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ブックマーク / hsyf610muto.seesaa.net (42)

  • 澤去りし後: 武藤文雄のサッカー講釈

    澤穂希引退。 引退を宣言し、最後の大会として選択した皇后杯で、堂々の優勝。それも決勝戦の終盤に、決勝点を決めてしまうのだから恐れ入る。スーパースタアの所以と言えばそれまでだが、引退を決意してもなおその個人能力が他を圧していると言うことだろう。実際問題として、今大会中盤奥深くで敵の攻撃を刈り取る妙技と落ち着いた展開は、今なお格段のものがあった。準決勝、ベガルタはアイナックに敗れたのだが、澤の存在は忌々しさは格段。数日前の横浜国際で堪能したマスケラーノの読みの冴えを思い起こした。 個人能力は未だ他を圧しているものの、澤が引退を決意したのは、ひとえにモチベーションの問題なのだろう。引退記者会見で、「心と体が一致してトップレベルで戦うことがだんだん難しくなったと感じたから」と語ったと報道された。アスリートとして考え得る最大限の栄光を手にした澤だからこその思いと言うことか。例えば王貞治、山下泰裕、千

  • あれから2年: 武藤文雄のサッカー講釈

    成田のホテルで、2年前に起こった悪夢としか言いようのない災禍を思い起こし、同時に明日南京で体験する夢のような90分間を考えている。 2年前、仙台の両親に必死に連絡を試みた時間帯の焦燥感。深夜に姉からのメールで皆の無事を確認した時の安堵感。その後の報道で見聞きした絶望的な状況。仙台に帰り、改めて現実を見た時の衝撃。 近親者を失った友人、知人の悲嘆。九死に一生を得た人々の恐怖。多くの資産、あるいは生計の手段を失った方々の諦念。 そして、当初から危惧したように、復興への道のりの遠さ。と言うか、道筋が全く見えてこない絶望感。1人1人の立場により異なる要望の方向性。相互の利得の相違から決まらない未来。経済効率からすれば自明の事すら、思うようにできない現実。 私自身も経験している事だが、復興が格化しようとしてきたために、高騰化する建築資材、不足する職人の方々、納得しづらい高値の復興費用。結果的に進ま

  • 42年振りの奪還: 武藤文雄のサッカー講釈

    それにしても、トップリーグで2位となり、ACL出場も確定し、お通夜のような宴会を愉しめる身分となったのだから、出世したものである。実家に帰宅後、「はあ...」と溜息ばかりついていた。翌朝、フィギュアスケートのNHK杯を観戦に出かける母に言われた。「溜息の数はトルコ戦後の方が、やや多かったのではないか」と。 そうか、あれから10年が経ったか。あの時はショックに打ちのめされて、しばらく作文をサボったっけな。それで、とうとう「フィリップ総決算」を書かなかったのを思い出した。 やはり、それはいけない。講釈を垂れないなんて、自分の存在意義を否定するものだ。全くやる気にならないが、少し作文するか。 サンフレッチェ広島関係者の皆様おめでとうございます。 このサンフレッチェのリーグ制覇は、前身の東洋工業が1970年シーズンにJSLを制覇して以来だから、実に42年振りとなる。ここまで長い間リーグタイトルから

    surumeno13
    surumeno13 2012/12/01
    「サンフレッチェ広島関係者の皆様おめでとうございます。 このサンフレッチェのリーグ制覇は、前身の東洋工業が1970年シーズンにJSLを制覇して以来だから、実に42年振りとなる。」
  • 松平康隆氏逝去: 武藤文雄のサッカー講釈

    バレーボール界、いや日スポーツ界の大巨人、松平康隆氏が亡くなったと言う。日のスポーツ史に残る大巨人だった。 サッカー界でたとえてみれば、佐々木則夫氏(世界一を獲得したと言う実績と組織作り)と、岡田武史氏(優秀な素材を徹底して鍛え、超一流に育てる)と、カズ(サッカーそのものをマスコミに露出させ、多くの人々の注目を集める、カズの場合は自らが輝き、松平氏は選手達を売り込んだのだが)と、木之興三氏(サッカーをより多くの人に広げるために、トップリーグをオーガナイズ)と、松木安太郎氏(あの愉しいテレビ解説)を合わせたような実績を挙げた人だ。 スゴいよね。 いや違う、松平氏は1人時間差とか移動攻撃のような、独創的、根源的な戦法を編み出している。ここで重要なのは、これら松平氏が編み出した戦法は、他の世界の国に次々に導入され、当たり前の戦法になっている事だ。よく「originality」と言う英語を、

  • J2降格制度の開始とトリニータ: 武藤文雄のサッカー講釈

    多くのコメントをいただいたので、補足を書き加えました。(2011年12月14日) 松山雅と町田ゼルビアの2クラブのJ2昇格がほぼ決定した。いずれも大変魅力的なクラブだ。 山雅は、2009年シーズン天皇杯において、地元の専用競技場アルウィンで、レッズを鮮やかに破ると言う実績を誇る。今期も天皇杯に勝ち残っており、これはもう「ジャイアントキリングが得意」と言うよりは、「勝負強い」と呼ぶべきようにも思う。既に1万人に近い固定客を持ち、同県の地域的ライバル長野パルセイロを持つなど、話題性も十分だ。もちろん... ゼルビアは、サッカーどころの町田市のいわゆる「トップクラブ」。地域のサッカー界との関係も悪くないと聞くので、いわゆる「地域のサッカーピラミッドの頂点」と言う存在になり得るクラブだろう。町田は首都圏西部の中核都市でもあり、従来の首都圏のトップクラブとはまた違った位置を獲得できる可能性もある。

    surumeno13
    surumeno13 2011/12/11
    経営上の問題からの降格は、やるとすれば2013年のクラブライセンス制度をもって、っていうことになるのでは。
  • モンテディオの陥落: 武藤文雄のサッカー講釈

    3節残して、モンテディオのJ2降格が決まった。 隣県にホームタウンを持つベガルタのサポータとしてと言うよりは、遥か彼方30年前に東北サッカー界で青春を送った、あるいは40年来日本代表を追いかけてるサッカー狂として、いくばくかの感想を述べたい。 最初に結論を述べる。 この4シーズンのモンテディオの活動は、正に「日サッカー史に残る快挙」である。賞賛、尊敬の言葉しかない。 まず、必ずしも経済規模に恵まれないこのクラブが、堂々と3期に渡りJ1の地位を維持した事がすばらしい。 Jリーグにはエスパルスを筆頭に、明確な親会社を持たないクラブは多数存在する。このうち、サッカー王国(少々古い言葉で恐縮だが)の清水は別格で特別な存在だ。そして、アルビレックス、コンサドーレ、アビスパ、そしてベガルタと言ったクラブは、ホームタウンが政令指定都市で人口が非常に多いと言う特色がある(たとえば欧州においては、人口10

    surumeno13
    surumeno13 2011/11/06
    ホームタウンの都市の人口や経済の規模という観点。
  • もう土下座の機会は来ない: 武藤文雄のサッカー講釈

    いつも、いつも、私の期待を、全く予想外の斜め上に外してくれる選手だった。そして、最後の最後まで、信じられない外し方をして、私たちから去って行ってしまった。 いつも、いつも、「おい、何をやっているんだ」と野次を飛ばしたくなる選手だった。そして、最後の最後まで、「おい、何をやっているんだ」と叫ばれながら、私たちから去って行ってしまった。 いつも、いつも、「まだやれる、もっとやれる」と思わせてくれる選手だった。そして、最後の最後まで、「まだやれる、もっとやれる」と皆から支えられ、私たちから去って行ってしまった。 私がはじめて、松田直樹を見たのは、1993年の日開催のワールドジュニアユースだった。敵FWと正対して自分得意の間合いに詰めるうまさ、敵のパス方向を適切によめる読みのよさ、いわゆるフィジカルの強さを活かした強い当たり。まだ16歳の若者が、ここまでできるのだ。そして、前年のアジアカップ制覇

  • 震災後初戦のユアテックスタジアム: 武藤文雄のサッカー講釈

    29日朝、東北新幹線は当たり前のように仙台に向けて出発する。「満席のはずなのに、妙に空席が多いな」と思っていたら、大宮駅でなるほど、赤い服を着込んだ方々が大量に乗り込んでくる。いつもは1時間40分ちょっとで仙台に着く「はやて」なのだが、2時間以上かかるのが、ほんのちょっとの違い。 ついこの間までは、新幹線で仙台に帰る事は叶わなかったのだが。 地下鉄に乗ると、いつもと同じように黄金色の服が多数いる。赤い方々もそれなりに見かける。八乙女駅を過ぎると、右手にユアテックが見えてくる。南側階段でのんびりしている赤い方々がまず目に入り、その後メイン側に多数の黄金色の服を着た僚友たち。そして、地下鉄は泉中央駅に。 ついこの間までは、地下鉄は台原までしか行ってなかったと言うのだが。 ユアテックで多くの友人たちと再会。いつものように酒盛りをして、キックオフに臨む。皆で歌って踊って試合が始まり、勝利に歓喜する

    surumeno13
    surumeno13 2011/05/02
    「本来であれば4月から各地でリーグ戦形式の予選ラウンドが始まるインタハイ予選。全てはキャンセルされ、おそらく全県一発勝負の勝ち抜き戦を行う事になるらしい(それすら、本当に実現できるのかと言う議論も」
  • 電力使用平滑化とJリーグ: 武藤文雄のサッカー講釈

    今週早々から始まった関東地方の計画停電から考えた事です。自分自身この1週間落ち着かない日々が続きながらも、今後に向けて色々な事を考えているのですが、どうにもまとまりません。 また、今まず短期的な危機を脱する必要なこの時期に、今後のJリーグの事を心配するのも、いかがとも思うのですが。不愉快に思われる方がいたら、申し訳ありません。 生産活動のためには、現状の3時間刻みの計画停電は相当に問題がある。時間単位から、日単位などに切り換える事は必須だろう。これは工場などの工業生産においては言うまでもないが、間接部門の業務だって、昼間の3時間を断ち切られてしまっては効率が悪くて仕方がない。15年前ならばさておき、パソコンが動かせなければ仕事にならないのだから。 また、いまだ100%回復しない鉄道網の維持は重要。これらは、経済活性の必要条件。世界一正確な電車が早朝から深夜まで走っている事が、安心して仕事

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    surumeno13 2011/03/19
    「それとも、東京電力が奇跡的豪腕で、今からたった4、5ヶ月で、例年どおりの夏期電力量を準備できるだろうか。少なくとも現時点で、そのような発表はない。」
  • Jリーグと地上波放送: 武藤文雄のサッカー講釈

    今節、ベガルタはFC東京に終了間際の感動的逆転劇で勝利。現時点で残留争いしているライバルに、このような勝ち方をして、勝ち点6差をつけられた事は大きい。加えて、同じくベガルタと残留争いを演じているアルディージャ、ヴィッセルも敗戦した事で、それぞれとの勝ち点差も3広げる事ができた。素直に喜びたい。色々事情があって、映像もまだ見ていないので、残留争いを含めた講釈は別途垂れたいと思う。 で、今日は全然別な、お題について講釈を垂れたい。 今日の午後、何となく新聞でテレビ番組を探していた。すると、セリーグもパリーグもプレイオフをやっているのを見つけた(そう言えば、先週もライオンズとマリーンズの攻防を見たのを思い出した、2試合とも中々おもしろかった)。そこで驚いたのだが、セリーグのプレイオフ、タイガース対ジャイアンツの試合を地上波でやっていないのだ。 (少々失礼な言い方かもしれないが)先週のライオンズ対

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    surumeno13 2010/10/18
    「しかし、タイガース対ジャイアンツのプレイオフでさえ、地上波放送されない現実を考えると、普通のJの試合を地上波で放送させる事は非常に難しいように思うのだ。」
  • どこを目指せばよかったのか、これから何を目指すべきなのか: 武藤文雄のサッカー講釈

    色々と余韻に浸りながら、列強の戦いを眺めていたいところ。書きたい事は無数にあるのだが、書く事でその余韻が消えてしまいそうで怖い。 しかし、次期日本代表監督の人事の噂も流れ始めている。実際の決定は大会終了後となろうが、この手の話は遅れをとるとタイミングを逸する。と言う事で大会中ではあるが、私なりの現状意見を、少しずつ述べていきたい。 とりあえず、今日は「ワールドカップの目標」はどうあるべきかについて述べたい。 約1年前にこんな文章を書いた。一部を要約する。「ベスト4を目指す、そのためにいかに全員で努力を行えるか」と言う岡田氏の発言は、(過去と異なりワールドカップ大会に出場するだけでは満足感が得られず、日程が破綻により代表チームに選手達が集中しづらい現況において)代表選手たちを鼓舞し、厳しい鍛錬を要求し、共の高みを目指そうと言う視点からは、真っ当なものにも思えるのだ(いや、「それにしても」と

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    surumeno13 2010/07/04
    目標を掲げるということの意味。
  • 夢は叶い、悔しさに震え、未来を恐怖し、改めて感謝する: 武藤文雄のサッカー講釈

    とにかく悔しい。あれほど「完璧な試合」を堪能すると言う幸せな時を過ごしたのに、勝てなかったのだ。 ワールドカップでこう言う「完璧な試合」を見たかったのだ。いや、やりたかったのだ。当に幸せな3時間だった。でも、それでも、歓喜を味わう事ができないなんて、こんな悔しさを味わうなんて。そして、さらに絶望的な想いにとらわれている。もう2度と、このような見事なチームを所有する事はないのではないかと。 試合が進む。いや進んだのは「試合」ではなくて「時間」だな。双方、ガップリ四つ。田と遠藤を軸にいくら攻め込んでも、最後ダ・シルバが立ち塞がる。とにかく忌々しい。でも、パラグアイから見ても同じに思えた事だろう。「何なんだ、あの22番は」と。 もちろん、最後に中澤とダ・シルバが立ち塞がる事に成功するには理由があって、双方の組織守備が実に見事だからだ。オルティゴサの展開を止めるために遠藤を前に出し、サンタクル

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    surumeno13 2010/07/01
    長くサッカーを見てきた人の持つ「恐怖」に触れるたびに今の日本サッカーのいる場所のすごさを思い知る。
  • 久保竜彦が生きている: 武藤文雄のサッカー講釈

    過日揶揄した今週号のサッカーダイジェスト。当然ながら、小林伸二氏モノの他にも、ちゃんと愉しませてくれる記事はありました。題して「久保竜彦インタビュー、ドラゴンは死なない」。 JFLのツェーゲン金沢でプレイする久保。これまでの6節を、ほぼフル出場、3得点を挙げているとの事だ。そもそも久保が、フル出場に近い状態になる事そのものが、久しぶりのはず。それだけでも嬉しくなって来ているが、インタビューは、長期に渡る負傷がようやく癒えようとしている事を予感させてくれるから嬉しい。 かつて、日最高のストライカとして君臨した久保。と、言っても代表チームにおける全盛期は03年末から04年前半までの、僅か半年強だったのだが。でもこの試合を含め、あの頃の久保は当にすごかった。繰り返し述べているが、あれだけ短い期間の活躍にもかかわらず、日本代表のストライカとしての印象は、釜、カズに匹敵するものがある。 その

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    surumeno13 2010/04/24
    彼がこのような形でサッカー選手として生き続ける場が私たちの国のサッカーシーンにある意味をかみしめてみたり。
  • 佐藤寿人のPKへの疑問: 武藤文雄のサッカー講釈

    昨日のサンフレッチェーエスパルスのサンフレッチェの先制点は、佐藤寿人がPKをトリックプレイで決めたものだった。私はこのPKは(アイデアは秀逸で、思わず吹き出したが)ルール違反だと思う。主審はやり直しを命じるべきだったのではないか。 まず件のPKの概要。まずサンフレッチェは槙野がボールをセット。右利きの槙野は助走のためにゴール中央よりやや左寄りに後退し、背後(敵陣の反対側)に身体を向け、点を仰ぎ集中を高めるようなそぶり。その瞬間、やや右寄りにいた寿人が急に挙動を開始、左足でボールをネットに流し込んだ。GK西部はなすすべがなかった。 しかし、ルールブックのペナルティエリアの条項にはペナルティキックを行う競技者は特定されなければならないと明記されているのだ(日協会発行、サッカー競技規則2009/2010 第14条による)。念のため、原も参照した(どうでもよいが、日協会発行版の装丁は原をそ

  • エルゴラッソ宇賀神友弥インタビュー: 武藤文雄のサッカー講釈

    日(3月1日)発売のエルゴラッソに掲載されている、レッズの新人選手宇賀神友弥のインタビューが抜群に面白い。 この選手については、レッズユース出身で流通経済大で活躍し、出戻りの形でレッズに加入した事と、競争の厳しいレッズの中でもレギュラ候補の地位を確保している事くらいしか知らなかった。また流通経済大についても、1軍相当のチームが関東大学リーグ、2軍相当がJFL、3軍相当が関東社会人リーグに席を置き(3軍チームとは言え、天皇杯出場権を後一歩で逃すような強力なチーム)、選手に実戦経験を積ませる事で良好な選手を多数輩出している事くらいしか知らなかった。 宇賀神のこのインタビューは、同大学で行われている強化を内側から具体的に説明してくれているのみならず、ユースで伸び切らなかった選手がいかにして今日の地位を築いて来たかを自分の言葉で見事に語ってくれているものだ。 宇賀神は1年次は上記3軍にも入れなか

    surumeno13
    surumeno13 2010/03/02
    「このインタビューは、同大学で行われている強化を内側から具体的に説明してくれているのみならず、ユースで伸び切らなかった選手がいかにして今日の地位を築いて来たかを自分の言葉で見事に語ってくれている」
  • トリニータ経営絶望問題3: 武藤文雄のサッカー講釈

    トリニータに対し、J当局が2億5千万円の追加融資を決定したと言う。 Jリーグサイドから見れば、「仕方のない結論」だと思う。現実的に、追加融資をしなければトリニータがトップクラブとしての活動を継続できなくなる事はどうやら間違いない事態のようだったからだ。もしそうなれば、何よりサッカー界は非常に大きな痛手をこうむる。今までトッププロのサッカーがあった街から、それがなくなってしまう状況の被害は想像できないくらい大きなものだ。加えて、言うまでもなく、既に融資した3億5千万円の回収が絶望的になるのみならず、既にトリニータが来期(この3月に開幕するシーズンを来期と呼ぶ)に向けて契約した全選手が路頭に迷う事になる。 一方、融資をするにあたってのリスクは追加の融資の回収失敗(と金利収入減少)だが、これは今後の経営指導でそのリスクはある程度は減らせるはずだ。上記した悪夢的な状況と比較すると、「仕方のない結論

  • サヌアの逆転劇(上): 武藤文雄のサッカー講釈

    若い選手が良好な(失敗経験を含めた)経験を積めた事、色々と課題はあるが平山と言う異才がハットトリックを演じた事、勝ち点3を獲得し大会出場を決めた事など、結果的に結構な試合ではあった。ただし、山田直輝の重傷を除いては。 少々の判定の不平等はご愛敬だが、明らかに選手が大怪我をするようなラフプレイは排斥されなければならない。そして、審判団の重要な仕事は、試合をうまく管理制御する事のみならず、そのようなラフプレイを未然に防ぐ事も含まれる。けれども、アジアの国際試合では、ホームで戦う中国チームの試合を底辺に、このような事態が多すぎる。もちろん、中国チームとは異なり、この日のイエメンのプレイ振りは組織的狼藉ではなかったのだが、何とかしたいものだ。 しかし、ひどい前半だった。 非常に難しい試合になる事は試合前から予想されていた。経験の浅い選手達による、ほほぶっつけ番のチーム構成。天皇杯決勝に出場した

    surumeno13
    surumeno13 2010/01/09
    「1人でPC画面を見ながら、槙野たちの奮闘を見ていたはずが、日本中の友人と隣で参戦できた気分。これはこれで、新しいサッカー観戦のスタイルだと思った次第。」
  • 東北高校苦杯: 武藤文雄のサッカー講釈

    高校選手権。今年は事情で帰省しなかったので、久々に生観戦できた。幸いな事に東北高校の2回戦が、自転車で行ける平塚競技場。宮城県のトップレベルのユースチームを見る事ができたのは久しぶりだったので、得難い機会となった。よりによって、対戦相手は隣県福島の尚志高校、東北勢同士の対戦となった。 驚いたのは東北の戦い方。 最前線は小柄だが瞬発力にすぐれるドリブラ千葉、後方に2シャドー主将の峰岸(1回戦でも2得点、左足の精度が抜群と言う)と柏崎は技巧と判断に優れる。1トップ2シャドーは、日強会御用達の指導者が好むもののあまり機能しないやり方として定評のあるところだが、東北のそれは見事に機能している。しかも、過去の成功例の多くは、往時のセレッソ(西澤ー森島、古橋)のように、「前進できるポストプレイヤ」を使うのが常道。ところが、東北のトップ千葉はスリムで小柄、常に動き回って前向きにボールを受けてドリブルを

    surumeno13
    surumeno13 2010/01/04
    新春から講釈いただき、お年玉をもらった気分。/東北高校は尚志ひいきの自分の目から見ても良いサッカーをしていたと思います。プリンスでの経験は本当に大きい。
  • トリニータ経営破綻問題2: 武藤文雄のサッカー講釈

    ふにゃ様のコメントを受け、追記を加えました。ふにゃ様、ご指摘ありがとうございます。(2009年12月18日) 時間がないので、手短に。 トリニータの関係者には、とにかく目を覚まして欲しい。 監督を(怪しげに)選んでいる場合ではないのだ。今やるべき事は、社長を決め、上限人件費を固め、売れる選手を売り、最低限の選手で戦うチームを作る事。 テレビで高松や上村が「この体制では来期契約するかどうか決心できない」との趣旨の発言をしていた。そうではない。君たちが愛してやまないトリニータは、君たちをもう雇用はできないのだ。君たちが愛してやまないトリニータを守りたいならば、己の収入を度外視するか、去る事で貢献するしかないのだ。 現状の署名活動、募金活動は無意味だ。 その署名を誰に持って行くのだ?2億円の返済を反古にされそうになっている自治体にか?既に3億5千万円を供出したJリーグにか?10億円単位の負債を気

    surumeno13
    surumeno13 2009/12/17
    「そこまで絞り込んだチーム構成となった上で、そのチームをサポートする人が1万人で「サポートします」と明確に意思表示すれば。これは、中途半端な資源ではない、皆がこの計画が成功すると期待してくれるだろう」
  • トリニータ経営危機問題: 武藤文雄のサッカー講釈

    トリニータの経営危機について語りたい。 何よりいらだつのは、多くの報道を読んでも正確な状況が理解できない事だ。ほとんどの報道が、債務超過と赤字とキャッシュ不足を混同して述べているため、(少なくとも私が見つけた限りでは)破綻の状況が正確に理解できない。ただ類推するに、報道されている以上の「何か」があるとしか思えない。また、その割にクラブ周辺からは、あまりに楽天的な声も聞こえてくるのも不思議だが、これも正確な情報が出ていないからかもしれない。 以下、私なりにいくつかの報道を繋ぎ合わせた現状の推定と、トリニータがとるべき道筋を述べたいと思う。解釈の誤りもあるかもしれないし、何よりトリニータのサポータの方が不愉快に思われる事もあるかもしれないが、ご容赦いただきたい。 1.トリニータの財政状態を推測する たとえばこちらによると入場料収入は昨季より約6千万円減少する見込み。広告料収入も、レジャー産業大

    surumeno13
    surumeno13 2009/12/11
    「今期の氏の経営判断のあやまりは、氏が人生を賭して築いて来たクラブを死に至らしめるものだったのだ。何と言う事だろうか。」