タグ

ブックマーク / honz.jp (46)

  • 『第三帝国の愛人』アメリカ大使一家が見た、ナチスの暗い真実 - HONZ

    1933年1月、ヒトラーがヒンデンブルク大統領の任命により首相になってから、翌1934年8月、ヒンデンブルクの死と同時にあらゆる権能を掌握し、絶対的な権力者・総統となるまでの2年弱。ヒトラーとナチスの「権力掌握の総仕上げ」が成され、日常生活に潜んでいた恐怖政治の実体が一気に表面化して世を覆い尽くすこの時代を、ヒトラー政権下で初めてベルリンに赴任したアメリカ大使とその一家が残した日記や手記、膨大な文書や歴史資料をもとに再現したのが書である。 シカゴ大学の教授で著名な歴史学者でもあるウィリアム・D・ドッドは、就任したばかりの大統領・ローズベルトから「政府に奉仕する気があるか聞きたい。ドイツに大使としていってもらいたいのだ」という電話を受ける。「ドイツリベラルアメリカ人の手を示してもらいたい」と。このときすでに4ヶ月も駐独大使の席は空席だった。が、ドッド自身にとっても、周囲の人々にとって

    『第三帝国の愛人』アメリカ大使一家が見た、ナチスの暗い真実 - HONZ
  • 読み終えたが最後、徹夜はできなくなるだろう──『眠っているとき、脳では凄いことが起きている』 - HONZ

    多くの人間は一日に6〜8時間ほどの睡眠をとる。そうなると、ごくごく単純に計算して人生の4分の1から3分の1を睡眠に費やしていることになる。それなのに睡眠のことはあまり意識されない。あって当たり前、時にはちょっとぐらいすっとばしても構わないものだと思われている。 しかし、かつて安眠が今ほど保証されていない時代のことを考えれば、6〜8時間も睡眠をとるのはとてつもなく危険だったはずだ。その上、睡眠は人間だけではなく、動物界に広く行き渡った機能である。多くの動物がわざわざ多大な危険をおかしてまで行っているのだから、当然そこには「睡眠が生命を維持するに必要不可欠な理由」があるに違いない。そうでなかったらこれほど深刻なバグはなかなかないだろう。その理由とはいったいなんなのだろうか? 書『眠っているとき、脳では凄いことが起きている: 眠りと夢と記憶の秘密』はその書名通り、眠っている時に脳で起こっている

    読み終えたが最後、徹夜はできなくなるだろう──『眠っているとき、脳では凄いことが起きている』 - HONZ
  • 『私は中国の指導者の通訳だった』日中友好に奔走した対日工作員 最後の証言 - HONZ

    中国に関する書籍は数あれど、書は出版までの経緯からしてユニークだ。テーマは戦後の日中関係についてであり、中国人の著者が中国人の読者を想定して書いたものである。だが守秘義務の関係で何度も検閲が入り、香港を除き未だ中国土では発売されていないという。そんな曰く付きの一冊がこの度日語に翻訳され、中国に先んじる形で出版されることになった。 著者は北京大学で日語を学び、対日工作のために共産党によって育て上げられ、日中双方の首脳の通訳を務めるまでになった、中国における日語研究の第一人者である。 これまでに通訳として関わった要人は、中国側は周恩来、華国鋒、鄧小平、林彪、胡耀邦といった共産党の大物がずらりと並ぶが、日側も、田中角栄、大平正芳、三木武夫、福田赳夫といった歴代首相が顔を揃えている。まさに日中首脳外交の現場を生で目撃し、双方の政治家達の意思疎通を担ってきた生き証人と呼ぶに相応しい。 日

    『私は中国の指導者の通訳だった』日中友好に奔走した対日工作員 最後の証言 - HONZ
  • 『超ひも理論をパパに習ってみた』 - HONZ

    「シャープペンシルを使って文字を書くためにはどんな力が必要ですか?」と質問されたら、あなたはどのように答えるだろうか。 シャープペンシルを持って動かすための筋力、芯が紙を滑ることで作られた黒鉛の粉を紙の繊維のなかに残すのだから摩擦力、文字を書くのだから思考力も必要だ、などと答えるのではなかろうか。 しかし、世界中の物理学者に同じ質問をすると全員から同じ答えが返ってくるはずだ。それは電磁気力である。物理学者たちにとって力は4種類しかないからだ。重力、電磁気力、弱い力、強い力である。 筋力も摩擦力も脳の働きもすべて 電磁気力が引き起こした現象である。いろいろな原子をまとめて水やタンパク質などの分子を形作るのは電磁気力だし、その分子同士がどう結合し動くかも電磁気力によって決められる。それでは他の3つの力は何を意味しているのだろう。 重力については説明する必要はないだろう。宇宙で無重力状態を体験す

    『超ひも理論をパパに習ってみた』 - HONZ
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    水虫治療のためならば千里の道も駆け抜ける!『乱世の薬売りシン』第... 2018年09月25日 秘伝の水虫薬を売ることに人生を賭ける男“シン”の活躍を描いた1P大河ギャグ『乱世の薬売りシン』第三十四話!⇒【第一話】はこちら【毎週火曜更新】佩月なおこ/作。シン・・お前は何しにきたんだ?! 次の...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
  • 私とともに在る人と 『漢方水先案内 医学の東へ』を読んで――客員レビュー by 上橋 菜穂子 - HONZ

    最新作『鹿の王』で「2015年屋大賞」を受賞された、上橋 菜穂子さん。西洋医学と東洋医学の背景にある世界観の違いを描き出した筆致は「医療サスペンス」のようとも言われ、「日医療小説大賞」なども受賞されている。そんな上橋さんをして「最近、最も夢中になって読んだノンフィクション」と言わしめたのが、『漢方水先案内――医学の東へ』である。彼女は書をどのように読み、そしてどんな所に惹かれたのか? 読み始めたとたん強烈にひき込まれて、貪るように読んでしまうというのがあるものですが、津田篤太郎先生の『漢方水先案内――医学の東へ』(医学書院)は、私にとっては、まさにそういう一冊でした。 生死については蚊帳の外 病と免疫が見せてくれるものに、私は最近、心惹かれています。このふたつは、人の身体というもの、そして、生命というものの有り様をくっきりと見せてくれますし、「私」とは何かということや、生き物の多様

    私とともに在る人と 『漢方水先案内 医学の東へ』を読んで――客員レビュー by 上橋 菜穂子 - HONZ
  • 『ナチスと精神分析官』ナチ気質という未解決問題 - HONZ

    第二次世界大戦が終わってから70年近くが経つにもかかわらず、いまだナチスというのは悪のレベルを推し量る一つの「ものさし」である。狂信的な集団による凄惨な事件の話を見聞きする度に、ナチスと比べてどちらが非道なのか、そして双方に共通するものは何なのかという問いが頭をよぎる。しかし語り尽くされたであろうナチスにも、まだまだ掘り起こされていない歴史が存在した。 1945年8月、ニュルンベルクでのこと。かつて加害者として収容所を君臨したナチの高官たちは、今や戦犯としての裁きを待つしかない憐れな捕虜となっていた。 当時52歳であったヘルマン・ゲーリングは、ナチ党において極めて悪評の高かった数々の活動の計画や実施を担った人物である。内部粛清として有名な長いナイフの夜事件、ゲシュタポの創設、反ナチ派用の強制収容所の設立、政敵の追放。第二次世界大戦までに彼を上回る肩書を保持していたのは、アドルフ・ヒトラーた

    『ナチスと精神分析官』ナチ気質という未解決問題 - HONZ
  • 『ぼくは物覚えが悪い』海馬を失った男は、永遠に続く30秒を生きた - HONZ

    今年も残すところあと1ヶ月となり、年忘れという言葉も聞こえてきた。皆さんにとって2014年はどのような年であっただろうか?そして来たる2015年のことを考えた時に、どのような感情が沸き上がってくるだろうか? 年の瀬ともなると、私たちは過去の出来事を頭の中で再現し、その情動を元に未来へ思いを馳せる。年を忘れるというくらいだから、辛かったことや不安な出来事を思い出す方も多いのかもしれない。いずれにせよ私たちは「今」という瞬間を疎かにするくらい、記憶というものに縛られながら生きている。それならば未来もなく過去もなく、現在進行形しか存在しない世界に行けば、不安を取り除くことは出来るのだろうか。 1953年、一人の男がてんかん治療のための脳手術を行った。左右の内側側頭葉を摘出するという実験的な手術であったものの、発作は無事に抑えられるようになる。しかしこの手術は、関わった全ての人にとって決して忘れら

    『ぼくは物覚えが悪い』海馬を失った男は、永遠に続く30秒を生きた - HONZ
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    シリアスとギャグのバランスが絶妙な『銀魂』面白さと入りやすさはど... 2018年09月27日 ギャグが好きな人、思いっきり笑いたい人は、シリアス長編エピソードの間に挟まれるギャグ編がオススメ。私は読者投票によるキャラクターランキングの結果発表後、ランキング結果を変えようとするキャラクター...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    シリアスとギャグのバランスが絶妙な『銀魂』面白さと入りやすさはど... 2018年09月27日 ギャグが好きな人、思いっきり笑いたい人は、シリアス長編エピソードの間に挟まれるギャグ編がオススメ。私は読者投票によるキャラクターランキングの結果発表後、ランキング結果を変えようとするキャラクター...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    シリアスとギャグのバランスが絶妙な『銀魂』面白さと入りやすさはど... 2018年09月27日 ギャグが好きな人、思いっきり笑いたい人は、シリアス長編エピソードの間に挟まれるギャグ編がオススメ。私は読者投票によるキャラクターランキングの結果発表後、ランキング結果を変えようとするキャラクター...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    お金0.0 / ビットコインが★なくなりました』第9話 2018年09月28日 あなたは1000万円盗まれたらどうしますか? 役者を目指す若者「出野達也」は、思いつきで仮想通貨取引を始めた。 家族に300万円を借金して、全額投資。 瞬く間に増えるお金、豪遊に次ぐ豪遊─...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
  • 『愛を科学で測った男』 愛情と孤独のあいだ - HONZ

    書は、サルによる実験を通じて「愛情」の研究を行ったハリー・ハーロウ教授の伝記である。 著者は、「霊長類を動物実験として用いることについての倫理問題」を論じた連載でピュリッツアー賞を受賞し、当初はハーロウ教授が行った実験について批判的であった人だ。しかし、その後、「育児放棄」の破壊的な影響について連載した際に考え直す。 結局のところ、これはハリー・ハーロウの業績だわ。 書の表紙は、有名な「代理母」研究におけえる写真だ。布が貼られた人形を“母親”だと思い、しがみついている赤ちゃんサルは、あまりに印象的で切ない。実際には、単なる「布おむつ」であっても同じ結果が得られる実験だった。しかし、ハーロウ教授は、頭と顔が必要だと言った。人にとってなにかリアルな物を付加し、愛情について考えて欲しかったのだ。 今となっては信じられない話だが、1950年代当時は、母親と子どもは「授乳のみで結びついた関係」で

    『愛を科学で測った男』 愛情と孤独のあいだ - HONZ
  • 『京都大学人気講義 サイエンスの発想法』世界に誇れる名講義 - HONZ

    感動を飛び越してショックだ。こんな面白い講義をリアルタイムで受けている京大生には、同じ大学生として嫉妬全開である。まあ、受験生時代のセンター試験の点数を聞かれたらぐうの音もでない訳だが、学校が違えばこんなに違うものかとつい思ってしまう。 そんな悩ましい程面白い講義とは、京都大学屈指の人気を誇る、「生命の化学」。その中から生徒に好評だった部分を選りすぐり、実際の講義の流れに沿ってまとめたものが書なのだ。 しかもこれがただの人気講義ではない。ハーバードやMITといった世界的名門大学によって設立された国際オンライン教育機関である、edXにて今年4月から、この講義の模様は世界中にネット配信されている(edxからの配信としては日初)。つまり、世界トップレベルというお墨付きを受けた超人気講義がこの一冊に収まっているという訳だ。 早速、気になる講義の内容を、プロローグより抜き出して紹介しよう。 この

    『京都大学人気講義 サイエンスの発想法』世界に誇れる名講義 - HONZ
  • 捏造を知るにはこれを読め! 『背信の科学者たち』の緊急再版を訴える⇒再販が決定しました! - HONZ

    『背信の科学者たち』、この刺激的なタイトルのが化学同人から出版されたのは四半世紀前。1988年のことである。かけだし研究者であったころにこのを読んだ。驚いた。捏造をはじめとする論文不正を中心に、科学者のダークな事件をあらいだし、その欺瞞から科学をとらえなおそうという試みである。最初におことわりしておくが、この、後に講談社ブルーバックスとして出版されているが、いまは絶版になっている。 科学というのは、基が正直ベース。性善説にのっとった営みである。こういったことと自分はまったく無縁だと思っていた。まさか、10年後に捏造事件に巻き込まれるとは夢にも思っていなかった。そして、今回のSTAP細胞騒動である。 STAP細胞について、直接は関係していない。しかし、主人公以外の登場人物は、論文調査委員会のメンバーも含めて、個人的に知っている人ばかりである。そして、専門領域が近いこともあってか、ある

    捏造を知るにはこれを読め! 『背信の科学者たち』の緊急再版を訴える⇒再販が決定しました! - HONZ
  • 『エロの「デザインの現場」』 - R18の想像力 - HONZ

    なにもかもが久しぶりの経験であった。 書店でなかなか見つからず、店員さんに「『エロのデザインの現場』って、ありますか?」と聞いてちょっと恥ずかしかったこと。電車の中で隣の人に覗きこまれないよう、表紙に角度をつけてガードしながら読まなければならなかったこと。家に帰ってきてからもに見つからぬよう、大きめの写真集の隙間に背を奥側に向けてしまうなど細心の注意を払わなければならなかったこと。 誤解のないように強調しておくが、書は別にエロではない。エロのデザインを司った男たちの物語、そしてその制作現場について書かれたである。だが、それでも眉を潜める人というのは少なからずいるだろう。かくもエロには人権がない。しかし書を一読するだけで、エロは恥ずかしくて隠さなければならないものというイメージがきっと払拭される。 登場する9人のデザイナーは、いずれもエロのデザインをすることが好きでかっこい

    『エロの「デザインの現場」』 - R18の想像力 - HONZ
  • 挑め!世紀の難問『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』 - HONZ

    学問においていちばん大事なのは、問題をどう解くかではない。どのような問題を設定するかである【アルキメデス】。 アルキメデスが言ったというのはウソだけど、どういう問いかけをするかが重要というのはホントである。このが問いかけるのは、ドーナツを穴だけ残してべることができるか、という哲学的命題だ。この、まったくどうでもいい問題を聞いておもしろがれるかどうか、で、人類を二分することができる。 この人類にとっての超難問に対して、大阪大学の教員たちが堂々と名乗りをあげた。13名それぞれが専門を武器に立ち向かう真の学際的アプローチだ。なかには、その論考のどこがこの問題に関係しとんねん、と言いたくなるのもないわけではないが、そういった牽強付会というのも学者につきものの性癖なので、がまんしてあげましょう。 そこは気にせず、いくつかのすぐれた論考を紹介しよう。まずは数学者。数学者の思考はやはり違う。 “そも

    挑め!世紀の難問『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』 - HONZ
  • 『WIRED』 保存版特別号 「WIRED×STEVE JOBS」 – HONZ

    6月にスペースシャトルが引退しました。NASA関連で9000人が失業するニュースやロシアが数年間、有人宇宙事業を独占し、飛行士を輸送するカプセルの費用を3倍(6300万ドル!)に値上げしようとしているニュースまで。これでますますあこがれの宇宙が遠くなってしまいました。そんなときだからこそ、宇宙をより身近にするために、そして実際に行く方法を考えてみました。 1冊目は昔から話題がつきない宇宙旅行海外旅行をする人にはおなじみの「地球の歩き方」シリーズの装丁とそっくり。宇宙の風景や実際に旅行時に必要となる機材が紹介されている。地球の歩き方を読み慣れている旅行好きの人にはいつものレイアウトで読めるので、お勧め。リチャード・ブランソン率いるヴァージンギャラクティック社の宇宙旅行はおひとり約20万USドルで2011年運航開始予定。円高の今が買い時では!?その前に書で気軽に旅のイメージトレーニングを。

    『WIRED』 保存版特別号 「WIRED×STEVE JOBS」 – HONZ
  • 『岐路に立つ精神医学』 明日はどうなる? - HONZ

    もう30年以上も前の話。医学生として、精神科の講義をうけていた。テーマは精神分裂病、いまでいう統合失調症である。先生の話す内容が支離滅裂でまったくわからない。いつもは階段教室の中腹に座るのを常にしていたのであるが、その日は最後列・出入り口近くのアホ捨て山(© 久坂部羊)に陣取っていた。 隣の席にいた年かさの同級生に、まったくわからん、と話しかけたら、物知り顔に教えてくれた。”仲野、あほかおまえは。まだ説明されてないけど、これは分裂病の患者さんなんや。最後に教授が出てきて、典型的な分裂病の患者さんはこういった話をします、っていうて終わるんや”と。 なるほど、それなら仕方あるまいと、おとなしく最後まで聞いていた。しかし、誰もやってこなかった。やっぱり講義だったのだ。難しすぎる、と、その日を限りに、精神科の勉強はあっさりあきらめた。そんなであるから、精神科の知識は素人に毛が生えた、それも私の髪の

    『岐路に立つ精神医学』 明日はどうなる? - HONZ
  • 『アップル 驚異のエクスペリエンス』暮らしを豊かにする - HONZ

    アップルの新製品が発表されると、発売の何日も前からアップルストアに並ぶ人々がいる。新しいiPadが発表になったときは、銀座のアップルストアの前にこたつがあって笑ったのを覚えている。宗教的といってもいいような、熱狂的なファンが、アップルにはたくさんついている。スティーブ・ジョブズが亡くなったときには、アップルストアの前にたくさんの花が添えられた。 英国の神経科学者が調べたところによると、アップルのファンにアップル製品の映像を見せたときと、信心深い人に神の映像をみせたときでは、同じ脳の部分が反応していたそうだ。ということは宗教的というのもあながち間違っていないのかもしれない。 熱狂的なファンがいるのは製品がクールだから。それだけだと思っている人も多いのではないだろうか?実はそうではない。目に見えない部分でもアップルは他社を圧倒している。それを一番体感できるのはアップルストアだろう。ジョブズはM

    『アップル 驚異のエクスペリエンス』暮らしを豊かにする - HONZ