日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか [著]山田奨治 『計画と無計画のあいだ』という本が出るそうな。ひょっとして拙著『生物と無生物のあいだ』のパクリではないか。しかし私はどうすることもできない。書名は、著作権で保護される著作物には当たらないから。一方、昔、♪夜と朝のあいだに、一人の私……♪なんて曲もあったなあ、などとつらつら全文書き写せば、たちまち著作権料を払わねばならなくなる。歌詞は立派な著作物(ちなみに、なかにし礼・作)。著作権侵害は、個人なら最高で「十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金」(法人ならなんと三億円)。単なる窃盗罪が、五十万円以下であることに対し遥(はる)かに重い。 なぜそんなことになっているのか。本文では、厳罰化に関わっているのはごく限られた人たちであることが明らかにされていく。読みどころは、審議会議事録をもとに、実名で発言者の議論を追って、出版・音楽・映像など諸団体が
新しい世界観を示す。科学の役割にはそんな一面がある。私たちが暮らしているこの宇宙はどんなところなのだろう。それを知ることで世界観が変わり、世界や自分の存在に対する価値観が変わる。私はまさにそのような経験をした。1度目はそれまでずっとあると漠然と思っていた宇宙がある時点で生まれたことを知った10代はじめ。2度目は宇宙の膨張は減速していると思っていたが、実際はどんどんスピードを速めて膨張する加速膨張であることを知った20代はじめ。世界観が変わった。 本書は私たちの宇宙が加速膨張をしていること、さらにこれを説明するには、宇宙に「ダークエネルギー」という何かが満ち満ちている必要があることを、一線の研究者が説明している。ダークエネルギーの正体はまったくわかっていない。わかっていないからダーク(未知の)という名前である。しかし、いくつもの研究結果が、ダークエネルギーが存在していることを示している。宇宙
HONZに参加して以来、自分がどのような本を取り上げてきたのか、棚卸しなんぞしてみた。最初のダムはともかく、銀座のインド料理屋、川崎を本拠地としていたプロ野球球団、東京スカイツリーと東京タワー、自由が丘のスイーツ。いかん、いかん、エリアが東京近郊に寄り過ぎている。オレは東京ウォーカーか!HONZは全国区の媒体だぞ。 そんなわけで思い切って東京を離れ、遠征へと出かけることにした。遠征に出かけるとなると、ついつい羽目を外したくなるのが、男の性(さが)。そうこうしているうちに辿りついたのが、飛田新地である。と、誰に問い詰められたわけでもないのに弁解してみる。 飛田新地は、大阪市西成区に今なお存在する色街だ。面積は、概ね400メートル四方。北寄りが「青春通り」 「かわい子ちゃん通り」、南寄りが「年増通り」「妖怪通り」「年金通り」などと呼ばれている。碁盤の目の街路に沿って居並ぶ「料亭」の合計は、16
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