本コラムでは、第1回「人生100年時代の意味」を考えることからスタートして、第4回以降は、人生100年時代を「安心して自分らしく」より豊かに生きていくために必要な「①備える」「②健康」、家族や社会との「③つながり」、「④生きがい」に関する話をお届けしてきました。今回は、これまでの話を踏まえ、高齢期全体を俯瞰的に捉えるなかで、"どのような生き方・老い方が理想なのか"考えてみたいと思います。 「理想の生き方・老い方は?」と聞かれて、あなたはどのように答えるでしょうか。「よくわからない」「考えたことがない」「自然体でよいのではないか」など、答えは人それぞれだろうと思います。決して何か一つの正解があるわけでもありません。 ただ、この問いに対してジェロントロジー(高齢社会総合研究)は、「サクセスフル・エイジング(Successful Aging;幸福な老い)」の研究分野において、理想のあり方を追究し