クーデターで国軍が実権を握ったミャンマーの最大都市ヤンゴンの裁判所は3月31日、抗議活動の取り締まりに使われている刑法505A条の罪で、日本育ちの映像作家モンティンダンさん(37)に懲役3年の実刑判決を言い渡した。同罪は偽のニュースの流布などを罰するが、恣意(しい)的な運用が指摘されている。 ミャンマーで活動していたジャーナリスト北角裕樹さん(46)によると、モンティンダンさんは、当局が問題視する映像を北角さんに2000ドルで売り、それを原資に抵抗運動を援助したとして罪に問われた。 北角さんも約1カ月拘束されたが「映像も金もやりとりしていない」と事実の捏造(ねつぞう)を批判。拘束中に会った時、モンティンダンさんは国軍施設で拷問を受けたことを明かしたという。「不当な判決で憤りを覚える。一刻も早く釈放すべきだ」と訴えている。