F1の大阪誘致構想が抱える問題点とは――。大阪観光局がF1の開催誘致を目指すことを正式に表明した。しかし大きな経済効果が見込める半面、実現には多くのハードルがある。モータースポーツジャーナリストの小倉茂徳氏(61)は莫大な開催費用がかかる点を指摘。さらに現在F1を開催する鈴鹿との争いになり、最悪の場合には日本グランプリ(GP)が消滅する懸念も示した。 大阪観光局が23日に開いた会見で、溝畑宏理事長がF1誘致を表明した。海外の富裕層を呼び込めるメリットを強調し、運営は民間で行う方針。すでに複数の企業が興味を示しているという。大阪府の吉村洋文知事は以前に招致を目指した経緯から今回も賛同の意向を示し、公道レースとなる可能性にも言及するなど積極的だ。 小倉氏は「やりたいという思いは伝わってくる」としつつも、実現は困難と指摘する。 「まず公道を使うことができるのか、法的に難しい問題がある。クリアにな