本当に面白い話はオフレコの部分にあったり、「余談」の部分にあったり、というのが世の常。昨日ご紹介したアジア・イノベーション・フォーラムでも、そうした「余談」的な部分に、イノベーションの種、イノベーションに必要な発想と思われるものがいくつかあったので、ご紹介したい。 1)デザイナーの奥山清行氏のプレゼンテーションで。近未来の交通・都市システムとして、カプセル・カーつきマンションの絵(カプセル・カーはマンションの側面にテントウムシのようにはりついていて、エレベーターにもなるし、地上では車としても使えるし、オーディオルームにもなる)を示したあとで。 できた絵を見た時に、スタッフが大笑いしていました。でも、笑っちゃうようなものにこそ、可能性があるんです。 2)上記の奥山氏と同じセッションでモデレーターをされていた、森地茂氏(政策研究大学院大学特別教授)が、最後に披露した話。 かつて、道路が地下にも
みなさんは、ONとOFFの切り分けをどうされていますか? 私は、会社勤めをしていた頃(2年少し前まで)、子供がいる関係で残業がほとんどできず、仕事は持ち帰りが当たり前、金曜日に持ちかえれば土曜、日曜も、という生活をずっと続けていたため、土・日に仕事をするという状態に慣れ切っていました。そして、Gメールその他のクラウド・コンピューティング環境が整ってきて、仕事相手の方と休日も連絡がつくようになってからは、ますます、ONとOFFの切れ目がない状態になってきました。もちろん、休日は一日中仕事をしているわけではなく、平均的には、3分の1家事、3分の1遊び(子供とどこかに出掛けるなど)、3分の1仕事、という感じでした。 でも、もともと仕事が大好きで(たいがいの遊びより仕事の方が好き)、休日に仕事をするのは全然苦にならないということもあって、仕事時間が、家事領域や遊び領域を浸食して、気がつくと休日も半
「この人はプロフェッショナルだなあ」と思う人は、”山頂”を極めたあとも気を抜かない人だ。最近、そんなふうに思うことが多い。私自身はといえば、例えばAさんと一緒に仕事がしたい、と思ったときに、知らず知らずAさんに「会う」ことが目標になってしまって、会えた瞬間に安心してしまう。そして、その後のフォローがおそろかになって、いつの間にか、「一緒に仕事がしたい」という本来の目的が達成されないまま時間が経過していることに気がつく、というパターンが結構ある。ところが、「この人は本物のプロだなあ」と感じる人をよくよく観察すると、”山頂”に到達したあとも、けっして気を抜かない。そこからの粘りが、仕事の達成度を高め、アウトプットに磨きがかかる。 そんなことを思っていたら、まさにそうしたプロフェッショナルの極意について、登山家の小西浩文氏が次のように書いていた。 経験豊富な登山家が陥りやすい”落とし穴”とは、岩
3月4日から昨日まで、4回シリーズのアゴラ・セミナー「電子出版の未来」に参加してきた。 第1回 3月4日(木):佐々木俊尚(ITジャーナリスト)「電子出版の現状」 第2回 3月11日(木):湯川鶴章(TechWave編集長)「電子出版ビジネスをどう始めるか」 第3回 3月18日(木):田代真人(編集者)・蓮池曜(技術者)「電子出版の実務」 いずれも司会は池田信夫(アゴラ編集長) シンポジウム:3月25日(木)出演:湯川鶴章、林信行(ITジャーナリスト)、田端信太郎(株式会社ライブドア執行役員)司会:池田信夫 第3回の先週と、昨日は、アゴラブックスを池田信夫さんと共同でたちあげた西和彦さん(アスキー創業者)も講師として参加。各回とも、刺激的な話が盛りだくさんだったが、私にとってとくに印象深かったのは初回の佐々木さんのお話と、昨日のディスカッションだったので、そこを中心に簡単にメモしておきたい
半月ほど前に、娘の小学校での「二分の一・成人式」に出かけた。小学四年生で十歳になるので、その成長を祝うということで、最近ではあちこちの小学校で四年生を対象に、この「二分の一・成人式」が行われるらしい。娘の小学校の「二分の一・成人式」は体育館で行われたが、体育館の壁いっぱいに、四年生全員が、自分の等身大の絵を描き、思い思いの服を着せたりメッセージを添えたりしていた。等身大に描くに際しては、二人一組になって、一人が紙の上に寝転んで、もう一人が鉛筆で型どりをしたという。 そして、メイン・アトラクションとして、舞台で全員が一人一人、自分の将来の夢を語った。父母たちは「へえ」と感心したり、爆笑したり。野球選手になりたい、サッカー選手になりたい、という子は相変わらず多く、女の子ではパティシエが人気。総理大臣になりたいという子が一人もいないのが、昔と違うところか。「家族全員を船に乗せて世界中を航海したい
石倉洋子先生の新著、『戦略シフト』の刊行を記念した講演会(丸善丸の内店)に行ってきた。 こんなにパワフルで、高揚感あふれるメッセージを聞いたのは、いつ以来のことだろう。 以下、特に印象に残った部分をメモしておきたい。 21世紀は、「変化が当たり前」の全く新しい時代。二度ともとには戻らないので、覚悟を決める必要。 その特徴は、(1)オープン化。国境、業界、企業、組織などの「ボーダー」がなくなりつつある。 (2)力のシフト。G8からG20へ、企業から消費者へ、といったパワー・シフト。 (3)トレード・オフ(二律背反)がなくなりつつある。両極端の共存。ICTにより、世界が同質化するのではといわれたが、実際には、世界が多様であることもICTによって明らかになりつつある。メガヒットとロングテールの共存。OR(二律背反)からANDへ。 こういう時代には、唯一正しい戦略があるわけではない。AND戦略の例
「ロールモデル」の一人としてあこがれている方にお会いしてきた。一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の石倉洋子先生である。共著で『世界級キャリアのつくり方』という素晴らしいプロフェッショナル論を書かれていて、また、日々のご活動の様子はブログで読むことができる。石倉先生は、フリーの通訳からキャリアをスタートされ、米国で経営学修士号・博士号を取得されたあと、コンサルティング・ファームを経て、大学の先生になられた。 でも、そのような輝かしい個々のキャリアにあこがれているというわけではない(逆立ちしてもなれないので)。そうではなくて、転機を迎えたその時々に、悩みつつも自分らしさを失わず、人一倍努力して道を切り開いてこられた、石倉先生の「個」としての、しなやかで芯の通った生き方にあこがれるのである(そのあたりは御著書に率直に綴られている)。 そんなあこがれの石倉先生から、ビジネスについてのアドバイスを
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