「一太郎」--。かつては日本語ワープロソフトの代名詞であったが、世界標準競争に敗北。その「一太郎」を看板製品としている、ジャスダック上場のジャストシステム(徳島市、浮川和宣社長)は身売りすることになった。1995年をネット元年とすると、それ以前の世代に愛用された「一太郎」の時代は終焉を迎えた。 <キーエンスの傘下に> 業績低迷が続くジャストシステムは4月20日、東証1部上場のFA関連メーカー、キーエンス(大阪市、滝崎武光会長)を引受先とする第三者割当増資を実施した。キーエンスは総額45億円を引き受け、発行済み株式の43.96%を保有する筆頭株主になり、ジャストシステムを持ち分法適用会社にした。 ジャストシステム創業者の浮川和宣社長は、キーエンス出資後も社長職にとどまるが、持ち株比率は23.96%から13.43%に低下し、初めて筆頭株主の座を降りる。 ジャストシステムの2009年3月期の連結