タグ

ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (8)

  • なぜクルーグマンは考えを変えたのか? - himaginary’s diary

    昨日エントリで12/22サマーズ論説を巡るクルーグマンとデロングのやり取りに触れたが、その中でデロングが以下のようなことを書いている。 Since 1999, Paul has changed his mind. He has become an aggressive advocate of expansionary fiscal policy as the preferred solution. Why? And is he right to have done so? Or should he have stuck to his 1999 position, and should he still be lining up with Ken today? (拙訳) 1999年*1以降、ポールは考えを変えた。彼は拡張的財政政策こそ好ましい政策だと積極的に唱えるようになった。何故か? そし

    なぜクルーグマンは考えを変えたのか? - himaginary’s diary
  • 2014年の三大マクロ経済問題 - himaginary’s diary

    についてGavyn Daviesが書いている。このうちの少なくとも一つは2014年以降の重大なマクロ経済問題になるだろう、と彼は予言している。 FRBはいつ米国の供給制約を気にするようになるか? これまでの主要な懸念は、GDPの1.5%に相当する2013年の財政緊縮を受けた需要不足問題だった。しかし2014年にはその値が0.4%にまで縮小する半面、GDP成長率は3%を超えるとされている。その成長率はCBOの推計する潜在成長率2%を大きく上回っている。 多くの経済学者は、失業者の早期引退や低調な設備投資といった景気後退の副作用によって、潜在生産力は少なくとも一時的には低下したと考えている。実際、総需要と総供給の区別は曖昧になってきている。 クルーグマンのようなケインジアンは、総需要と総供給の区別は今も重要であり、潜在生産力は今後大きく高まる、と主張する。 CBOの推計によれば、潜在GDPは実

    2014年の三大マクロ経済問題 - himaginary’s diary
    shinchi
    shinchi 2013/12/31
  • サッチャーの功績 - himaginary’s diary

    昨日に引き続きクリス・ディローのサッチャー評の紹介。昨日の紹介から分かるように、ディローは決してサッチャーのファンではないが、死去の直後のエントリだということもあり*1、ここではサッチャーの良い点を挙げている: 実用主義 左右両派は彼女が公共支出を削減したという神話を語りたがるが、それは事実ではない。GDPに占める公共支出の割合の低下幅はニューレイバーの初期よりも小さかったし、今後数年に予定されている低下幅よりも小さい。また1964-70年の労働党政権下よりも支出は大きかった。 彼女は国民保健サービスを大きく改革することはしなかった。 上記の二点に関し、彼女はイデオロギーよりは実用主義を重んじた。 政治家が抜的な変化をもたらすことができるという認識をもたらした サッチャー時代に、人々が許容する公共政策の範囲(Overton window)はシフトした。 その理由は、彼女のイデオロギーが勝

    サッチャーの功績 - himaginary’s diary
    shinchi
    shinchi 2013/04/11
  • サッチャーの失敗した成功 - himaginary’s diary

    クリス・ディローが、意図しない形で成功を収めたサッチャーの功績として以下の3つを挙げている。 1980-81年の景気後退による労組の弱体化 この時に政策として採用されたマネタリズムは別に英国経済への体罰を意図したものではなく、インフレはもっとスムーズに低下するはずだった。しかし豈図らんや、失業とインフレのトレードオフはマネタリストの予想に比べ峻烈で、失業者は300万人に達した。 ただ、その結果として労組の交渉力は弱まった。そのため、利益率や予想利益やアニマル・スピリットは高まり、1980年代の投資を促進した。 確かにサッチャーは労組の弱体化を約束していたが、彼女は失業ではなく法の支配を通してそれを実施するつもりだった。 80年代初頭の信用統制の緩和 彼女が経済の自由化の一環として考えていたその緩和は、予想を超えた大きな経済的インパクトをもたらした。即ち、消費者主導の社会と経済を生み出した。

    サッチャーの失敗した成功 - himaginary’s diary
    shinchi
    shinchi 2013/04/10
  • バーナンキの背理法・ニューマネタリストの見方 - himaginary’s diary

    Economist's Viewや石町日記さんが紹介しているように、Stephen Williamsonが改めて名目GDP目標への懐疑論を表明している(以前の彼の懐疑論についてはこちらを参照)。それにサムナーが反論し、さらにそれにWilliamsonが反論したが、そのコメント欄で、いわゆるバーナンキの背理法(その用語自体は「和製英語」なのでもちろん使われていないが…)を巡るやり取りがあった。Williamsonのこのテーマに関する見解を知るのに良いので、以下にそのやり取りを訳出してみる。 JSR July 3, 2012 1:52 PM 2つばかり質問。 もし量的緩和が(いかなる規模のものであれ)物価を上昇させることは無いと思っておられるならば、FRBが(理論上は)15兆ドル規模の米国の債務をすべて買い戻せるということでしょうか? そうなると、FRBは、インフレを一切もたらすこと無しに、

    バーナンキの背理法・ニューマネタリストの見方 - himaginary’s diary
    shinchi
    shinchi 2012/07/10
  • これが本当ならば我々はおしまいだ - himaginary’s diary

    と題したMRエントリ(原題は「If true we are doomed」)でタイラー・コーエンが、「Global Banking Glut and Loan Risk Premium」というHyun Song Shin論文を紹介している。元のポインタはクルーグマンで、コーエン以外にはデロングが同論文にリンクしたほか、ケビン・ドラムがその内容を簡単に要約している。 各人が注目したのは、欧州の銀行が米国に多額(2007年のピーク時で約5兆ドル)の貸付を行っている、というShinの分析。それが当だとすると、欧州の銀行がデレバレッジで貸出の縮小に走れば、米国も甚大な影響を受けることになる、というわけだ。 Shinはその貸出のスキームを以下の模式図で表わしている。 ここで話をややこしくしているのが、欧州の銀行の米国法人が調達した資金が、いったん国の店に渡り、その後にシャドウバンキングを通じて

    これが本当ならば我々はおしまいだ - himaginary’s diary
    shinchi
    shinchi 2011/11/25
  • 第一種過誤を恐れる物理学者、第二種過誤を恐れる経済学者 - himaginary’s diary

    CERNが光速を超えるニュートリノを観測したという今話題の発見に事寄せて、Econospeakでピーター・ドーマンが経済学者と物理学者の統計的過誤への態度の違いについて論じている。 以下はその概要。 今回のOpera(Oscillation Project with Emulsion-Tracking Apparatus)チームの発見について、プロジェクトに関わっていたメンバーの中には自分の名前を出さないように要請した者もいたという。 その理由は、これだけ常識を覆す発見だと、誤りである可能性もまた大きいからである。測定誤差が12メートルあれば、結果は引っ繰り返る。 後に誤りと判明した発見に自分の名を連ねた物理学者は、経歴に回復不能に近い傷を負う。以前説明したように、自然科学者は第一種過誤(偽陽性)を非常に深刻に受け止めるのだ。反面、第二種過誤(偽陰性)はそれほど問題にならない。 一方、経済

    第一種過誤を恐れる物理学者、第二種過誤を恐れる経済学者 - himaginary’s diary
    shinchi
    shinchi 2011/09/25
  • 地産地消は環境に良くない - himaginary’s diary

    とEd Glaeserがボストングローブに書いている(原題は「The locavore’s dilemma」;Economist's View経由)。 その理由は以下の通り。 2008年のカーネギーメロン大学の2人の研究者の調査によると、米国産の物の消費は一家計当たり年間8.9トンのCO2に相当する温室効果ガスを生み出す。そのうち物の配送から生み出されるのは0.4トンである。また、農作物の供給網上の輸送から生み出されるものの総計は一家計当たり年間1トンである。 我々は、配送を縮減することによる環境へのベネフィットと、物を必ずしも最適ではない栽培地で生育することによる環境へのコストを比較衡量する必要がある。例: 最近の英国での調査によると、英国産のトマトの消費はスペイン産のトマトの消費の約3倍の温室効果ガスを生み出すという。寒い英国でトマトを生育することによって費やされる余分なエネルギ

    地産地消は環境に良くない - himaginary’s diary
    shinchi
    shinchi 2011/06/21
  • 1