はじめに 前回は、データ処理の方法を整理し、また、宣言型言語をインターフェースとして用いる並列データベースなどのデータ処理系を詳細に見ていく準備として、当該データ処理系における実行プランの作成の流れをかんたんに説明しました。今回は、当該データ処理系において、どのように実行プランを並列化するかについて、その概要を説明します。 データ処理における並列性について 並列データベースをはじめとするデータ処理系は、SQL文などの問い合わせ(クエリ)の内容に応じてデータ処理を行うものであり、問い合わせの観点においては、当該処理系において用いられる並列性(Parallelism)は、次の2つに分類することができます。 問い合わせ間の並列性(Inter-Query Parallelism) 問い合わせ内の並列性(Intra-Query Parallelism) 問い合わせ間の並列性は、複数の異なる問い合わせ