タグ

2010年9月10日のブックマーク (14件)

  • 『いのちの選択――今、考えたい脳死・臓器移植』小松 美彦、市野川 容孝、 田中 智彦 (編) (岩波書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「いのちの選択・・・自分の頭で考えよう」 昨年7月13日、臓器移植法が改定になった。 これにより、日でも脳死を一律に死と認めたことになった。そして、人の意志はなくても家族の判断で生きている身体から臓器を提供できるようになった。では脳死とはいったい何か。 私は人の死は心臓の鼓動の停止として習ってきた(胸を耳を押し当てたりして)。ところが、脳死では心臓は動いたままである。脳が不可逆的に停止しても身体は生きているという人間の状態は、人工呼吸器とともに作られ広がった現実である。つまり、人工呼吸器による副産物が、脳死からの臓器提供ともいえるのである。 それで、この法案が提出されたとき、呼吸障害による人工呼吸器の利用者やその家族、脳性まひの人たちが、それは優生思想だ、功利主義だといって反対した。人工呼吸器をつけた子の親の会の人たちも集会を持ったり、議員会館を尋ねたりしていた。

    『いのちの選択――今、考えたい脳死・臓器移植』小松 美彦、市野川 容孝、 田中 智彦 (編) (岩波書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    「『いのちの選択――今、考えたい脳死・臓器移植』
  • 『ミドルワールド―― 動き続ける物質と生命の起原』マーク・ホウ著/三井恵津子訳(紀伊國屋書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「ライスプディングにジャムを混ぜちゃうと、元にもどせない理由」 竹内 薫(サイエンスライター) まず、読後感から言わせてもらうと、「ミドルワールドにかかわった科学者たちの悲喜こもごも」がものすごく面白かった。 「このは、ヒトの髪の毛の太さの一〇〇分の一から一〇分の一の大きさをもったものが住む世界の物語である。『ミドルワールド』と私が呼ぶ世界」(p.24) ミドルワールドは、大きな石ころや人間や地球といった世界と、小さな原子や素粒子の世界との「中間世界」のことだ(科学者たちは、ミドルワールドではなく、「メゾスコピック系」という難しい言い方をするらしい)。 少々、狐につままれたような気分のまま読んでゆくと、ロバート・ブラウンという植物学者の伝記になる。やがて、ライスプディングにジャムを混ぜる実験の話が出てくる。うん? なんだ、コレ? たしかに、ライスプディングとジャムを

    『ミドルワールド―― 動き続ける物質と生命の起原』マーク・ホウ著/三井恵津子訳(紀伊國屋書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『ミドルワールド―― 動き続ける物質と生命の起原』
  • 『仕事にすぐ効く魔法の文房具』土橋正(東京書籍) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 私はステーショナリーが大好きだ。見ているだけでも楽しく、わくわくしてくる。世の中、とりわけ男性諸氏の中には私のような人が多いのではないか、と密かに感じている。ポケットマネーで買えるものが多いのも、うれしさのひとつだろう。 大きめの専門店を訪問すると「こんなものがあったのか」という発見が必ずある。「きっと便利だろう、役に立つに違いない」とつい衝動買いしてしまうのが、いつものパターンだ。結果として引き出しの肥やしになってしまう物の方が多いが、「買って良かった」と満足できる品にも出会える。当に使いやすいかどうかは、使ってみないとわからない。「買わないことには答えが出ない」というのが「とりあえず買ってみようよ」という悪魔のささやきの原因だ。 店舗で商品を実際に手にとってあれこれと思案するのは楽しいが、問題がひとつある。展示されているアイテムが多すぎるのだ。たとえば筆記用具。

    『仕事にすぐ効く魔法の文房具』土橋正(東京書籍) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『仕事にすぐ効く魔法の文房具』
  • 『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』水島広子(紀伊國屋書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「治療が有害となるとき」 水島広子(精神科医) 一九八二年に米国で患者が起こした訴訟がある。 患者は精神療法の名門であるチェストナットロッジ病院で「自己愛性パーソナリティ障害」という診断を受け、約七カ月間入院して週四回の個人精神療法を受けた。しかし全く改善が見られないため、家族は別の病院の精神科医を通して治療方針の再検討を依頼した。そこで、会議が行われたが、大きな方針変更はなされなかった。結局、七カ月経過後、家族は患者を別の病院に転院させた。新しい病院では「精神病性抑うつ反応」と診断され、抗精神病薬と抗うつ薬を投与され、三週間で改善し、三カ月で退院した。最終的な診断は気分障害(うつ病)であった。 訴訟の内容は、「薬物療法を行えばすぐに正常に戻るはずだったのに、薬物を用いなかったため、経済的・社会的・精神的損失を被った」というものである。 この訴訟は、さまざまな問題を提

    『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』水島広子(紀伊國屋書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』
  • 『物乞う仏陀』石井光太(文藝春秋) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「恐るべき才能をもったノンフィクション作家の誕生」 石井光太。いまもっとも勢いのあるノンフィクション作家だろう。 書は、石井光太のデビュー作である。 アジアの身体障害者、乞を取材。取材したエリアは、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、ミャンマー、スリランカ、ネパール、インド。長期取材である。ときには障害者の物乞いとともに生活して、その肉声を取材している。 これまでの日人ノンフィクション作家の常識を越えた取材内容である。貧困地域の取材記録をした作家はいる。その多くは、一瞥した、数日一緒にいた、というごく常識的な取材の厚みだったのではないか。石井光太は、ともに暮らし、おなじものをべて話を聞いている。しかも若い。1977年生まれ。とんでもない才能が出てきた。 若いが故にできることがある。それは、差別された人間の苦しみを想像することができないことだ。取材当時25歳。健

    『物乞う仏陀』石井光太(文藝春秋) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『物乞う仏陀』
  • 『性同一性障害のエスノグラフィ――性現象の社会学――』鶴田 幸恵(ハーベスト社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「医療化とカテゴリー、アイデンティティ」 自らの性別について何らかの違和感を覚え、「男/女」の間を越境して、自分にあった性の状態を求める人がいます。このような人たちのことは、かつては「異性装趣味」とか、あるいは「変態」といった言葉で名指されていましたが、近年、「性同一性障害(Gender Identity Disorder、略称GID)」という言葉が人口に膾炙するようになり、以前に比べるとよく知られるようになってきています。この背景には、1990年代以降、性適合手術(sex reassignment surgery、略称SRS)を合法的に行うことができ、場合によっては戸籍変更も認められるようになった、という社会変化があります。つまり、かつては逸脱ないし異常として見られるだけだったのが、医療の監督のもとで、きわめて人にとって重い問題であると判断される場合にのみ、身体に

    『性同一性障害のエスノグラフィ――性現象の社会学――』鶴田 幸恵(ハーベスト社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『性同一性障害のエスノグラフィ――性現象の社会学――』
  • 『ケータイ小説的。』 速水健朗 (原書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 ケータイ小説のブームは2006年の『恋空』をピークに鎮静したが、現在でも固定ファンに支えられて結構な部数が出るという。落ちつくべきところに落ちついたということか。 わたしはケータイ小説には興味はなかったが、佐々木俊尚氏の『電子書籍の衝撃』に活字に縁のなかった地方のヤンキー層が活字の面白さに目ざめたのがあのブームだったと指摘してあるのを読んで、なるほどそういうことだったのかと思った。 ただ、あまりにも腑に落ちすぎる指摘だったので、当にそうなのか確認したくて関連を読んでみることにした。 まず手にとったのは同じ佐々木氏の『ケータイ小説家』(小学館)だが途中で放りだした。 『恋空』の美嘉氏をはじめとする十人のケータイ作家のルポルタージュ集だが、ケータイ小説そのままの文体で書いてあるのである。対象となる作品のさわりが引用されているが、引用と地の文の区別がわからなくなるくらい

    『ケータイ小説的。』 速水健朗 (原書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『ケータイ小説的。』
  • 『自由をつくる 自在に生きる』森博嗣(集英社新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『自由をつくる 自在に生きる』
  • 『山人の話 ダムで沈んだ村「三面」を語り継ぐ』語り手・小池善茂、聞き手・伊藤憲秀 (はる書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 見えないものへの思いをたぐりよせる「聴き語り」の力 新潟県北部。河口からたどると、松山、村上、千綱、岩崩、三面を流れる三面川の上流に作られた奥三面ダムのために、三面地区は昭和60年9月に閉鎖された。朝日連峰の山中にあって、一番近い隣の集落でも山形県小国町の入折戸までおよそ10キロ、新潟県朝日村岩崩までは20キロメートルと離れている。昭和58年にスーパー林道が開通するまではとにかく移動は歩くしかなく、それでも自給自足で37,8代、立ち退きをせまられるまで継がれた暮らしがある。昭和8年、その三面地区に生まれた小池善茂さんが、昭和15年〜20年代ころの暮らしを中心に「部外者に教えると不幸があるとされてきたことがらも、ここで残さなければそれまで大事に守られてきたものがわらなくなってしまいかねない」と、狩猟、焼畑、行事、建物や道具について語ったのがこのだ。 ※ 三面地区では、

    『山人の話 ダムで沈んだ村「三面」を語り継ぐ』語り手・小池善茂、聞き手・伊藤憲秀 (はる書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『山人の話 ダムで沈んだ村「三面」を語り継ぐ』
  • 『小説家という職業』森博嗣(集英社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「小説家になりたいなら小説を読むな!!」 小説家という職業 天才作家、森博嗣の執筆のノウハウがすべて公開されている。おもしろい。読むべし。(と書いたものの、僕は森博嗣の小説作品をまともに読んだことはないのだ。エッセイのほうが好きな読者である) 森は、名古屋の国立大学教授をしながら、趣味の工作の資金を稼ぐためのアルバイトとして娯楽小説を書いてきた。彼独自の方法論、執筆姿勢について書かれている。 僕はこの手の小説のノウハウ)を沢山読んできた。書を読んで、「小説を書くためのノウハウ」を読むのを辞めることにした。最後の一冊である。 書きたいことがあればさっさと書く。書いたものをおもしろいと思うかどうかは読者が決めること。書いたら内容は忘れる。読み返すことはない。小説を書くことは職人の仕事である。1人で取り組む。いわばひとりベンチャー起業である。 1人で始める仕事の魅

    『小説家という職業』森博嗣(集英社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『小説家という職業』
  • 『自分の体で実験したい――命がけの科学者列伝』L.デンディ& M.ボーリング著/梶山あゆみ訳(紀伊國屋書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「寄生虫学者は「変人」か」 藤田紘一郎(感染免疫学者) 『自分の体で実験したい』は、危険も顧みず、科学のために自分の体で実験した科学者や医学者たちのノンフィクションである。書の「おわりに」と巻末の年表では、私自身のサナダ虫の実験についても言及している。 私は一九九六年以来、サナダ虫を二〇年以上お腹に飼っている。初代の「サトミ」ちゃん、二代目「ヒロミ」ちゃんと飼い続けて、最後の「マサミ」ちゃんまで、計五代のサナダ虫を飼い続けた。五代目の「マサミ」ちゃんは残念ながら、昨年の冬死んでしまって、今、私のお腹のなかにはサナダ虫が棲んでいない。そして、私が飼い続けたサナダ虫、正式の名前は「日海裂頭条虫」というが、このサナダ虫は日ではほとんど見られなくなっている。 サナダ虫の寿命は約三年である。日語で「虫がわく」という言葉があるが、普通では寄生虫が人体内で増えることはない。

    『自分の体で実験したい――命がけの科学者列伝』L.デンディ& M.ボーリング著/梶山あゆみ訳(紀伊國屋書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『自分の体で実験したい――命がけの科学者列伝』
  • 『生命保険のカラクリ』岩瀬大輔(文芸春秋) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「自動車と家は買わないが、保障は買いたい、という若者に読んでほしい」 生命保険に加入しているすべての人にとっての必読書である。 著者は、日初のインターネット生命保険「ライフネット生命」の副社長。わずか創業2年でぐいぐい業績を伸ばしている。創業した社長の出口氏は、子育で出費が多い若い家族のために、低価格で生命保険サービスを提供したいという思いで創業。出口氏は生命保険業界では伝説の人物だ。生命保険の裏表を熟知している。 私がこの生命保険会社を知ったきっかけは、「はてな」のサイトである。切込隊長として知られる辛口ブロガーが、ライフネット生命の広告に協力していた。その後、切込隊長の創業者に対する高い評価をブログで読み、ますます興味が深まった。 私はそのとき日の大手生命保険にすでに加入していた。すぐにライフネット生命に乗り換える気はないが、情報収集のために資料請求をしてみた

    『生命保険のカラクリ』岩瀬大輔(文芸春秋) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『生命保険のカラクリ』
  • 『葬式は、要らない』島田裕巳(幻冬舎) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「高額な葬式代を出したくない人のための実用書」 生命保険に加入した。子がいる身としては、当然のこととして受け入れた。生命保険のビジネスモデルとはどういうものなのかと真剣に考え始めたのは加入してからだ。 保険の営業マンは、僕が40代で加入したことを問題にした。が14歳年下なので、僕は統計的に早く死ぬことが明らかであり、そのための備えとしてかくかくしかじかのプランに加入するとよい、と説明する。二言目には、「死んだときのために」である。こんなセールストークがあるのか。なんとクールなビジネスなんだろう。「葬式をあげるときに日人は平均して300万円かかりますから、そのお金がまかなえるプランにしましょう」といわれた。僕は顔が広いので、まぁ、それくらいかかるかな、と思った。そのときはね。 いま生命保険業界は揺れ動いているので、別の生保への乗り換えを考えている。見積もりだけでも

    『葬式は、要らない』島田裕巳(幻冬舎) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『葬式は、要らない』
  • 『事件現場清掃人が行く』高江洲敦(飛鳥新社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「孤独死と自殺の現場処理をするという仕事がある。」 ご縁があって、孤独死現場となった部屋の特殊清掃をすることを生業とする社長と立て続けに出会った。1人は女性。1人は男性の社長である。 おもしろそうな仕事だと思い、現場を見させていただきたい、と話した。1人は、見せられない、ひとりは是非見て欲しい、と言った。 まだ僕は現場を見ていない。 友人のノンフィクション作家が浜松に遊びに来たとき、事件現場清掃人について「週刊プレイボーイ」に連載されている、すごい現場だぞ、と言う。じつは、その業界の知り合いがいる、と話しが弾んだ。 短期間で3人の人間から、特殊清掃の世界について教えられた。しかし、断片的な情報だけである。 まとまったノンフィクションを読みたい。そこで「事件現場清掃人が行く」を手に取った。 孤独死や自殺がニュースになっているが、「特殊清掃」とはその現場を清掃して復元する

    『事件現場清掃人が行く』高江洲敦(飛鳥新社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    synapse_books
    synapse_books 2010/09/10
    『事件現場清掃人が行く』