東北大は6日、同大大学院の片桐秀樹教授(代謝学)らのグループが、遺伝子操作により平均寿命が通常より約3割長いマウスを作ることに成功したと発表した。 人間の長寿化の研究に役立つと期待される。6日発行の米医学誌「サーキュレーション」に発表した。 高血圧などで血管が傷つくと炎症を起こし、動脈硬化の要因となるため、研究チームは、血管の最も内側にある血管内皮細胞で炎症反応が出ないような遺伝子操作を行った。また、食事制限で活動を低下させることで寿命が延びることは知られているが、食事制限はしなかった。 通常は寿命が約1年9か月のマウスに対し、遺伝子操作で作ったマウス20匹を比較したところ、平均寿命が約2年3か月と3割程度延び、最長で約2年8か月生きたものもいた。筋肉内の血流と活動量が上昇したという。