「遺伝と学力」の関係が論じられた本がベストセラーになるなど、近年、才能と遺伝についての研究結果が話題になった。果たして、学力において遺伝はどのような影響を及ぼすのだろうか? 『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)などの著書があるノンフィクションライターの杉浦由美子氏がレポートする「中学受験家庭を悩ませる、遺伝と学力の関係」の第1回。【全6回】 * * * 今年5月のことだ。子ども4人を東大理IIIに合格させ、その経験をもとに、教育法の著作を多く出版している佐藤亮子さん(通称・佐藤ママ)が「ChatGPTは12歳までは完全隔離にしてほしい」と発言。それに対し、何人かの論客が反論をした。 その際、“ひろゆき”こと事業家の西村博之さんが次のようにツイートをした。 《最近の研究だと「勉強を努力出来る才能」も遺伝という説が強いです。成功した教育ママは、単に優秀な遺伝子の子供が産まれただけ