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ブックマーク / magazine-k.jp (7)

  • 第7回 「ブックオフを異化したい」――飯島健太朗さんインタビュー

    --僕が「マガジン航」で連載している「ブックオフは公共圏の夢を見るか」の連載第5回目「ブックオフで神隠しに遭う」がマンガ化され、Twitterで大きな反響を呼びました。今回は、そのマンガの作者である飯島健太朗さんをお呼びして、その制作工程や、飯島さんとブックオフの関わりについてお伺いしていこうと思います。飯島さん、よろしくお願いします。 飯島:よろしくお願いします。 マンガ化の経緯 --まず、どうしてこの連載をマンガ化されたのか、経緯を教えていただけますでしょうか。 飯島:第一に、谷頭さんの文章をマンガにしたかったんですよね。それで、数ある中でブックオフの連載は僕が一番好きで、そしてあの文章だったらマンガにできると思って描きました。なんていうか、谷頭さんの文章には共感するところが多くて。 --なるほど。僕は主に、チェーン店の話をエッセイ風に書いているのですが、飯島さんもそういうチェーンの話

    第7回 「ブックオフを異化したい」――飯島健太朗さんインタビュー
  • 第8回 ブックオフ肯定論を検討する(その1)

    すでに連載が始まってから3年ほどになろうとしている。 新型コロナウイルスの流行拡大などを経て、ブックオフをめぐる情勢も変化を余儀なくされてきた。そんななか、ブックオフに対する言説にも変化が見られるようになった。 連載の目的は、ブックオフというチェーンストアを否定論だけで語るのではなく、その意義や存在の面白さも含めて捉えていくことにある。今後の展望を考えるためにも、連載が始まって以後のブックオフに対する言説を振り返り、そこでなにが言われ、なにが問題点となっていたのかを考えてみたい。 『ブックオフ大学ぶらぶら学部』の発行 近年、ブックオフに対する言及としてもっとも目立ったものの一つが、『ブックオフ大学ぶらぶら学部』(岬書店、初版は2020年5月に発行。その後、特装版が同年11月に発行)だろう。同書はブックオフの思い出をまとめたで、武田砂鉄をはじめとする9人のエッセイやマンガが掲載されて

    第8回 ブックオフ肯定論を検討する(その1)
  • 第9回 ブックオフ肯定論を検討する(その2)

    前回は、近年のブックオフについての言説を紹介した。これまで否定的に語られがちであったブックオフを肯定的に捉えなおし、その意味合いを積極的に語る言説が増えている。それらは、連載で目指すブックオフの語り方にも近いものである。 今回からはそうした言説を具体的に見つつ、そこで何が語られ、そして何が語られていないかを考えてみたい。 『ブックオフ大学ぶらぶら学部』の反響 今回考えたいのは、前回にも紹介した『ブックオフ大学ぶらぶら学部』である。 ブックオフについての思い出がエッセイやマンガなどで展開されている同書の人気はすさまじかった。同書を出版した島田潤一郎によれば、「1ヶ月で2000部が売り切れた」という[1]。このような受け取られ方は島田も予想外だったというが、それだけブックオフについて考えることが多くの人に受け入れられ、待望されていたということだろう。 同書はそれぞれの論者がブックオフについて

    第9回 ブックオフ肯定論を検討する(その2)
  • 編集を経なければ、文学は存在できない

    第8信(藤谷治から仲俣暁生へ) 仲俣暁生様 先日、仲俣さんから依頼された、「NovelJam」というイベントの審査員をやりました(実は「先日」どころではなく、これを書いている僕にとってはつい昨日のことなのですが)。 参加費を払って集まった数十人が、その場でお題を与えられ、2泊3日で短編小説を仕上げるだけでなく、それを電子書籍として販売すらする、という、まあ乱暴といっても過言でない、べらぼうなイベントです。2泊3日の3日目には僕たち審査員が朝から審査を始めるのですから、参加者には実質1日半ほどしか「小説の制作」には充てられません。 しかもそれはあくまでも「小説の制作」です。これが「執筆」ではないところがまた、このイベントの興味深くも暴力的な特徴です。参加者にとって「執筆」は、目的達成ではなく通過点でしかありません。彼らは執筆した小説を編集し、表紙(電子書籍でも「表紙」というのかどうかは知りま

    編集を経なければ、文学は存在できない
  • 第1回 ブックオフという「図書館」の登場

    二種類の「古屋」から考える 突然だけれど、「古屋」といわれたとき、あなたの頭にはどういった風景が思い浮かぶだろうか。 薄暗く狭い店内にぎっちりとが重ねられ、店の奥ではこわそうな店主のおやじがぶすっとした顔で座っている―― あるいはこうだろうか? 蛍光灯で明るく照らされた店内にはぴっしりとが並べられ、そこかしこにいる制服を着た店員がにっこりとした顔で呼び込みをしている―― 多くの人にはこの二つの光景のどちらかが思い浮かんでいるのではないだろうか。まったく異なるこの二つの古屋は、そっくりそのまま「ブックオフ以前」と「ブックオフ以後」の古屋に対応している。日を代表する古屋チェーンである「ブックオフ」。「新古書店」ともよばれる矛盾した呼び名があるその古屋は、それほどまでに日の古をめぐる風景を変え、そしてそれは古の風景だけではなく、そのものをめぐる風景をも変えたのだ。 どう

    第1回 ブックオフという「図書館」の登場
  • EUが電子書籍のVAT軽減税率を認めないわけ

    3月5日、EU司法裁判所はフランスとルクセンブルクが電子書籍に適用していたVATの軽減税率をEU法違反と判決した(判決文[PDF]。下はこの判決を報じたニュース映像)。この2国は、電子書籍を紙のと同じ扱いとして、2012年からフランスは5.5%、ルクセンブルクは3%と軽い税率で販売することを許可していた。 他のEU加盟国は電子書籍を「電子的なサービス品目」として扱い、20%前後の税率を適用していたため、統一市場として不平等な競争の様相を呈していた。 EUの今回の判断は、「電子書籍は紙のとは違う」「加盟国はEUの税制を遵守し足並みを揃えなければならない」というメッセージを明確に発した。 © European Union, 2015 EUの付加価値税体系はどうなっているか この記事を書いている私はベルギーの首都、そして欧州の首都とも称されるブリュッセル在住である。ベルギーでは基税率は21

    EUが電子書籍のVAT軽減税率を認めないわけ
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2015/03/12
    ぜぃぜぃ。
  • 在野研究の仕方――「しか(た)ない」?

    在野研究者を名乗り始めてから二年が過ぎた。「在野」というのは大学機関に属していないというくらいの意味合いであるが、大学院博士前期課程(修士課程)を修了以後、私は近代文学を専門とする自分の研究成果はweb上、つまり電子書籍販売サイト「パブー」(図版上)やインディペンデント批評サイト「En-Soph」(図版下)で全て公開してきた。 このことを人に説明すると決まっていつも「どうして大学に所属しないんですか?」と尋ねられる。実のところ、私はずっとその問いに答えあぐねていた。自分自身にとってその一連の行為が不自然とは感じられなかったから、そして、どうして自分が不自然と感じられないのかについて言語化することができなかったからだ。しかし、今回、二年間の研究成果を一冊のとしてまとめるなかで、自らを振り返り、それに付随して次第に在野で生きようと思った過去の自分を昔よりもずっと客観視できるように思えてきた。

    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2013/04/04
    ふーん。
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