生と死の意味をアートで表現、生命のリテラシーを問いかける バイオアーティスト・福原志保 AERA「現代の肖像」 細胞を扱っていると「死」の定義が揺らぐ。自身のがん罹患をきっかけに制作した作品の前で(撮影/岡田晃奈)この記事の写真をすべて見る バイオアーティスト、福原志保。バイオアートとは、生物学と技術の進化で生まれたアートの先端ジャンルだ。20世紀の終わりにクローン羊が世界に衝撃を与えて以来、遺伝子を扱う作品は賛否両論を生んできた。DNAプリントが手軽に入手できるいま、いかに生命に向き合うべきか。生命と非生命の境目はどこにあるのか。そのリテラシーを問う福原に昨年、乳がんが発覚した。 【写真】自宅の庭につるしたハンモックでリモートワークを行う福原さん * * * 今から7年前。金沢21世紀美術館(石川県)で、21世紀のアートシーンを更新する革新的な作品が発表された。タイトルは「Ghost