海に住む生物の食べ物が"木"だなんて妙な気がするが、海には木を食糧にする海洋生物にとって十分なほどの木材が流出している。等脚類(ダンゴムシなど)の仲間であるキクイムシもその一例で、水に浸かった木だけを食べるように進化したのだ。彼らは"キクイムシ"というあだ名の通り、船を台無しにする。その小さな"海のシロアリ"達は"フナクイムシ"とほぼ同じぐらい有害だ。 9.カクレガニ 人間に寄生する虫に"ケジラミ"というのがいるが、水中にも寄生するカニの仲間がいる。小さくて柔らかく、繊細な甲羅を持つこのカニはカクレガニ科に属していて、アサリや牡蠣などの二枚貝、ホヤやナマコのほか数種類の生物の体の隙間に潜り込んで暮らし、宿主と食べ物を分かち合う。 ちなみにカクレガニは、アサリと一緒にうっかり蒸されて料理の中に入ってたりするが食べられる。立派な食材で、きちんと収穫されてカクレガニ料理として珍重されたりもする。
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