大規模言語モデルはSFに登場するような超知能AIではない。 最近話題になっているChatGPTの登場によって、会話型AIが注目されるようになりました。 これは大規模言語モデルというAIの技術的な革新によるところが大きいのですが、ChatGPT自体の会話内容に気を取られて、社会的にこの技術革新にどういう意味があるのかについて正しく議論・認識されていないように思えます。 私はこの技術革新を控えめに言えば「スマートフォンの登場」あるいは、「文字の発見」と類するような人類史レベルの出来事だと捉えています。 ところが、残念なことにある種の誇大広告のために、多くの人々が、このAIを「超知能のチャットボット」の登場だと誤った期待値で捉えてしまっているのです。SFに登場するような「何でも回答してくれる」「何でも知っていて答えを出してくれる」そういった存在が登場したのだと勘違いしてしまっています。 この勘違