タグ

ブックマーク / book.asahi.com (23)

  • イスラエルはどうしてあんなにひどいことができるの? 早尾貴紀——後編|じんぶん堂

    記事:平凡社 パレスチナ・イスラエル問題に関するオンラインセミナー「パレスチナ連続講座」に登壇する東京経済大学教授の早尾貴紀さん 書籍情報はこちら 《前編はこちらから》 ホロコーストを経験したユダヤ人とイスラエル 「ホロコーストを経験したユダヤ人が、どうしてジェノサイドをする側になるのか」という質問をよく受けます。そのことについて、2023年に日でも公開された『6月0日 アイヒマンが処刑された日』という映画を例にお話しします。ナチスの戦犯アドルフ・アイヒマンは1960年に逮捕され、62年にイスラエルで処刑されました。映画ではその死体を焼却する炉を作る過程が描かれます。映画に登場する鉄工所の社長、作業員、臨時に雇われた少年工は、それぞれ、「イスラエル国民」を構成する3階層のユダヤ人グループに属しています。 1つめのグループは、イスラエルの建国運動を中心的に担った人たちです。ヨーロッパ出身で

    イスラエルはどうしてあんなにひどいことができるの? 早尾貴紀——後編|じんぶん堂
  • イスラエルはどうしてあんなにひどいことができるの? 早尾貴紀——前編|じんぶん堂

    記事:平凡社 パレスチナ・イスラエル問題に関するオンラインセミナー「パレスチナ連続講座」に登壇する東京経済大学教授の早尾貴紀さん 書籍情報はこちら ヨーロッパ植民地主義を反復するイスラエル イスラエルは1948年の建国の際に、およそ500のパレスチナの村や町を破壊し、住んでいた人々は難民となって周辺の地域に逃れました。とりわけガザ地区は住民の70%以上が難民という状況が生じました。 1967年から軍事占領されたガザ地区では、抵抗運動とそれに対する弾圧、空爆や侵攻も繰り返されてきました。2000年代からは陸海空の封鎖が強化され、ガザ地区は外部との出入りがほぼできない「巨大監獄」のような状態に置かれています。2023年10月7日の武装蜂起は、このような軍事占領に対する最終的な一斉蜂起、最後の抵抗でした。 それを受けてイスラエルは大規模な空爆、侵攻、虐殺を始めました。抵抗運動を組織してきたハマー

    イスラエルはどうしてあんなにひどいことができるの? 早尾貴紀——前編|じんぶん堂
    stonedlove
    stonedlove 2024/06/05
    ハミッド・ダバシ「イスラエルの対ガザ戦争にはヨーロッパ植民地主義の歴史全体が含まれている」/ユルゲン・ハーバーマス「イスラエルのガザ攻撃は正当な反撃であり、ヨーロッパはイスラエルと連帯すべき」
  • 「エドワード・サイード ある批評家の残響」中井亜佐子さんインタビュー 研究・批評通じパレスチナを発信した生涯|好書好日

    中井亜佐子さん=家老芳美撮影 中井亜佐子(なかい・あさこ) 1966年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科教授。専門は英文学。オクスフォード大学博士課程修了(D.Phil.)。著書に、『日常の読書学――ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』を読む』(小鳥遊書房、2023年)、『〈わたしたち〉の到来――英語圏モダニズムにおける歴史叙述とマニフェスト』(月曜社、2020年)、『他者の自伝――ポストコロニアル文学を読む』(研究社、2007年)など。翻訳に、ウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか――新自由主義の見えざる攻撃』(みすず書房、2017年)など。 アカデミズムと言論を行き来 ――中井さんがエドワード・サイードに関心を持った経緯を教えてください。 私は1990年代前半に大学院でジョゼフ・コンラッドという作家を研究していました。そこでサイードのコンラッド論を読んだのが最初でした。

    「エドワード・サイード ある批評家の残響」中井亜佐子さんインタビュー 研究・批評通じパレスチナを発信した生涯|好書好日
  • 「日本移民日記」MOMENT JOONさんインタビュー 「移民」として生きる、そして引退宣言|好書好日

    MOMENT JOONさん=家老芳美撮影 MOMENT JOON(モーメント・ジューン) ラッパー。1991年生まれ。韓国出身。2010年に留学生として来日し、大阪を拠点に活動。「移民」である自身に焦点をあてた楽曲「井口堂」「ImmiGang」などを発表し、反響を呼ぶ。2019年には『文藝』(河出書房新社)に自身の徴兵体験をもとにした小説「三代 兵役、逃亡、夢」が掲載された。2020年3月にファーストアルバム『Passport & Garcon』を発表。最近の楽曲作品に「DISTANCE(feat. Gotch)」「Spotlight '1921」など。 「キャラクター」を当てはめられる違和感 ――あえて「移民」という言葉を使うのはなぜでしょう? 外国人や外人ではなく、「移民」という言葉を使ったほうが、自分が置かれている状況を正しく伝えられると思っています。外国人という呼び方は、日にいて

    「日本移民日記」MOMENT JOONさんインタビュー 「移民」として生きる、そして引退宣言|好書好日
  • 文学は永遠だと思っていた新人批評家時代:私の謎 柄谷行人回想録⑨|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 批評家として活動を始めた頃の柄谷さん=人提供 書籍情報はこちら ――1969年6月号の「群像」(講談社)に「〈意識〉と〈自然〉――漱石試論」が群像新人賞受賞作として掲載され、格的に文芸批評家としての活動に入りますよね。ここからの数年間はいわゆる文芸批評をたくさん書かれています。1972年の第1評論集『畏怖する人間』には、「漱石試論」をはじめ1969年から1972年に発表された評論が収録されていますが、年譜によると受賞後最初に発表したのは、「群像」69年11月号の「江藤淳論」でした。江藤さんはどんな存在でしたか? 柄谷 やはり、批評家としていい仕事をしている先行者、という感じですね。僕はそれ以前に五月祭賞に応募した「思想はいかに可能か」で、吉隆明、三島由紀夫、江藤淳の3人を、思想の基的なあり方として示したんだけど、それくらい大きな存在として捉えていたのは確かで

    文学は永遠だと思っていた新人批評家時代:私の謎 柄谷行人回想録⑨|じんぶん堂
  • 落選がもたらした中上健次との出会い:私の謎 柄谷行人回想録⑦|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 近所の公園を散策する柄谷行人さん=篠田英美撮影 書籍情報はこちら ――1967年3月に東大大学院の修士課程を修了して、最初は国学院大学の非常勤講師として英語を教えていたそうですね。 柄谷 当時は、英文科を出てまず英語の教師になるというのは、よくあるパターンでした。いきなり英文学を教えるというのはなかなか難しいから。実は最初に、ある東大の教授から、ある大学の専任講師の職があるということで、面接に行ったんだよ。ほぼ内定していたらしいんだけどね。週3日授業を持ってくれと言われたので、忙しいから週2日にしてほしい、といった。そしたら、その場でもう「さようなら」ということになってしまった。それを斡旋してくれた教授は、僕のことを怒っていたらしい。 ――メンツ丸つぶれだったんでしょうね。それは、指導教官だった大橋健三郎さんではないんですか? 柄谷 別の人です。大橋さんは僕のことが

    落選がもたらした中上健次との出会い:私の謎 柄谷行人回想録⑦|じんぶん堂
  • 「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日

    宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」ポスター=スタジオジブリのTwitterより 「私自身、訳が分からない」 「おそらく、訳が分からなかったことでしょう。私自身、訳が分からないところがありました」。 2023年2月下旬、東京都内のスタジオで上映された、「君たちはどう生きるか」の初号試写。米津玄師の歌うピアノバラードが流れ、エンドロールが終わった瞬間、灯りが点き、宮崎駿監督のコメントが読み上げられた。 客席から軽い笑い声が漏れた。私もその一人だった。あまりの展開の速さと、盛り込むだけ盛り込まれた情報を消化しきれず、茫然と座り込んでいたが、その言葉で我に返った。 これは「宮崎アニメ」の集大成なのか、吉野源三郎の著書『君たちはどう生きるか』の再解釈なのか。とにかく、1回見ただけではとても全容を把握できなかった。 「自分のことをやるしかない」 今回の作品は、公開前のプロモーションも、メディア関

    「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日
  • 近藤ようこさん「高丘親王航海記」インタビュー 澁澤龍彦作品の“明るさ”に惹かれて|好書好日

    文:朝宮運河 写真:斉藤順子 近藤ようこ(こんどう・ようこ)マンガ家 1957年新潟県生まれ。國學院大學在学中の79年、雑誌「ガロ」に投稿した「ものろおぐ」でデビュー。『見晴らしガ丘にて』で第15回日漫画家協会賞・優秀賞、『五色の舟』(津原泰水原作)で第18回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門大賞を受賞した。主な作品に『悲しき街角』『遠くにありて』『ルームメイツ』など。『妖霊星』『宝の嫁』など中世日を舞台にした作品や、『戦争と一人の女』(坂口安吾原作)、『夢十夜』(夏目漱石原作)、『死者の書』(折口信夫原作)など、日文学のコミカライズでも高い評価を受けている。 これまで描いたことのない世界を描く ――澁澤龍彦の小説をコミカライズした『高丘親王航海記』の1・2巻が同時発売されました。9世紀に実在した高丘親王(平城天皇の皇子)の天竺への旅を描いた、奇想天外な冒険記です。幻想文学の傑作として

    近藤ようこさん「高丘親王航海記」インタビュー 澁澤龍彦作品の“明るさ”に惹かれて|好書好日
  • 「資本と国家への対抗」に機運 哲学者の柄谷行人さんに聞く|好書好日

    昨年来、米国での講義などの予定がなくなり、『世界史の構造』に続く「交換様式」に関する大作に取り組みながら、多摩の里山を歩き回る日々を送る。「庭で作物を作っているのをずいぶん見かけるようになった。農地を借りている人もいるようだ」。テレワークが進み、都会を出て地方に移住する人が増えたことに注目している。 アソシエーションとは、特定の興味や目的で結びついた社会組織を指す。や環境への関心に導かれ、若者たちが都市から地方に移って就農することを「地縁や血縁で結びついた昔の共同体を取り返しているのではなく、新しい共同体を作っている」と好意的にみている。 多くの論者がコロナ禍をグローバル化と結びつけ、人々の移動の激しさが感染拡大を生んだと読み解いてきたが、柄谷さんは、むしろ「定住」にこそコロナ禍の根はあるとみる。 「僕の考えでは、人類史の大きな境目は定住にある。人類がなかなか定住に至らなかった原因の一つ

    「資本と国家への対抗」に機運 哲学者の柄谷行人さんに聞く|好書好日
  • 斎藤美奈子さん『挑発する少女小説』インタビュー 「良妻賢母」のメッセージを超えて、あえて誤読する楽しみ|好書好日

    斎藤美奈子さん 『挑発する少女小説』ができるまで ――斎藤さんの少女小説への関心は、「文學界」2001年6月号に発表された評論「少女小説の使用法」まで遡ります。その後、2016年から始まった「ハルメク」でのエッセイ連載を経て、『挑発する少女小説』が刊行されました。 友人が当時「ハルメク」の編集長で、連載を依頼された時、「文學界」ではできなかった翻訳少女小説の各論をやりたいと提案しました。そうしたら、彼女自身も少女小説が大好きだし、50代60代女性が多い「ハルメク」読者も絶対ついてくると、ものすごくノッてくれたんです。「ハルメク」の原稿は短く、各論とはいえあまり掘り下げることはできなかった。けれども、この連載が各作品についてたくさん考えるきっかけになったし、ここで取り上げた選書が『挑発する少女小説』のベースになっています。 その後、河出書房新社からお声がけいただき、そのままになっていた少女小

    斎藤美奈子さん『挑発する少女小説』インタビュー 「良妻賢母」のメッセージを超えて、あえて誤読する楽しみ|好書好日
  • アニメの少年、女性が演じるのはなぜ? 「アニメと声優のメディア史」石田美紀さんインタビュー|好書好日

    文:安達麻里子 写真は石田美紀さん提供 石田美紀(いしだ・みのり)新潟大学経済科学部教授(視聴覚文化論) 1972年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。実写映画研究を経てアニメーション・メディアの研究を行う。著書に『密やかな教育――<やおい・ボーイズラブ>前史』(洛北出版)など。 きっかけは「銀河鉄道999」の鉄郎 子どもの頃に見た「機動戦士ガンダム」のキャラクター、マ・クベの冷気を含んだ独特な声がきっかけとなって、キャラクターの「声」を意識し始めたという石田さん。その後、「銀河鉄道999」の主人公、鉄郎の声を女性(野沢雅子さん)が演じていると知って衝撃を受け、それ以来、声優の声が持つ不可思議さに魅了され続けている。 「私は1972年生まれで、アニメを見て育ってきた世代。女性声優が少年キャラクターを演じている例は、最初は驚いたものの当にいっぱいあって、そういう環境に馴染

    アニメの少年、女性が演じるのはなぜ? 「アニメと声優のメディア史」石田美紀さんインタビュー|好書好日
  • 「ゴシック・カルチャー」論じる新世代の暗黒批評家・後藤護さんインタビュー|好書好日

    文:篠原諄也 写真:北原千恵美 後藤護(ごとう・まもる)暗黒批評家、映画音楽ライター、翻訳家。 1988年山形県生まれ。『金枝篇』(国書刊行会)の訳文校正を担当中。また「高山宏の恐るべき子供たち」をコンセプトに掲げる「超」批評誌「機関精神史」の編集主幹を務める。黒眼鏡を着用。 苦しむ知性、滅びの美学 ――「暗黒批評」とは何でしょう? 暗黒批評……僕のやってることですよ(笑)。ただのキャッチフレーズなんですよね。もともとゴシック・ロマンスやフィルム・ノワールが凄い好きでした。それを日語にすると、暗黒小説や暗黒映画になるらしいと。ああ暗黒舞踏もあるなとか気づき始める。暗黒というのは、結構何にでもつくんだなと思っていたところ、とうとう哲学の人まで「暗黒啓蒙」(ニック・ランド)とか「ダークエコロジー」(ティモシー・モートン)と言い出したぞ!と。これはもう批評全体が暗黒化せねばなるまい!と思って

    「ゴシック・カルチャー」論じる新世代の暗黒批評家・後藤護さんインタビュー|好書好日
  • 「三体」柳下毅一郎さん書評 壮大で呆れるほど単純、これぞSFの原初のパワー|好書好日

    SFは若い文学である。 「SFの黄金期は十二歳である」という言葉は、その幼稚さを示すものだと理解されることが多い。だが、それは同時にSFの魅力を伝える言葉でもある。SFは未来の文学だ。そして未来への無限の想像力を持てるのは若者だけである。日SFの黄金時代が、日の高度成長期と重なりあっていたのも偶然ではあるまい。 だから今、中国SFこそが世界でいちばん勢いある存在なのである。 劉慈欣の『三体』の登場は衝撃的だった。それは日だけのことではない。アメリカでは二〇一五年、アジア人作家として、そもそも翻訳小説としてはじめて、アメリカSF界の最高賞とも言えるヒューゴー賞の長編部門を獲得している。バラク・オバマ前大統領からフェイスブックのザッカーバーグCEOまで、誰もが絶賛した面白さはどこにあるのだろう? ひとつには、シンプルで誰にでもわかるアイデアの力強さである。『三体』の主人公ナノテク研究者の

    「三体」柳下毅一郎さん書評 壮大で呆れるほど単純、これぞSFの原初のパワー|好書好日
  • 「宣教師ザビエルと被差別民」書評 「ケガレ」からの救済を目指す|好書好日

    宣教師ザビエルと被差別民 [著]沖浦和光 著者は日およびアジアの被差別民について重要な仕事をいくつもしてきた。遺稿である書もその一つと見てもよいのだが、同時にこれは、宣教師ザビエルについての斬新な研究である。著者は、ザビエルが滞在したインドのゴアや、インドネシアの香料列島に何度も足を運んだ。しかし、この研究をユニークにしているのはむしろ、ザビエルを日の被差別民との関係から見る視点である。ザビエルは日に来て短期間に人々の心をとらえ動かした。多くの仏教僧侶が転向して入信した。それはなぜなのか。それについて多くの考察がなされてきたが、著者はそれを、被差別民の歴史から考察しようとしたのである。 ザビエルが日に宣教に来たことはよく知られているが、彼がロヨラとともにイエズス会を創始した人であることは、あまり知られていない。また、イエズス会をポルトガル、スペインの植民地主義の別動隊としてみる見

    「宣教師ザビエルと被差別民」書評 「ケガレ」からの救済を目指す|好書好日
  • 短編集「フライデー・ブラック」訳者・押野素子さんインタビュー いまここにあるディストピア|好書好日

    文:和田靜香、写真は「フライデー・ブラック」著者のナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー©Limitless Imprint Entertainment 押野素子(おしの・もとこ)翻訳家、ライター 東京都江東区出身。青山学院政治経済学部卒業後、レコード会社勤務を経てハワード大学ジャーナリズム学部卒業。訳書に『ヒップホップ・ジェネレーション』『MARCH 1 非暴力の闘い』『プリンス録音術』など、著書に『禁断の英語塾』『今日から使えるヒップホップ用語集』がある。 店舗に殺到する貪欲な人間どもの狂乱 『フライデー・ブラック』はアメリカ・ニューヨーク州オールバニー出身の、ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤーのデビュー作。発表からたちまち話題を呼び、「ニューヨークタイムズ」などが絶賛、ベストセラーになった。ナナはガーナ移民の両親のもとに生まれ育ち、名門シラキュース大の大学院創作科で修士号を取得した28歳

    短編集「フライデー・ブラック」訳者・押野素子さんインタビュー いまここにあるディストピア|好書好日
  • 「戦前反戦発言大全」髙井ホアンさんインタビュー 落書きや投書に残された戦時下の庶民の本音|好書好日

    髙井ホアン(たかい・ほあん)小説家・作家・ライター 1994年生まれ。日人とパラグアイ人のハーフ。高校時代から反権力・反表現規制活動を行う中、戦前の庶民の不敬・反戦言動について知り、そのパワフルさと奥深さに痺れて収集と情報発信を開始。2013年からTwitter上で「戦前の不敬・反戦発言Bot」「神軍平等兵 奥崎謙三Bot」などを運営中。小説家として株式会社破滅派よりJuan.B名義で電子書籍『混血テロル』『天覧混血』を刊行中。 パラパラとページをめくり、たまたま目に入った一文に大きく頷いてしまう。 「忠義を尽くして死んで金鵄勲章を貰えば何になるか、戦争なんか馬鹿のすることだ」 昭和13年5月、宮崎県で45才の男性が乗合自動車中で発したもので、言ったこの人は禁錮4カ月の刑の処されている。 『戦前反戦発言大全』(合同会社パブリブ)と題された600ページ近い分厚いには、昭和12年~19年に

    「戦前反戦発言大全」髙井ホアンさんインタビュー 落書きや投書に残された戦時下の庶民の本音|好書好日
  • 原作者・よしながふみさんも納得のキャスティング 人気マンガ「きのう何食べた?」、ついにドラマ化|好書好日

    都内某所の2LDKで暮らすカップル・シロさんこと筧史朗(弁護士)とケンジこと矢吹賢二(美容師)。1ヵ月の費は現在3万円。鮭とごぼうの炊き込みごはん、いわしの梅煮、たけのことがんもとこんにゃくの煮物、栗ごはんなど――。シロさんが作るおいしくて安上がりな日々のごはんとともに、二人の日常と周囲の人たちとの交流が描かれる。 BLとして描くつもりでした ――2007年の連載開始から12年。『きのう何べた?』(以下、『何べ』)はどんな風に連載が始まったんですか。 もともとボーイズラブ(以下BL。男性同士の恋愛を描くジャンル)として発表するつもりで温めていた話なんです。当時BLの編集者にアイディアを話してみたら反応がいまひとつ。『何べ』はストーリー開始時の年齢が、筧43歳、ケンジ41歳。「せめて“受け”のキャラクターだけでも、もう少し若くできませんか?」と。恋愛の成分が少なすぎるとも言われて、「

    原作者・よしながふみさんも納得のキャスティング 人気マンガ「きのう何食べた?」、ついにドラマ化|好書好日
  • 感情を暴力ではなく、言葉と音楽で表現したかった kamui(TENG GANG STARR)|好書好日

    kamui 名古屋生まれ。2015年になかむらみなみらと3人でTENG GANG STARRを結成。自身はラップ、映像制作に加え、3-i名義でトラックメイクも行う。16年にメンバーが脱退し、kamuiとなかむらみなみの2人体制に。17年夏から格的な活動を開始し、YouTubeで楽曲を発表していった。9月5日に1stフルアルバム「ICON」、9月19日にはkamuiのソロアルバム「Cramfree. 90」をリリースする。 近年、日のヒップホップシーンでは、アメリカのトレンドを独自解釈したユニークなグループが誕生している。TENG GANG STARRはその中でもひときわ注目を集める存在だ。今回登場してもらったkamuiは、自身のステージネームを白土三平の『カムイ伝』からインスパイアされたことを公言している。まずはそこから詳しく話を聞いてみた。 「ヒップホップを始めた時、カッコいい名前を

    感情を暴力ではなく、言葉と音楽で表現したかった kamui(TENG GANG STARR)|好書好日
  • ササキバラ・ゴウ|好書好日

    ササキバラ・ゴウ(ササキバラ・ゴウ) まんが編集者 1961年生まれ。著書に「〈美少女〉の現代史 『萌え』とキャラクター」など。

    ササキバラ・ゴウ|好書好日
    stonedlove
    stonedlove 2019/02/18
    ササキバラ・ゴウさんの連載!
  • 書評・最新書評 : 宣教師ザビエルと被差別民 [著]沖浦和光 - 柄谷行人(哲学者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■「ケガレ」からの救済を目指す 著者は日およびアジアの被差別民について重要な仕事をいくつもしてきた。遺稿である書もその一つと見てもよいのだが、同時にこれは、宣教師ザビエルについての斬新な研究である。著者は、ザビエルが滞在したインドのゴアや、インドネシアの香料列島に何度も足を運んだ。しかし、この研究をユニークにしているのはむしろ、ザビエルを日の被差別民との関係から見る視点である。ザビエルは日に来て短期間に人々の心をとらえ動かした。多くの仏教僧侶が転向して入信した。それはなぜなのか。それについて多くの考察がなされてきたが、著者はそれを、被差別民の歴史から考察しようとしたのである。 ザビエルが日に宣教に来たことはよく知られているが、彼がロヨラとともにイエズス会を創始した人であることは、あまり知られていない。また、イエズス会をポルトガル、スペインの植民地主義の別動隊としてみる見方も根強い

    書評・最新書評 : 宣教師ザビエルと被差別民 [著]沖浦和光 - 柄谷行人(哲学者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    stonedlove
    stonedlove 2017/02/10
    なんというタイムリーな内容。読まねば。