緊縮財政の受け入れは「OXI(オヒ=ギリシャ語でNO)」――。 7月5日午後10時過ぎ、アテネ市中心街にあるシンタグマ広場。欧州連合(EU)が求める財政緊縮策の受け入れについて賛否を問う国民投票の大勢が判明し、反対派が賛成派を上回ることが確実になったことが報じられると、集まった無数の市民が歓喜した。 50代の女性は「もう緊縮財政はたくさんだ。我々の意思が反映された」と、興奮気味にまくしたてた。別の30代男性は、「ギリシャはギリシャのやり方でこれからもやっていく」と誇らしげに語った。「チプラスにはもう一度EUに交渉にのぞんでほしい」と言う40代女性もいた。 広場に集まった人々は皆、思い思いの言葉で喜びを語っている。雄叫びあげる者もいれば、涙ぐむ姿もある。無邪気に勝利を祝う姿は、今年1月にアレクシス・チプラス氏(現首相)率いる急進左派連合(SYIRIZA)が勝利した総選挙の光景の再現のようだ。
![現地レポート:国民投票「NO」に歓喜するアテネ:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)