北京人から見た東京の印象 けやきの樹々がキラキラと万緑の葉をなびかせる東京六本木・けやき坂通りのフレンチ・カフェ。私はそこで、5年ぶりに北京人のAさん(32歳)と再会した。 私は2009年から2012年まで講談社北京に勤務していたが、彼女は私がその時に採用した中国人社員の一人だった。当時、彼女は東京の名門大学の大学院を出たばかりで、大変優秀な社員だった。 私が帰任してまもなく、彼女は講談社北京を辞め、北京のIT企業に転職して成功した。結婚してマンションも買ったが、このたび日本の大手IT企業に中国事業の統括者候補としてヘッドハンティングされた。そこで意を決して、中国人の夫と共に東京に住むことにしたのだという。 いまや高級スーツに身をかためた「六本木ヒルズ族」となった私のかつての部下は、開口一番、こう言った。 「私が東京へ来て最初に買ったものは何だと思います? これですよ」 そう言って彼女は、
![中国人の眼に映る今の日本は「20世紀」のままだった…(近藤 大介) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ef8bee5f6ceb7cfffbe58688c6446ea679dbd753/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F4%2F0%2F1200m%2Fimg_40f0924fe41a4fcd85000f81f9818b7c459390.jpg)