米国に端を発したARG(Alternative Reality Games=代替現実ゲーム)というものがある。インターネット上で出されたパズルの答えをもとに、現実にある場所に行くと、次はインターネット上アドレスの書いてあるメモ用紙が置いてあって…というようにバーチャルとリアルを織り交ぜた進行をしながら目的を達成するゲームだ。 慶応大学経済学部で都市解析・空間解析などを研究している武山政直教授は、米国における代替現実ゲームの隆盛を単なるブームではなく「情報受信者側の変化」と捉える。 情報受信者の変化に企業などの情報送信者はどう対応していけばいいのか、その先進的な取り組みとしての代替現実ゲームを軸にして、武山教授にお話をうかがった。 代替現実ゲームとは? ―武山教授の研究分野などご経歴についてお話し下さい。 武山氏 大学では都市解析・空間解析の研究をしておりまして、海外留学後は慶應義塾大学の湘