jp/article/1368による。 例えば、竹中平蔵氏や高橋洋一さんに影響をかなり与えた加藤寛を、「新自由主義」と批判する人がわりといて、当に無知ってすごいなと思った。加藤寛氏のキャリア形成をみてみたら、「新自由主義」(=市場原理主義)とは異なるものだということは明白だろう。加藤寛自体も『入門公共選択』で、フリードマンの新自由主義と自らの公共選択論的立場を対比させて説明している。以下ではその点もふれてある。 加藤寛のキャリアは、最初、ソ連経済研究から始まった。ソ連経済はその初期において重工業を中心とする投資重視の経済。かなりの高度成長を実現していた。しかしそれに対して、加藤は、師の気賀健三とともに、ソ連経済の限界が、減価償却をほとん

    加藤寛の経済学メモ
    shibusashi
    shibusashi 2019/01/27
    2013年の記事。『いまの北欧型社会のワンパターンな解釈(福祉のみへの注目)ではなく、競争的な市場と政府の積極的な福祉政策という「最適な政策選択」の実現、それによる福祉の向上がメインテーマだった』
  • 上げ潮派ってなんでしょ(プチ改訂版)

    ソフトバンククリエィティブのメールマガジンに掲載されたもの転載 もう七年も前のことだけど、2001年に専修大学教授の野口旭さんと共著『構造改革 論の誤解』(東洋経済新報社、以下『誤解』)というを出した。執筆の関係は、野 口=先生、田中=弟子、という感じで、僕はそのとき初めて経済評論という分野に手 を染めたわけである。このの主要テーマは、「構造改革なくして景気回復なし」と スローガンを掲げて、国民的な人気を誇った小泉純一郎首相の経済政策を批判的に議 論することだった。小泉氏の当時の人気は当に凄まじく、非常勤でいってた大学の 講義で『誤解』の内容を説明していたら、ある学生のアンケートに「なんで先生は小 泉首相をいじめるんですか?」という一言コメントが返って、思わず苦笑したもので ある。 その国民的人気はほぼ在任中維持されたといえよう。そして小泉氏は今期かぎりで 政界を引退するという。「上

    shibusashi
    shibusashi 2019/01/27
    2008年の記事。『キーになるはずの金融政策の政治的な「改革」が二の次になり、特に「上げ潮派」が政治的なピークだった(第一次)安倍政権下ではほぼなにもしなかった。あのとき早々に日本銀行法改正でもすればよかっ』
  • 裁量労働制の拡大をめぐる経済学メモ

    政府の「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」は簡単にいうと二つの構成要素からなっている。一つは残業時間の上限規制の強化、そしてもう一つは裁量労働制の拡大である。 政府が労働時間に介入することの正当化は、通常の経済学ではかなり例外的なものととらえられる。だが私はこのブログや自分の著作・論文の中でも常に書いてきたように、新古典派的な労働経済学の発想には反対である。通常の新古典派的な労働経済学では労働者と資家(雇用者)は対等の交渉相手として設定されるのが「標準」である。だが実際には労使の交渉上の地歩は異なり、労働者よりも資家(雇用者)の方が交渉力は上である。このようないわば「権力」の差異があれば、労働者の働く位置は生存水準ぎりぎりの労働時間(余暇)と報酬の組み合わせに落ち込む可能性がある。このような労働市場観は経済学歴史の中で常に存在してきたし、また実際の社会政策や

    裁量労働制の拡大をめぐる経済学メモ
    shibusashi
    shibusashi 2018/02/11
    『大手企業を含めて裁量労働制の悪用が行われている事例がままあり、またそれを監視するコストを政府が十分に払っているわけでもない。』
  • 僕がミクロ問題を考えるときのひとつのベース

    そろそろシノドスで話す準備をしなくてはいけない。僕は飯田泰之さんのような「ニューケインジアン」というのにはためらいがある。他方で、『atプラス』(http://actibook.la.coocan.jp/at/)で権丈善一さんが書かれた話(「政策技術学としての経済学を求めて」)にはかなり同意する部分もあった。またいままでいろんなところで権丈さんの論説を人にすすめてもきた。もう無くなったのでいうが『月刊現代』のこの特集の人選もすべて僕が編集者と相談しつつやったのでそのときも権丈さんを推した。その理由は率直な物言いへの評価だったのだが、他方で何か共通の土台で考えている面もあるんじゃないか、と思っていた。それが今回の『atプラス」の論説で僕には明らかになった。もちろん個々の論点で権丈さんとは異なる立場もあるだろう。 以下は、僕の福田徳三論の一部分(抜粋)である。元になる原稿はすでに10年以上前に

    僕がミクロ問題を考えるときのひとつのベース
    shibusashi
    shibusashi 2018/02/04
    『したがって、アダム・スミスは労働者をαゾーン内部での取引に参加できるように、要するに、労使の交渉が「公正」におこなれるように労働者にハンディ・キャップを与える政策を積極的に展開することを説いていた』
  • お正月特別企画:2015年心に残る経済書ベスト20発表!!(ベスト10日本人著者全コメント公開)

    明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 2012年、2013年と実施し大好評を博した「心に残る経済書ベスト」が二年ぶりに戻ってきました。応募者総数約100名 有効投票ポイント991の方々に参加いただき、今年は上位陣が白熱した接戦を展開しました。 対象期間は2014年11月から2015年10月末までに出版された国内外の経済書となります。ちなみに、2012年第一位は、ポール・クルーグマン『さっさと不況を終わらせろ』(早川書房)、2013年第一位は、田中秀臣編著『日経済は復活するか』(藤原書店)でした。2014年は実施していません。 さていきなりですが、2015年の第一位は! 第一位 原田泰�『ベーシックインカム』(中公新書)� 第四位 原田泰『反資主義の亡霊』(日経プレミアム新書) 著者から投票してくださった方々へ 私の『ベーシックインカム』が「2015年心に残る経済

    お正月特別企画:2015年心に残る経済書ベスト20発表!!(ベスト10日本人著者全コメント公開)
  • 『21世紀の資本』と日本の経済学

    以下は『電気と工事』(オーム社)の三月号に寄稿したものの元原稿です。 ーーーー フランスの経済学者トマ・ピケティが書いた『21世紀の資』(みすず書房)が大ベストセラーだ。五百頁を超える分厚い格的な経済の専門書が、発売ひと月で十数万部も売れたらしい。テレビのニュースでもとりあげられ、雑誌では特集が組まれたり、また解説や便乗が多く出された。 ピケティの主張は実に明瞭で簡潔だ。主に三点に集約できる。 1)世界中で所得と富の分配の不平等化が進んでいる。2)その原因は経済成長率<資収益率にある。つまり経済の大きさが拡大するよりも資の取り分が大きくなる。例外は1914-1945年のふたつの世界大戦とそれに挟まれた期間だけである。3)この世界的所得格差を是正するためにグローバル資産課税やまた累進課税を促進すべき、というものだ。 ピケティは「経済成長率<資収益率」は、資主義の動態的な法則で

    『21世紀の資本』と日本の経済学
  • アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』と清算主義

    『電気と工事』2013年7月号の元原稿 清算主義という言葉をご存じだろうか? 清算主義はあまり一般には聞かない言葉かもしれない。この清算主義を簡単にいうと、経済の成長や発展は、資源を無駄に利用しないことによってもたらされる。これを「効率的利用」と経済学者は表現する。そのために社会に非効率的な資源の利用があればそれを除去しなくてはいけない。簡単な言葉で書けば、ムダをなくせばなくすだけ経済は発展すると考えている。この清算主義を実行するためには、政府の介入は必要ない。たいていは政府の介入は効率的利用の促進をかえって妨害してしまう。かならず市場の自律的な淘汰の力で行うべきである、という主義である。 経済学歴史では、第二次世界大戦前の経済学者の多くがそのような清算主義の立場であった。例えば、アメリカの大恐慌期に、大不況で失業や企業の倒産が相次いでも、清算主義者はそれを非効率的資源(無駄な人員や経営

    アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』と清算主義
  • 高橋洋一『日銀新政策の成功は数式で全部わかる!』

    銀行の金融政策が、2年以内にデフレを脱却し2%のインフレ目標を達成する可能性が高いことを簡単な数式で説明し、さらに消費、雇用、賃金、投資、為替、金利などへの波及を、実現の見通し時間を含めて、これまた簡単な数式とグラフで説明したとてもいいです。 やはり数式を簡単なものであれ利用すると当に見通しがよくなります。反面、読者にはもてない側面もでてくると思いますが、このは数式を読み飛ばしても言っていることが重要&明快なのでぜひ手元においておき、ゆっくりと読むことを勧めたいですね。 さて僕はいまの日の最大の障害は、財政再建主義の歪みだと理解しています。消費税増税の自己目的化、国債市場関係者というごく一部の既得権者による国債金利の異常な低水準志向などは、すべてこの財政再建主義の一部として理解できます。 書では、簡単な数式を利用して、このような財政再建主義への批判をあわせて行っているといって

    高橋洋一『日銀新政策の成功は数式で全部わかる!』
  • リフレ・レジームは揺らいでいるか?

    一昨日くらいから断続的にTwitterで書いたものを列挙しました。 「黒田総裁の信頼性崩壊」BY LARS CHRISTENSEN http://dlvr.it/3WDfKvを読んで。 クリステンセンの指摘は、今回の株価の乱高下を、クルーグマンがそもそも指摘したリフレ・レジームの動揺に求める。理由は以下の三点。 1)甘利経産相の発言「長期金利が上昇しないようにするには国債への信認を高めることだ」が投資家たちに日の金融政策の方向性を疑わせた 2)日銀の5月議事録から甘利発言と同じ趣旨の発言をする委員が大勢いた。これは日銀内部でインフレ目標の意義についての意見統一がないことを市場に伝えた。以下はクリステンセンの道草による訳文から。 「言い換えると、一部の日銀委員は債券利回りの上昇を抑えたい、つまりは甘利大臣の懸念に対応する考えを持っているということだ。これを行うにはたった1つの方法しか存在し

    リフレ・レジームは揺らいでいるか?
  • 石橋湛山はレジーム転換後に何を語ったのか?(メモ書き1)

    石橋湛山は1931年、1932年の二段階のレジーム転換後にどんなことを言ったのか。いまの日経済を考える上でも重要だと思います。1932年11月以降から2・26事件が起きる前までに焦点をあてて、断続的に彼の発言を引用してみます。最初は1932年12月から1月にかけてのもの。マルクス主義的な立場だった有澤廣巳との論争を背景にしたもの。 以下は今日、twitterに書いたものを並べただけのもの。 まず(1)不況がずっと続く期間→(2)不況から好景気に転換する時期→(3)好況期 の三期間にわけて考える必要。(1)において日の最近の経験だと、実質賃金の高止まり(デフレが主因)によって失業率が増加。ちなみに実質賃金の高止まりはデフレ不況の原因のひとつにしかすぎないことに留意。(2)のいわば過渡期について、石橋湛山が事実上のマルクス主義者といえた有澤廣巳と戦前に論争をしている。『石橋湛山全集』第九巻

    石橋湛山はレジーム転換後に何を語ったのか?(メモ書き1)
  • リフレ政策(黒田・岩田日本銀行の大胆な金融緩和)に関係ないものまでしょわせて批判する悪質な言説について

    資産市場(株、為替レートなど)がリフレ政策の初期において急激に変化することは、僕らは何億回もいままで書いてきたし予見してきた。この動きがやがて物価や雇用にはねかえることも書いてきた。その時間の経過を待てず、待てない連中がやることは、足のひっぱり=デフレのまま停滞がいい、とする愚劣である。 ちなみに小泉政権後期から安倍政権において、半リフレ的状況がうまれた(為替は1ドル110円台、株価は18000円台)。そのときは資産価格だけではなく失業率も急減して5.5%から3%台後半まで下落した。高卒、新卒は大幅改善し、ニートも減少した。これが気にくわない連中がいた。 彼らが目をつけたのが「貧困」や「経済格差」。日の「貧困」の多くが長期失業の裏返しなんだが、そんなことはおかまいなく、彼らは「おれの苦しみは解消されない」という論法にでた。また構造的な問題(格差の多くは人口増による要因があった)を、あたか

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  • 浜田宏一『アメリカは日本経済の復活を知っている』

    浜田先生の新刊。形式はエッセイ調であるが、憂国と救国のメッセージに満ちていて、また世界のトップクラスの経済学者たちがどのように日の経済を冷静にみているかがわかるすぐれた書籍である。また日の経済問題の核心であるデフレを伴う長期停滞について、それを日銀行の政策の失敗であること、それを解消するのは、期待(予想)に訴える金融政策を主軸にしたリフレ政策であることが明言だれている。 「結論からいおう。20年もの間デフレに苦しむ日の不況は、ほぼすべてが日銀の金融政策に由来するものである。白川総裁は、アダム・スミスから数えても200年あまり、経済学の泰斗が営々と築き上げてきた。いわば「水は高いところから低いところに流れる」といった普遍の法則を無視している。世界孤高の「日銀流理論」を振りかざし、円高を招き、マネーの動きを阻害し、株安をつくり、失業や倒産を生み出している。年間三万人を超える自殺者も金融

    浜田宏一『アメリカは日本経済の復活を知っている』
    shibusashi
    shibusashi 2012/12/22
    『「「国内金融を緩和しても海外に資金が流れる」という意見に関しては、それで何が悪いのだといいたい。資金が流出すれば円安になり、それで輸出需要が増えるからである」』
  • [経済][就職]『ブラック企業に負けない』(NPO法人POSSE 今野晴貴・川村遼平編)

    頂戴したです。どうもありがとうございます。これは頂戴することができて幸運でした。薄い冊子であるにもかかわらず中身はとても充実していて、あっという間に内容にひきつけられて読んでしまいました。不況が長期化する中で、いわゆるブラック企業という組織的なパワハラ志向企業、職場崩壊企業、違法脱法労務企業が増えてきています。日的な雇用慣行ではまま働く人たちを「社畜」化する傾向が強いといわれてきましたが、それが現状の不況の長期化で、書でいうところの「代わりはいくらでもいる」という状況として加速度化してきたと思います。 書が丁寧に実態(固定残業代など。これを扱った章は熟読推奨)やその対策を書いている新卒就職の場でも、このブラック企業の問題、また書で書かれている自己否定を執拗にくりかえさせるタイプの「自己分析」主義には、当に警戒を強める必要があると私は思っています。 先日の『宮台教授の就活原論』の

    [経済][就職]『ブラック企業に負けない』(NPO法人POSSE 今野晴貴・川村遼平編)
    shibusashi
    shibusashi 2012/11/11
    『自己否定を執拗にくりかえさせるタイプの「自己分析」主義には、本当に警戒を強める必要がある』
  • 古市憲寿とネットの愉快な仲間たち:日本とイギリスの若年失業問題

    エントリーに特別な意味はないです。なんとなくつけただけ。 僕にとっての古市憲寿という人物は以下のTogetterで要約されてます。 http://togetter.com/li/326427 感想はただ一言、考えが浅いな、という印象論。それ以上のことは上のやりとりからは言えない感じ。 で、今朝、知人たちが話題にしていた、NHKの「ニッポンのジレンマ」での古市氏への批判大会を読んでてちょっと面白いやりとりだったなと思った。主な登場人物は、常見陽平さんとMay Romaさん、古市氏。 http://togetter.com/li/365766 具体的な内容をみておこう。May Romaさんの指摘 @poe1985 古市さん、大陸欧州やイギリスの若い人の就職についてテレビなどで語っておられますが、実態との乖離がありますので現場を見てから語って頂きたいです。日の若い人が勘違いします。多くの若い人

    古市憲寿とネットの愉快な仲間たち:日本とイギリスの若年失業問題