阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2009年2月16日 キヤノン御手洗疑惑と1年前のスクープ 映画「カサブランカ」は「君の瞳に乾杯」だけでなく、数々の名台詞のある映画である。そのひとつは主役、リック(ハンフリー・ボガード)が、経営するクラブ「カフェ・アメリカン」で、捨てた女を冷たく突き放すシーン。そこでの台詞は、悔しくなるほど洒落ている。 女「昨日はどうしてた?」 リック「そんな大昔のことは忘れた」 女「あしたは」 リック「そんな先のことはわからない」 映画のストーリーそのものを象徴しているのだが、このところのキヤノンと鹿島と逮捕されたコンサルタント会社「大光」社長、大賀規久容疑者の報道を見るにつけ、この台詞を思いだす。 FACTAがこの疑惑を報道したのは、1年前の08年2月号(「キヤノンと鹿島『裏金』疑惑」)である。毎日がその端緒を報じたが、事件全体の構図と御手洗キヤノン会長の