第584回ではカーネルデバッグツールのひとつ「SystemTap」を紹介しました。今回はより実践的な例として、Ethernetフレームがドロップした際のMACアドレスを出力してみましょう。 droppedになったフレームのMACアドレスを調べる Linuxは予期しないEthernetフレームを受け取ったとき、その内容によっては意図的に破棄し、ネットワークインターフェースのdroppedカウンターをインクリメントします。通常のネットワーク環境だとほぼ0なのですが、特定の機器や構成によっては恒常的にdroppedカウンターが増えることもあります。 そこでこのdroppedカウンターが上昇した理由を調べるために、droppedカウンター増加時のEthernetフレームの送信元・送信先のMACアドレスを、今回はSystemTapを用いて確認してみましょう。 予期しないEthernetフレームを送る