AIが独自の発明をした時、発明者と呼ばれるのは、人間なのかAIなのか。この問題をめぐって、各国の特許当局、裁判所を舞台に議論が続いてきた。
欧州連合(EU)が予定している著作権法制の改革について、行政機関にあたる欧州委員会が14日、その草案を公開した。 委員会の検討の方向性については、既におおむね明らかになっており、様々な疑問の声も上がっていた。 ※参照:海賊党レダ議員がEU”グーグル税”、著作権改革を批判する ※参照:「グーグル税」は欧州全域に広がるのか? 著作権改革文書が流出 ※参照:〝グーグル税〟はメディアにどれだけのダメージを与えたか 公開された草案には、この中で議論の的となっていた、ニュース記事の抜粋(スニペット)掲載に対する使用料請求権、いわゆる”グーグル税(リンク税)”や、動画などの共有サイトに著作権保護コンテンツを自動判別する”コンテンツID”の導入を義務づける条項が、そのまま盛り込まれている。 特に、”グーグル税”を巡っては、ドイツ、スペインで失敗した前例があるにもかかわらず、それをEU全体に広げるという内容
15年ぶりの著作権法制改革に取り組む欧州連合(EU)の内部文書が25日、欧州NPO「ステートウォッチ」によって公開された。 文書は、EUの行政執行機関である欧州委員会が、9月中に予定されている改革草案の検討資料として、著作権改革による影響評価をまとめた報告書だ。 報告書は、ドイツ、スペインで実施して失敗したニュースのアグリゲーションに対する課金制度、いわゆる”グーグル税(またはリンク税)”をEU全域に広げる案や、著作権保護コンテンツを自動判別する「コンテンツID」を全ての共有サイトに導入させる案が盛り込まれるなど、話題満載の内容だ。 著作権改革の方向性について、昨年初めに欧州議会としての報告書をとりまとめた海賊党議員、ジュリア・レダさんはこの文書公開前、都内で開かれたシンポジウム「欧州の事例から考える著作権の未来」(インターネットユーザー協会<MIAU>主催)で、改革の現状をこう述べていた
米国の人気テックブログ「ギガオム」が、9日、突然の業務停止宣言をした。 質の高いブログメディアとして尊敬を集めてきただけに、業界コミュニティは騒然となった。 昨年、800万ドル(9億7000万円)の資金調達をしたばかりでもあり、社内スタッフを含め、誰も順風を疑わなかったようだ。だが、22人の編集スタッフを含む70人を超す社員は即日解雇。 ではなぜギガオムは閉鎖にいたったのか? ギガオム自身の人気ライターを含む、様々な読み解きがネットに広まっている。 ●「ギガオムについて」 米国太平洋時間で9日午後5時57分、「ギガオムについて」という告知文がトップページに掲載された。 「ギガオム経営陣」名で、「弊社に関する緊急のお知らせ」とされた告知文は、こうある。 ギガオムはこのたび、債権者への全額返済が不可能となる事態に至りました。このため、弊社の資産について担保権を有する債権者との協議に入っておりま
サイバー攻撃で流出したデータへのリンクを、ネットに投稿したジャーナリストを罪に問えるのか――。 データへのリンクとジャーナリズムをめぐって注目を集めた裁判の判決が22日、テキサスの連邦地裁で言い渡された。 被告はネットの活動家集団「アノニマス」のスポークスマンとも言われたジャーナリストのバレット・ブラウンさん。 結果は5年3カ月(63カ月)の有罪判決だった。 この事件にはオバマ政権のサイバー攻撃対策強化も影を落としているようだ。 判決がネット時代のジャーナリズムに萎縮効果をもたらすのでは――そんな懸念も出ている。 ●暴露資料へのリンク 事件はこのブログでも以前(「ネットのリンクが犯罪になる」)紹介したことがある。 ブラウンさんは英ガーディアンやハフィントン・ポスト、ヴァニティ・フェアなどでも活動してきたジャーナリスト。 と同時にアノニマスとも近い関係にあったと言われる〝ハクティビスト(ハッ
欧米17カ国の捜査機関が連携した、ずいぶん派手な捕りものがあったようだ。 名前もふるっている。「オペレーション・オニマス(非匿名化作戦)」。 通信経路の匿名化ネットワーク「Tor(トーア)」と、「ビットコイン」などの仮想通貨を使った400サイト以上の「ダークウェブ」が一斉摘発され、17人の運営者を逮捕、100万ドル相当のビットコインと18万ユーロの現金を押収したという。 この中には、闇サイト「シルクロード2.0」なども含まれている。 気になるのは、強固な匿名化技術で知られる「Tor」の壁を、捜査機関がどう乗り越えたのか、という点だ。 ●17カ国の連携 捜査機関によるリリースは7日付けで公開されている。 欧州刑事警察機構(ユーロポール)のリリースによると、捜査には欧州側がブルガリア、チェコ、フィンランド、フランス、ドイツ、ハンガリー、アイルランド、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルグ、オラン
ツイッターは、ユーザーの目にするツイートを、時系列順(逆順)ではなく、フェイスブックのように独自のアルゴリズムで決めていくのか――。 そんな疑問が、瞬間風速的に米国の業界ウオッチャーの間の話題になっている。 フェイスブックが独自の表示アルゴリズムを使って、心理実験を行っていたことが騒ぎになった経緯もあり、ツイッターもか、との懸念が広がっているようだ。 最高経営責任者(CEO)のディック・コストロさんは、「バカげた臆測」と述べているが、アルゴリズムの導入を否定しているわけでもない。 https://twitter.com/dickc/status/507591188367417348 ツイッター自ら「ツイッターはニュースの基本ソフト(OS)」と位置づけているサービスだけに、気になる騒動ではある。 ●CFOの発言 発端になったのは、3日にニューヨークで開催された「シティ・グローバル・テクノロジ
「フェイスブックがユーザー689,003人の感情をコントロールする」で紹介したフェイスブックの感情伝染実験の騒動は、まだ続きがあった。 この実験に対する反応は様々だったが、フェイスブックがやっている実験はこれだけではないこと、そして、注目すべきはむしろ2010年に行われた大規模実験の方ではないか、と何人かの専門家が指摘していた。 「社会的影響と政治的動員に関する6100万人の実験」のタイトルで、2012年9月13日付け「ネイチャー」に掲載されている論文だ。 この実験への懸念はこういうことだ――フェイスブックはアルゴリズムを操作して、選挙結果も動かせるのではないか。 ●「今日は投票日」 論文の代表執筆者は、カリフォルニア大学サンディエゴ校教授で、『つながり 社会的ネットワークの驚くべき力』などの著書でも知られるネットワーク研究の専門家、ジェイムズ・H・ファウラーさん。 そして共同執筆者の一人
ガーティアンとBBCのデイリーメールの記事が、欧州のグーグルから削除されたという。原因は「忘れられる権利」だ。 それぞれがサイト上で報告している。 「忘れられる権利」が「報道の自由」を縛る。その懸念が現実のものになってきた。 ●忘れられる権利とグーグル ネット上に残る過去のプライバシー情報の削除を要請できる「忘れられる権利」については、「『忘れられる権利』とグーグル:プライバシーは誰が守るのか」でも紹介した。 欧州連合(EU)最高裁にあたる司法裁判所が5月、グーグルの検索結果をめぐる裁判の判決で、個人の名前が含まれていて、「公開当初の目的から見て、不適切、関連のない、もしくはもはや関連のなくなった、行き過ぎた」検索結果は、削除を要請できる、との判決を出していた。 グーグルはこれを受けて同月末、EUの域内を対象に、削除申請のページを開設。 削除申請は約5万件にのぼり、先月末から削除作業を始め
ビッグデータを駆使した新たなジャーナリズム「データジャーナリズム」のスター、ネイト・シルバーさんが率いるニュースサイト「ファイブサーティエイト(538)」が17日、ついに公開された。 日本でも注目を集めるデータジャーナリズム。その最先端のショーケースは、ジャーナリズムを根本から変える〝革命〟か、それともデータおたくのニッチサイトか。 米国での注目度は高く、ネットウオッチャーの間でも議論を巻き起こしている。 ●スターの前評判 2012年の米大統領選の勝敗予測を50州すべてで的中させた前ニューヨーク・タイムズのブロガーで統計専門家、シルバーさんの新プロジェクトについては、前回投稿「〝未来のジャーナリズム〟は男性クラブか」などでも紹介してきた。 シルバーさんはデータをテーマにしたベストセラー「シグナル&ノイズ」の著者としても知られる。 大統領選の的中、タイムズのブランド、ビッグデータ……様々な目
アノニマスのスポークスマンとしても知られたジャーナリストが、ネット上に書き込んだリンクが犯罪に問われ、最長で100年の刑期に直面しているという事件がある。 Barrett Brown Faces 105 Years in Jail (Rolling Stone) ジャーナリストかどうかに関わらず、ネットにニュースや情報元へのリンクを書き込むことは、日常茶飯事。ブログやツイッター、フェイスブックを使ってやっていることの大半は、リンクの紹介とコメントだろう。ウェブを成り立たせているのは、リンクだ。 それが犯罪になるのだ、という。 ジャーナリストのバレット・ブラウンさんとその弁護団、検察官に対し、テキサス州北部地区連邦地裁(ダラス)が、裁判に関するメディアへの口外禁止命令を出したというニュースを4日、欧米メディアが報じている。 US stops jailed activist Barrett B
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