動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学 作者: 千葉雅也出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/10/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (31件) を見る 動かないものを、動かそうとすること。 あるいは動きすぎるものを、止めてみること。 そのバランスとタイミング――これは臨床や芸術にとどまらず、*1 生活者として必要な、日常的・具体的な配慮だろう。*2 このモチーフが、哲学史にどういう位置づけを持ち得るか。 本書はその整理において、たいへん有益だった。*3 《非意味的な切断》に照準し、それを実務的にも提唱する本書は、哲学的に洗練された「ひきこもりのススメ」にも見える*4。 その観点から、私がもった疑問は: 切断は、「どうにもならない」に陥りがち 千葉氏が描き出した切断は、どういう困難に直面するだろうか。――そこでの技法を考えなければ、この議論は無意味