(左)体が不自由な母親を抱きかかえてトイレから出る大谷佳代さん。寝たきりの母親をベッドから車椅子に移し、トイレの近くで抱き上げる一連の作業は重労働だ(右)夕食の準備を進めながら、小学生の長女の勉強や宿題も見ている=いずれも広島県呉市で、郡悠介撮影 子育てと家族の介護がいっぺんに重なる「ダブルケア」に直面する人が、全国に少なくとも29万3700人いることが判明した。毎日新聞が国の統計から推計値を独自に分析した。9割を30~40代の働く世代が占め、離職を迫られる人も少なくない。超高齢社会や晩婚・晩産化を背景にダブルケアが広がり、社会を支える現役世代により重い負担がのしかかっている実態が浮き彫りになった。 育児と介護の負担がいっぺんに重なる「ダブルケア」。少なくとも子育て中の38人に1人が直面しているとの推計が明らかになりました。家庭で今、何が起きているのでしょうか。実情や背景、課題を検証しまし