9月はじめ、安倍晋三首相と官邸で会談した米起業家のイーロン・マスク氏。同氏が率いる「スペースX」は、米航空宇宙局(NASA)に、国際宇宙ステーション(ISS)への往還機「ドラゴン補給機」を提供している。2年前に民間機として初めてISSにドッキングし、その後も帰還と打ち上げを繰り返してきた。そして23日(米国時間)、いくつかの物資とともにISSに初めて3Dプリンターを運びこんだ。地上で“製造革命”を起こすとして注目されている3Dプリンターは、宇宙で何を革命するのだろうか。 ■地上の革命を宇宙へ 3Dプリンターは、物体をスキャンしたデータや、設計データをもとに、立体物を成形する装置。データを変えるだけで、1台のマシンからさまざまな立体物を作り出す、これまでにない“万能工場”だ。 地上では、コンピューター内で設計したものをすぐに試作して手に取ることができ開発期間を短縮できるという利点や、「