一度も観る機会がなく、ずっと気になっているタイトルが数本ある。『地球物語 —テレパス2500—』もその1本だ。「劇場アニメ70年史」に掲載されているこの作品の解説には「劇場版として初の完全オリジナルに挑戦したタツノコによるファンタジックなSF作品」とある。タツノコプロは、これまでTVシリーズから派生した劇場作品は作ってきたが、劇場用のオリジナル作品は、これが初めてだという事だったのだろう。公開されたのは1984年8月4日。監督は実写映画の山根成之、キャラクターデザインは天野喜孝、作画監修は宮本貞雄だ。 当時、観に行った友達から「作画はよかった」という感想を聞かせてもらった。「なかむらたかしも作画をやっていた」とも教えてもらった気がする。だが、僕は劇場には行かなかった。行かなかったのは、たまたまアニメ雑誌で見かけたスチルが、あまりにも地味だったせいかもしれない。「劇場アニメ70年史」には、同