初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した安重根を菅義偉官房長官らが「犯罪者」などと表現したことについて、韓国外務省の趙泰永報道官は21日の定例記者会見で「(日本が)こうした歴史に逆行する発言をしながら国際社会でより積極的な役割を果たしていくというのは、つじつまが合わない(言動)と言うしかない」と述べた。 趙報道官は「日本は歴史を直視し、謙虚に反省しなければならない」と日本の態度を批判、「安重根義士は犯罪者ではない」と強調した。 一方、東京の韓国大使館で1950年代に韓国政府が作成した植民地時代の強制徴用者名簿などが6月に見つかり、韓国政府がこれまで把握していなかった資料が含まれていたことで、韓国外務省は全ての在外公館にある資料の再チェックを始めた。 趙報道官は既に10の公館で着手したと説明。「今回、重要な外交資料があまりにも遅く見つかった」と述べ、資料管理の不手際を認めた。(共同)