政府は、沖縄近海での中国船によるサンゴの密漁が後を絶たないことから、現在は認められていない現場海域での日本の公船による取り締まりを可能にするよう、中国政府に働きかける方針を固めた。 日本政府は外交ルートなどを通じて、中国側に協議に応じるよう求める考えだ。 サンゴの採取は中国の国内法で禁じられているほか、日本の法律でも制限されている。沖縄本島と宮古島の間の東シナ海では、「宝石サンゴ」と呼ばれる希少なサンゴが分布し、福建省や浙江省の港を出た中国船による違法採取が続発。日本政府は昨年11月には約200隻による集団操業も確認した。地引き網で根こそぎ採取する例が多く、現場海域のサンゴが絶滅するおそれもあるという。 現場海域は日本の領海にほど近く、日本の排他的経済水域(EEZ)内にあるため、本来なら水産庁や海上保安庁が取り締まることができる。しかし、日中両国は1997年の漁業協定の際、「北緯27度以南