2003年3月 3月25日 最近「医局の悪を暴く!」マンガが大流行なので、ここはやはり基本に返って、キャラやその他ディテールの掘り下げで原作をしのぐ面白さと折り紙つきの『白い巨塔』テレビドラマ版(1978版)をビデオ屋から借りてきてみる。子供の頃本放送で見たときは、続編部分、つまり誤診裁判第二審のあたりしか見ていなかったのだ。しかし……。 濃い。あまりに濃い。まず主役二人、田宮二郎(財前五郎)と太地喜和子(愛人のケイ子)が出てくるだけでもう泣きそうになる。田宮は最終回収録直後に鬱病から猟銃自殺、太地ももうこの世の人ではない。この太地に「ゴローちゃん(含み笑い)」とやられるとそれだけでもう背中がむずむずする。更に浪速大教授会に浪速医師会の面々の濃いこと濃いこと。曾我廼家明蝶(財前義父)、金子信雄(医師会会長)、渡辺文雄(医師会出身市会議員)、小沢栄太郎(鵜飼医学部長)、小松方正(野坂教授)に