近くのものに目のピントが合いづらくなり、新聞の活字や会議の書類も、かなり距離を離さないと見えにくくなってきた……。 こんな症状があれば、それは立派な老眼だ。「老眼なんてお年寄りがなるものでしょ」と油断していてはいけない。最近は、パソコンなどによる目の酷使から、30代で老眼になる人も増えているからだ。 目から30cm程度、離した距離の新聞の活字がぼやけて見づらいようなら、すでに老眼の兆候があらわれている証拠。人間の目は、水晶体と呼ばれるレンズを通してモノを見ている。この水晶体とそれを支える毛様体筋という筋肉が年齢とともに衰えることで老眼の症状が現れる。 簡単に言えば、目の調節力が弱まってくるわけだ。人は水晶体を厚くしたり薄くしたりして、遠くのモノや近くのモノに目のピントを細かく合わせている。 ところが、加齢によって水晶体の弾力が失われ、水晶体の厚みを調節する毛様体筋の力も弱まると、近くを見る