「熱を発するコンピューターをそのまま水に沈め、冷ます」。 コンピューターと言えば水に弱いというのが、これまでの常識ですが、それを覆すような研究が今、進められています。ポイントになるのが防水性です。どのようにすれば水の侵入を防ぐことができるのか。研究の最前線を取材しました。 (ネット報道部 副島晋記者) 東京北区にある国内でも最大規模のデータセンター。企業から業務用のコンピューターを預かり、24時間動かしています。預かっているコンピューターは、数万台にも上ります。3年前から運用が始まったこの施設では、最新鋭の空調機器を使って、企業のコンピューターを冷やし続けています。冷却には一般家庭の3000世帯ほどの電力が必要で、電気代は年間で1億円を超えるといいます。 このデータセンターを運営するNTTコミュケーションズの瀬尾浩史主査は、「コンピューターは冷却できないと熱で止まったり、場合によっては壊れ
紡績大手シキボウ(大阪市)や山本香料(同)など4社は29日、便を回収する衛生車(バキュームカー)から出る不快な臭いをチョコレートのような甘い香りに変える技術を共同開発したと発表した。 シキボウと山本香料は2011年、悪臭を活用していい香りに変える香料の技術「デオマジック」を開発。おむつやペット用商品などの消臭剤に使われてきたが、ニーズのあった衛生車でも真空ポンプを動かす潤滑油に配合できるようにした。 潤滑油は、共同開発にも関わった衛生車製造の東邦車輛(横浜市)が10月から販売し、1缶(20リットル)3万5千円の予定。小・中型衛生車で回収作業が約5回できる量だという。全国で回収作業をする事業者に売り込み、16年度は売上高約3億円をめざす。シキボウの担当者は「下水道など、ほかにも悪臭で困っている人は多い。今後も環境改善に貢献したい」と話す。
戦闘機「F-16」のパイロットが極限状態で飛行中に意識を失ってしまうも、機体に搭載されていたAutomatic Ground Collision Avoidance System (Auto-GCAS:自動地面衝突回避システム)が作動することで、機体の制御が自動回復して事故が回避されていた映像が公開されました。 Auto-GCAS Saves Unconscious F-16 Pilot—Declassified US Air Force Video | Technology content from Aviation Week http://aviationweek.com/technology/auto-gcas-saves-unconscious-f-16-pilot-declassified-usaf-footage Air Force video: F-16 pilot save
MITの技術者が、閉じられた本にテラヘルツ波を透過することで、本を開くことなく最大9ページ分の内容を読み取る透視技術を開発しました。この研究のテーマは「見えないものを見られるようにすること」で、さらに技術を洗練させれば、よりページ奥深くまで中身を読み取れるようになると考えられています。 Terahertz time-gated spectral imaging for content extraction through layered structures : Nature Communications http://www.nature.com/articles/ncomms12665 Can computers read through a book page by page without opening it? | Camera Culture http://cameracult
米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究室から誕生した新興企業が、現行のリチウムイオン電池の2倍のエネルギー密度を実現する技術を開発、2017年には商品化する計画であることが明らかになりました。 負極に極薄リチウム金属フォイルを採用 MIT卒のキチオ・フー氏が2012年に創業したSolidEnergy Systemsが、エネルギー密度2倍を実現しつつ、現行のリチウムイオン電池と同じくらい安全かつ長持ちするリチウム充電池を開発しました。 新開発の電池は、一般にリチウムイオン電池の負極(アノード)に用いられているグラファイトを、エネルギー密度が高い、極薄のリチウム金属フォイルに置き換えることで、電池容量を大幅に上げることに成功しています。 この極薄リチウム金属フォイルは、従来のリチウム金属アノードの約5分の1の厚みしかなく、他のアノード素材であるグラファイトやカーボン、シリコンと比べてもはる
東京大学医科学研究所が導入した2000万件もの医学論文を学習した人工知能が、専門の医師でも診断が難しい特殊な白血病を僅か10分ほどで見抜き、治療法を変えるよう提案した結果、60代の女性患者の命が救われたことが分かりました。人工知能は、このほかにも医師では診断が難しかった2人のがん患者の病名を突き止めるなど合わせて41人の患者の治療に役立つ情報を提供していて、専門家は「人工知能が人の命を救った国内初のケースだと思う」と話しています。 このうち60代の女性患者は当初、医師から「急性骨髄性白血病」と診断されこの白血病に効果がある2種類の抗がん剤の治療を数か月間、受けましたが、意識障害を起こすなど容体が悪化し、その原因も分かりませんでした。このため、女性患者の1500に上る遺伝子の変化のデータを人工知能に入力し分析したところ、人工知能は10分ほどで女性が「二次性白血病」という別のがんにかかっている
「風の谷のナウシカ」に登場するメーヴェを模した無尾翼機を操縦する八谷和彦さん=滝川市のたきかわスカイパークで2016年7月16日午前8時35分、三股智子撮影 31日、北海道滝川の航空イベントで、初の公開テスト飛行 宮崎駿監督の作品「風の谷のナウシカ」で主人公が使った飛行装置「メーヴェ」をモデルにしたジェットエンジン搭載の無尾翼機が31日、北海道滝川市である航空イベントで、初めて公開テスト飛行をする。 実現したのは、メディアアーティストの八谷和彦さん(50)=東京都渋谷区。機体は幅9.6メートル、全長2.7メートル、重さ約100キロで、ジェットエンジンの左右に木製の骨組みにフィルムを張ったカモメ(ドイツ語でメーヴェ)のような白い翼が伸びる。 詳細な設計や製造は小型機やグライダーの開発・製作メーカーが担当。八谷さん自身が機体の上に寝そべった姿勢でエンジンの出力を調整し、体重移動で操縦する。尾翼
セガ・エンタープライゼスから1994年に発売された「セガサターン」は、同時期に発売されたPlayStationやNintendo 64と並び1990年台のゲーム業界で一時代を築いた家庭用ゲーム機です。そのセガサターンを発売から約22年経過した2016年にクラックした猛者が登場しました。 Sega Saturn CD - Cracked after 20 years - YouTube セガサターンのハックに成功したのはエンジニアのJames Laird-Wahさん。JamesさんはDr Abrasiveという名前でクリエイター活動をしていて、過去にはゲームボーイのROMとRAMを書き換えられるフラッシュカートリッジ「Drag'n'Derp」をリリースしたことがあります。 Jamesさんがセガサターンに興味を持ったのは、サウンドチップがマルチチャンネルをサポートしているからだったとのこと。こ
アップルがコンサートに影響するかもしれない画期的な特許を認められました。 iPhoneでアーティストやバンドの写真や動画を撮影してSNSに投稿する行為は、もはや世界の音楽シーンでは日常茶飯事になっています。ですが、テクノロジーの進化によるこれらの行為を不快に感じるアーティストやマネジメントがいることや、音楽に集中したいファンの妨げになるなど、ライブ体験を台無しにすることが問題視もされています。アップルが2011年に申請した特許は、コンサート会場内など撮影に不適切な場所での写真撮影問題を解決する技術がついに承認されました。 9to5macとPatently Appleがレポートしたアップルの特許は、赤外線通信システムに関するアイデアで、この技術を応用した電子機器は赤外線信号を認識して光源だけでなく赤外線データを読み取ることができると、特許では説明されています。具体的な例としては、このシステム
サプライヤーやサプライチェーンの動向は、Appleの将来の製品を占うのに絶好の材料だ。 昨日の台湾DigiTimesの報道によると、TPK Holding(宸鴻科技)が銀ナノワイヤーを利用したフレキシブルタッチパネルの生産を加速しているという情報が入っている。TPK HoldingはAppleより公式に発表されているサプライヤーリストに名を連ねているだけに、同社の挙動は将来のAppleのiOSデバイスと関係があるとみてもおかしくない。 TPK HoldingのMicheal Chung代表取締役兼CEOによると、同社は銀ナノワイヤー技術に関する200以上の特許を取得しており、この銀ナノワイヤーが透明電動膜ITO(酸化インジウムスズ)の代替物質となるとしている。インジウムは高価で安定供給に限界があり、また脆弱で曲げ耐性もなく、薄膜作製には真空過程を必要とするためコストがかさむことから、代替物
未来のiPhoneでは、柔軟に曲がるフレキシブルディスプレイが採用される可能性があります。タッチパネル技術に強みを持つAppleの主要サプライヤーが、新技術を採用した製品を発表しました。 未来のiPhoneに採用?フレキシブルディスプレイ 台湾のTPK社は、タッチパネル技術が強みで、iPhone6sの3D Touch用部品などを製造するAppleの主要サプライヤーです。TPK社のCEO、Michael Chung氏が、柔軟で耐久性に優れたフレキシブルディスプレイを可能にする技術を採用した製品を、今年後半には出荷予定であると発表しました。 新技術とは、従来のディスプレイに使われているインジウムスズ酸化物ガラスの代わりに、銀の微細な繊維(シルバー・ナノワイヤ)を用いるものです。 新技術を採用したディスプレイは、柔軟性があるため破損しにくいだけでなく、操作への反応性が良く、明るくて外光下でも見や
画面を押す強さを感知して操作できる、iPhone6s/6s Plusの「Force Touch」を、古いiPhoneやAndroidスマートフォンでも利用可能にする技術「ForcePhone」が開発されました。 どんなスマホもiPhone6s風に! どんなスマートフォンでもiPhone6s/6s Plusの「Force Touch」のような感圧タッチ操作を可能にするソフトウェア「ForcePhone」を開発したのは、アメリカのミシガン大学博士課程でコンピュータサイエンスを学ぶ、Yu-Chih Tungさんらの研究グループです。 マイクとスピーカーで超音波の変化を検知 iPhone6sでは、スクリーンにかかった圧力を感知する特殊なセンサーが内蔵されていますが、「ForcePhone」が使うのは、スマートフォンなら必ず内蔵する、マイクとスピーカーです。 スマートフォンのスピーカーから、18 k
Appleは将来的にiPhoneから物理ホームボタンを取り去るという情報は既に出回っているが、しかし物理ホームボタンをなくすにはAppleは様々な挑戦をしなければならない。そのうちの1つは指紋認証機能のTouch IDだ。 Appleはこの指紋認証センサーTouch IDをiOSデバイスのホームボタンに埋め込んでおり、iPhoneのロック解除、App Store等での支払いの認証、更にApple Payが追加された今、このセンサーはAppleの全体のエコシステムにおいてますますその重要さを増している。もしホームボタンを取り去ってしまうと、Appleは別のところを探して指紋センサーを埋め込まなければならない。 そしてAppleが選んだその位置とは、他のAndroidデバイスとは違って”背面”ではなく、”ディスプレイの上”になったようだ。 Touch IDをディスプレイ上に配置する特許、App
「不気味の谷」越えた自然さ 「日本人の少女」は難しい もう一人、女子高生を制作中 昨年秋、一人の美少女「Saya」の画像がツイッターに投稿され、大きな反響を呼びました。実在の少女を写したような圧倒的にリアルな画像が、すべてコンピューターグラフィックス(CG)で描かれたものだったからです。あれから半年、Sayaの進化は止まっていません。街中での実用化に向けた研究も始まりました。 「不気味の谷」越えた自然さ 慶応大学日吉キャンパス(横浜市港北区)の研究室を訪れると、巨大なディスプレーが置かれていました。 シャープから提供を受けた超高画質の「8K」テレビです。幅1.8メートルの大画面には、等身大のSayaが表示されています。 「画面の前に立ってみてください」 杉浦一徳・准教授に促されて画面の前に立つと、視界が画面で覆われ、目の前に実在の少女が立っているような臨場感があります。微妙な色合いの肌、あ
翔泳社では、4月から取り組んでいるデジタルファーストの第一弾として、技術系同人誌を制作しているTechBoosterの同人誌を出版しました。今回、プロジェクト始動を記念して代表の日高正博さんとCodeZine編集長の斉木による対談を実施。TechBoosterでの制作手法や、出版社側の意図が明らかになります。 翔泳社では「デジタルファースト」というプロジェクトを4月から始めました。これは流行やいまのニーズに合わせた書籍、ニッチなテーマだけれど広く知られる価値のある書籍、あるいは既存書籍のワイド版などをより多くの方に手に取っていただくために、まず電子書籍やPOD(Print On Demand、注文ごとに印刷する形式)で出版していこうという取り組みです。 CodeZineでは、技術系同人誌を制作されているサークル・TechBoosterから既刊の『Android実践プログラミング 現場で生ま
iPhone SEやiPad Proなど、最近リリースされた製品やiPhoneの販売失速を受けて、「最近のAppleにはイノベーションがなくなった」との指摘がなされています。 しかし、ティム・クックCEOは決算発表で「製品とサービスのロードマップ達成を加速するために、この1年で15件の企業買収を完了した」と語り、買収した企業の技術を活用した製品やサービスの登場を示唆しています。 Appleがこの1年間で買収した14社 以下が、Appleがこの1年間に買収した企業と、それぞれが強みを持つ分野です。 Camel Audio:プロ向けに定評のある音楽ソフトウェア Emotient:人の表情から感情を読み取る人工知能(AI)技術 Faceshift:映画「スター・ウォーズ」にも使われた、モーションキャプチャ技術 Flyby Media:Appleが技術開発に取り組んでいるといわれる拡張現実(AR)
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く