ジャーナリズムLittle boy like businessman in office with newspaper and cellphone 1. 少子化の現状 こどもの日の年中行事 日本の総務省とマスコミ各社の間には、こどもの日と敬老の日に律儀なまでの年中行事の慣行が存在する。なぜなら、その日に合わせて、総務省が約一カ月前の最新のデータを要約して記者クラブで配布し、当日の朝刊にその主な内容を掲載してもらうという密接な関係が偲ばれる報道姿勢があるからである。 今年も5月5日の朝刊各紙では、文字数こそ違うが、総務省が4月1日現在の「人口推計値」を発表した資料(以下、「総務省報道資料」と表現)を基にした記事が出揃った。 私は20年ほど前にこの蜜月関係に気が付いて、通常は札幌で一紙しか購読していないが、こどもの日と9月の敬老の日に滞在している都市で、全国紙(「朝日」「読売」「毎日」「日経」