寄生虫は宿主に寄生し、自らが生き延び、繁殖するために宿主をコントロールする。様々な動物たちが巻き込まれているが、魚も例外ではなかったようだ。 魚の眼球に潜む寄生虫、ジプロストマム・シュードスファテセウム(Diplostomum pseudospathaceum)は、魚の行動を操り、寄生虫が幼虫のときは宿主が捕食者に食べられないよう安全な行動を促す。しかし成虫になるとあえて鳥に狙われるような行動を引き起こすという。 鳥・貝・魚。3種の動物を巡る寄生虫 ジプロストマム・シュードスファテセウム(Diplostomum pseudospathaceum)のライフサイクルは3種の動物の間を巡る。 最初は鳥の消化器内で、フンの中に卵を産みつける。幼虫は水中で孵化し、淡水に住む巻き貝の類に感染。そこで十分に成長したら、再び水中へと旅立つ。次なる宿主は魚だ。魚の皮膚を突き破り眼球にたどり着くと、そこに身を