令和3年度に採択される中学校の教科書検定をめぐり、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下つくる会)が編集する「新しい歴史教科書」(自由社)が、異例の「一発不合格」になった。つくる会は25日、東京都内で会見を行った。 教科書検定においては、一度不合格となっても指摘された点を修正し、再申請すれば、合格するのが通例だった。ところが、2016年、「欠陥箇所」が1ページあたり1~2か所以上あると再申請できない“一発不合格”の新制度ができた。今回、つくる会の歴史教科書の記述で「欠陥箇所」と指摘されたのは405か所(307か所以上は一発不合格になる)。 たとえば、どのような部分が「欠陥箇所」なのだろうか。 第1章の古代では、「仁徳天皇は古墳に祀(まつ)られている」の「祀られている」が「生徒が誤解するおそれのある表現」としてやり玉に挙がった。文科省の教科書調査官の見解では「葬られた」が正しい表現だという。