外国人が日本で名乗る通称名(通称)を悪用し、スマートフォンやタブレットが不正売買される事件があった。埼玉県警に逮捕された韓国籍の男は、短期間に何度も変更した通称を使い分け、端末の購入と転売を繰り返した疑いがある。通称は日本で生活する外国人の「利便性」を向上させる仕組みとされてきた。だが、今回の事件は、その通称が「犯罪インフラ」として悪用される危険性があることを浮き彫りにした。■同じ通称に「悪いヤツ」 変更重ねた口実は… 「頻繁に通称を変える人物がいる」。昨年10月、さいたま市西区役所から1人の男に関する情報が埼玉県警に寄せられた。男はさまざまな理由をつけ、通称の変更を繰り返していたのだ。 「自分と同じ通称の人間が悪いことをした」。こんな理由のほか、男は「音楽活動をしている」と自称し「業界に同じ名前がいる」と、理由を申し出たこともあったという。 男は、通称を悪用した詐欺事件をめぐり、後に逮捕