2016年の米大統領戦でトランプ陣営を支えたのが、英データ分析会社「ケンブリッジアナリティカ(以下CA)」だった。CAはフェイスブック上の数千万人の個人情報を取得し、候補者を決めあぐねていた人々を抽出した。 そして、心理プロファイリングを行い、「カスタマイズされた情報」を意図的にフェイスブックのタイムラインなどに流し、投票結果を左右しようと試みた。そのCAでリサーチ研究員を務めたクリストファー・ワイリーは、3月に米下院の特別委員会で、投票操作の実態を証言した。 ワイリーは今、CAの世論誘導の手口の詳細を明かし、その危険にいかに対処すべきかを教えている。ワイリーがCAで担った役割は、かつての軍の情報戦術をデジタル時代に適応させたものだった。 「最初に適切なターゲットを見極めることが大事だ。そして彼らを心理的に弱体化させ、追い込んでいく」とワイリーはボストンで開催されたフォーブスの「30アンダ
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