実質的な「万年与党」として戦後政治史を一貫して主導してきた自民党だが、今や自民党の政権政党からの脱落、自民党の野党化、そして自民党の分裂・解体という現実がすぐ目前にせまっていることは誰もが知っていることであって、それ故に自民党議員の多くが、泥船自民党からの離党、脱党、そして政界再編を視野に入れて浮き足立っていることは、今更ここで、あらためて強調するまでもないことは重々承知しているつもりだが、これはやはり戦後政治史にとっては、画期的というか、衝撃的な現実であって、ここであらためてそれを強調し、そうなってしまった原因と根拠を分析・解明していくことは、決して無駄なことではないだろう。そこで、この問題について、僕が、僕なりの視点から考えることは、自民党と保守論壇、あるいは保守ジャーナリズムとの関係性である。言い換えれば、それは、自民党政治家たちの保守論壇の言説の口真似としての「評論家化」という問題