「芋づる式に逮捕者が出るのではないか…」。局長級のエリート官僚が相次いで逮捕される事態となった文部科学省は、昨年発覚した組織的天下り問題以降、止まらない不祥事に重苦しい空気が広がっている。 逮捕された文科省幹部二人と親しかった元医療コンサルティング会社役員谷口浩司容疑者について、ある同省幹部は「名前は聞いたことがある。有名ですからね、霞が関界隈では」と話す。
公文書改ざんや国会での法案採決の強行など政治腐敗が深刻だとして、安倍政権の退陣を求める集会が19日夜、国会前であった。市民ら約8500人(主催者発表)が「国民をだまし、数の力で居直り、懸念の強い法案を押し通した。西日本豪雨の対応も初動遅れで許せない」と、汗だくになって怒りの声を上げた。 市民団体「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が主催。通常国会の会期末を前に、野党6党派の幹部も登壇した。東京過労死を考える家族の会前代表の中原のり子さん(62)は、「働き方」関連法で取り入れられた高収入の一部専門職を労働時間規制から外す高度プロフェッショナル制度に言及。「この政府は過労死を本気で止めるつもりがない。馬車馬のように働かせ、残業代を払わず、労働者の未来を奪う」と訴えた。 (辻渕智之)
上場企業の株主総会がピークを迎えた。検査不正を起こした日産自動車や神戸製鋼所、シェアハウス向けのずさん融資が露見したスルガ銀行では、経営体質を批判する声が噴出。企業の社会的責任に対する株主の意識は急速に高まっており、経営陣への視線は厳しさを増している。 「報酬で責任を取っていない」。二十六日の日産の株主総会。無資格検査問題を繰り返し陳謝する西川広人社長に批判が飛んだ。西川氏の二〇一七年度の役員報酬は前年度より26%多い五億円。リコール(無料の回収・修理)や国内販売の落ち込みなど経営がダメージを受けただけに株主の不満は大きい。総会にはカルロス・ゴーン会長も出席。「日産の顔」として謝罪を求められたが本人は「今のボスは西川氏だ」と拒む一幕がみられた。 大荒れだったのはシェアハウス投資へのずさん融資が社会問題化したスルガ銀行。静岡県沼津市で二十八日、株主総会を開いた。多額の借金にあえぐ物件所有者ら
「働き方」関連法案の国会審議で、政府が創設を目指す「高度プロフェッショナル制度(高プロ、残業代ゼロ制度)」の問題点が明らかになってきた。高収入の一部専門職を対象に労働時間規制を撤廃する制度に対し、野党は「長時間労働や過労死を助長する」と反発。与党は来週にも法案を衆院通過させる構えだが、野党は高プロを導入する規定の削除を求めている。 (木谷孝洋) 国民民主党の山井和則氏は十六日の衆院厚生労働委員会で、高プロが適用された人が法定労働時間(一日八時間)以外に月二百時間働いた場合、法律に反するかどうかをただした。加藤勝信厚労相は「直ちに違法ということではない」と説明、高プロでは残業に相当する時間が二百時間を超えても合法だと認めた。 野党が残業時間にこだわるのは、今回の関連法案で罰則付きの上限規制が初めて導入されるからだ。法律が施行されれば、一般の労働者は月百時間未満しか残業できなくなり、違反した場
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く