産休や育休などで欠けた教員を埋められない「教員不足」が全国の公立学校で約2500人いたことが文部科学省の初調査で明らかになった。残業が慢性化している公立校では1人欠けても教師陣への負担は大きく、学びの場を維持するための苦心が続いている。 臨時教員の確保難しく 神奈川県西部の公立中学校では、生徒の転入に伴いクラス数が増えたことで今年度初めに2人の欠員が生じた。特別支援学級の担当教員が足りなくなり、授業の人繰りが苦しくなった。だが、この中学校がある自治体の教育委員会は「臨時教員」(講師)への登録者が少なく、欠員が補充されるまで半年かかった。男性校長は「産休や病欠などイレギュラーな欠員が出ても対応できない。文科省を中心に教員人事の改革について議論すべきだ」と訴える。 「子どもたちを巻き込んでいいのか」。千葉県内の公立中学校に勤務する50代の男性教諭はやるせなさをにじませた。勤務先では昨年の秋から