これはポン・ジュノ監督に限った話じゃないんですけど、基本的には「小説原作の映画化よりも、漫画原作の映画化の方が難しい」と思っています。アニメ化は、この真逆なんです。その理由の大きな要因は、小説原作の場合、日本のライト・ノベル以外は「キャラクターや世界観のイメージに先入観を持たれ難い」からです。漫画原作には「必ずキャラクターや世界観のイメージに具体的なビジュアルがパッケージされてる」ので、原作ファンにとっては、少しでも漫画原作のイメージと比較して違和感が感じられた時の拒否反応が顕著に現れるんですね。その点アニメ化は「元が二次元の絵なので、原作のイメージをフィードバックし易い」訳です。ポン・ジュノ監督は、かなり漫画原作のイメージを上手く実写映像に変換出来る監督なんだと思っています。