最近ネット上で存在感を増す“ネット右翼”(ネトウヨ)に共通するのは、新聞、テレビなどマスメディアに対する不信である。彼らの言動には疑問が多くても、その不信感には首肯すべき点もある。ネット社会とジャーナリズムに詳しい日本大学・福田充教授がネトウヨとマスメディアの関係を読み解く。 * * * メディア研究では「ネット世論は過激化しやすい」という考え方が一般的である。フラットなコミュニケーションなので、上下関係や権力関係のないところで自由な議論ができ、かつ匿名性が高く、議論の責任を取る必要性もないからだ。そのような状況でフレーミング(炎上)も発生する。 またそれは集団極性化現象(グループ・ポラリゼーション)というモデルからも説明できる。ネットでの集団の議論の中で、平等性が高まり、匿名性が高まっていくと、自由に発言しやすい状況ができ、意思決定が極性化(極端化)するという考え方だ。 では、なぜネット
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