痛みやしびれを伴い、生活の質を著しく低下させる神経痛。ひと口に神経痛といっても、肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)や坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)などの種類があります。身近な痛みでありながら、意外と知られていない神経痛について、平和病院・横浜脊椎脊髄病センター長の田村睦弘先生に伺いました。 原因と症状 神経痛と筋肉痛の違いは? 筋肉痛は運動などによって、筋肉が疲労したり、炎症を起こしたりして痛みが生じるものです。一方、神経痛は、神経が圧迫されて痛みが生じます。また、ヘルペスなどのウイルスが神経節(末梢神経で神経細胞が集合している部分)に侵入し、神経痛を起こすこともあります。見分け方は、運動などの後の痛みであれば、筋肉痛の可能性が高いでしょう。神経痛は、体の片側に痛みやしびれが出るのが大きな特徴です。 神経痛の大半は坐骨神経痛 神経痛の多くを占めているのが、坐骨神経痛です。坐骨神経はおしり