独禁法など「どこ吹く風」と言わんばかりの新聞業界。食品業、製紙業など、次々と企業の「偽装問題」にメスが入っているが、新聞業界だけはメスが入らない。 読売新聞社の販売店である「YC」が、本来禁じられている他店の営業区域に「越境」して拡販活動を展開してきたことが明らかになった。これは新聞の特殊指定とセットになっているテリトリー制の蹂躙(じゅうりん)にあたる。一方では特殊指定の堅持を叫び、その対局ではテリトリー制を無視する“ナベツネ王国”。その強引な販売店の統合手法は昨年12月末、最高裁に断罪されたが、改善の気配は見えない。 ◇仕事はじめの日に「コソ泥」 年明けそうそうに、久留米市を中心とする福岡県の筑後地区で、またもや読売新聞社の関係者が問題を起こした。俗にいう「コソ泥」事件である。 「コソ泥」があったのは、1月7日。サラリーマンにとっては実質的な仕事はじめの日だった。現場は 真村裁判の原告で