8月15日以降も戦闘が続いていた 8月15日、多くの日本人はこの日で戦争が終わったと思っているだろう。 ところがその後も戦闘が続いていたところがある。 樺太。北海道の最北端、宗谷岬の北、約43キロに位置する島だ。 日本がポツダム宣言を受諾した8月15日以降も日ソ不可侵条約を破棄して抗日宣戦に加わったソビエト連邦の攻撃を受け各地で激しい地上戦が続き、多くの一般市民が戦闘に巻き込まれた。 同月25日には樺太全島がソビエト連邦の支配下となり、大泊占領をもってようやく戦争は終わった。 本土の終戦から10日間も自衛戦闘を命じられた日本軍は闘い続けたのである。 樺太はサハリン州として現在に至るまでロシアが事実上の統治国となっている。 何度も国境線が変わり… 樺太の国境線はこれまでに幾度も変わっている。 江戸時代、幕府直轄領として蝦夷地と呼ばれていたこの地は、1855年(安政元年)にロシアと交わした日露