4日に事実上閉幕した臨時国会は政府・与党が会期を41日間に絞り、菅義偉首相の出番を極力減らすことで、国会論戦の初陣に臨んだ首相の防護に徹した。野党は安倍晋三前首相側の「桜を見る会」前夜祭費用補塡(ほてん)問題などで政権を追及したが、決定打を欠いた。野党は次期衆院選をにらみ、今後の閉会中審査や年明けの通常国会で追及を継続する構えだ。 「来年度予算と今年度3次補正予算の編成作業を急がなければならない」。自民党の森山裕国対委員長は4日、国会内で記者団にこう語り、野党の会期延長要求を退けた。 この日は参院本会議で日英経済連携協定(EPA)が承認された。政府が今国会で新規提出した法律7本と条約1本はいずれも成立し、2018年の臨時国会以来2年ぶりの「成立率100%」を記録した。 だが、高い成立率は…