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ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (333)

  • ベンガジ襲撃事件のその後: 極東ブログ

    米国大統領選では、意外にもロムニー候補が追い上げて詰めの部分が見えないものの、おそらく全体の流れではオバマ再選ということになるだろう。どちらが勝っても、それほど米国の政策に大きな変化はなく、むしろオバマ氏は再選することで歴史的にはさらにしょっぱい評価を得ることになるのではないか。 それを前倒しにするような話が、むざんな死者を出した9月11日のリビアの米領事館襲撃事件である。 この事件は当初、こんなふうに語られていた。9月13日付けCNN「ベンガジの米領事館襲撃で大使ら4人死亡 リビア」(参照)より。 今回の事件は、イスラム教の預言者ムハンマドを冒とくしたとされる映画がインターネットに投稿されたことに対する抗議行動が発端となって発生した。エジプトの首都カイロの米大使館もこの映画をめぐって襲撃され、星条旗が破り取られている。 オバマ大統領は「我々は他者の信教を中傷する一切の行為を拒絶する」「し

  • おなかいっぱいになるまで食っているんじゃねーよ。偉そうに人を批判なんかするなよ。: 極東ブログ

    スティーブ・ジョブズがスピーチの締めの言葉で使った、「Stay hungry,Stay foolish」をどう訳すか。ちなみに、この言葉自体は、「The Whole Earth Catalogue」っていうに由来する。 ジョブズの世代に近い僕なんかだと、うんうん、って思い出す。昔Macを使っているとき、これのハイパースタック版やCD-ROM版をよく見ていた。書籍ではミレニアム版もよく読んだ。 で、「Stay hungry,Stay foolish」をどう訳すか。 「ハングリーであれ、愚かであれ」というのが多いかもしれない。 "hungry"を「ハングリー」とカタカナにしちゃうのは、「ハングリー精神」とかの印象なんだろう。 "foolish"は「愚か」かというと、どうか。これを延々議論しちゃう人もいるけど、でも、「愚か」でいいと思う。違うとすれば、古風な響きがあるということかな。現代だと普

  • 「夜と霧」の謎: 極東ブログ

    cakesに寄稿している書評でフランクルの「夜と霧」が今日、公開された(参照)。この機会に日語の旧訳の読み返しに加え、新訳と英訳(1984年版と2006年版)を読んでみたが、書評的な話以前に、日では書の書誌的な情報が少ないように思われたので、その部分の比重がやや多くなり、書の感動の核心がうまく表現できなかったかもしれないとも懸念した。が、感動の前提としての正確な読みにはやはり書誌的な情報は必要かと思い直した。新しく読む人や学生にも書誌的な情報は有益でもあるだろうし。 それはそれとして、二点気になる、いわば「夜と霧」の謎が心に残り、これをcakesの書評に含めるかはかなり悩んだ。結果、最小限の指摘に留めた。そこに拘ると、不確かな思い込みでバランスが悪くなるように思えたからだ。 そんなわけでこの話は書かなくてもよいことなのだが、ブログのほうでは簡単に触れておこう。「夜と霧」の紹介につ

  • 自民党安倍新総裁誕生の感想: 極東ブログ

    自民党の新総裁に安倍晋三元首相(58)が選出された。二度目の総裁である。選出自体に驚きはなかった。数日前から票読みの報道があり、安倍さんに決まるという予想が出ていた。が、自民党総裁選全体で見れば、こういう流れになると読めていたかというとそうでもない。当初は石破さんあたりになるのではないかと思っていた。石原伸晃さんが総裁選の過程で面白いようにボロを出し、安倍さんが石破さんと政策的に組んだあたりで、ああ、安倍さんは一歩引くのか、とも思った。以前政権を結果的に投げだしたことのけじめをそうつけているのだろうとも思った。 今日の総裁選自体に意外感はなかったが、一発で決まらないところが面白いといえば面白かった。初回の投票では、石破さんが地方票165票を獲得し圧勝した。自民党の党員全体では、派閥の支えのない石破さんに期待を寄せていたわけである。そして、そのことは私たちの身近な自民党として納得しやすいもの

  • 対中武器禁輸解除問題を巡って: 極東ブログ

    ブリュッセルで20日に開催された欧州連合(EU)と中国首脳の会議における対中武器禁輸解除問題について日での報道は少ないようだった。英語圏での報道は少なくはないがいまひとつ曖昧な印象を受けた。この問題は日の将来にも関係すると思うので、少し言及しておきたい。 とりあえず日語で読める報道としては時事「中国、EUに武器解禁要求=「市場経済国」承認を」(参照)がある。概要の代わりに引用しよう。 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)と中国の首脳会議が20日、ブリュッセルで開かれ、温家宝首相はEUが1989年の天安門事件を受けて導入した対中武器禁輸の解除を改めて求めた。また、中国を「市場経済国」として速やかに承認するよう呼び掛けた。 同首相は会議冒頭のあいさつで、中国は両問題をめぐり10年にわたってEUに働き掛けてきたが、解決の見通しは立たず、「極めて残念だ」と強調。中国の要求が実現するよう、「E

  • 日米による離島防衛上陸訓練に関連して: 極東ブログ

    の陸上自衛隊と米国海兵隊は、敵に奪われた離島を奪還するとのシナリオのもと米領グアムで実施した離島防衛の日米共同訓練映像を今日公開した。共同訓練自体は8月末に開始されたものだが、現時点ので報道関係者への公開は、現在の尖閣諸島問題やオスプレイ配備問題といった文脈を意識してのことだろう。 日の陸上自衛隊が参加したことで日ということが注目されるのもしかたがないが、各社報道を読むと、全体構図があまり正確ではないので、背景について補足しておいたほうがよいかもしれないと思えた。簡単に言及しておきたい。 まず、日でのありがちな反応の例は、朝日放送「日米で「離島奪還」訓練“尖閣”念頭で中国刺激?」(参照)である。ニュース自体は短いながら、タイトルに「尖閣」を意識させていた。 共同は比較的平易な報道だった。「日米、グアムで「離島奪還」訓練を公開 「特定の島、想定せず」」(参照)より。なお、タイトルは

  • 中国経済は破綻するか: 極東ブログ

    中国が抱える問題は各種存在するが、中央政府にとって大きな課題になっているのは経済問題である。その現状をどう見るかについて「ディプロマット」に10日、簡素なまとめ記事があったのでそれを紹介し、そこから気楽な印象を述べてみたい。気になるかたや、そんなことがあるのかと疑問に思うかたは、リンクを辿って原文を読むといいだろう。 該当記事は「中国の銀行は債務の超大型爆弾を秘匿しているのか?(Are Chinese Banks Hiding “The Mother of All Debt Bombs”?)」(参照)である。今週の日語版ニューズウィークにも抄訳が掲載されている。 記事の前半には問題の概要となる数字が上がっている。それによると中国は、2009年初頭から今年6月末までに、中国の国内総生産(GDP)の73%に相当する35兆元(5兆4000億ドル)の新規貸し付けを行った。その三分の二は2009年

  • 中国様のお考えを拝聴してみようではありませぬか: 極東ブログ

    私は中国語がわからないので環球時報の英語版を読むのだが、なかなか含蓄深いお話があったので、ここは一つ、日国民も中国様のお考えを拝聴してみようではありませぬか。拙い試訳ではあるが(参照)。 9月18日には戦争を顧みる機会である 今日は、前世紀、日中国に侵入した、あの9月18日の出来事の81周年記念日である。日侵略への抗戦は1945年に終了したが、魚釣島問題での最近の世論加熱をめぐって再びその警戒が沸き起こってきている。中国と日の間に新たなる戦争が始まるのかと懸念する人が多数いる。 西太平洋域の国々にあって両国は主要な競争相手であった。81年前に始まった惨事で中国は、日による最大限の屈辱に苦しんだ。日は強大な軍事力の優位で隣国を侮蔑し続けた。日政府が降参してもその心理的な優位が断念されることはなかった。日人にしてみれば、中国の勝利は米国やソ連によってもたられたものである。 1

  • 現下の中国の反日暴動と尖閣問題についてメモ: 極東ブログ

    現下の中国についてどうなんですか、ブログ書かないんですかと問われて、まあ、それほど予想外のことはないし、実は予想していることは別にあるんだけど書くと物騒なんで、どうしようかなと思っていたけど、ちょっと概要的な部分をメモしておきますか。 まず、今回の中国の反日暴動の原因なのだけど、これはいうまでもなく政治的な裏がある。こんなのは陰謀論とか部類にも入らないイロハな話だけど、問題はどういう政治的な構図なのかというより、どういう具体的な力学というのが、まだはっきり見えない。 構図については大ざっぱに言えば、このところ勢力を固めて院政が敷けるかと思っていた胡錦濤と共青団へのバックラッシュであり、太子党や軍、地方勢力といった個別利権の政治勢力との対立がある。ではどういうふうに対立しているか。 この部分についても存外に単純で、中国共産党第18回大会で、現行9名の政治局常務委員を共青団に有利な7名体制にす

  • 2015年の春ごろに日本消沈: 極東ブログ

    大阪維新の会による「維新八策」最終案の全文(参照)が出たので読んでみたのだが、正直、皆目意味がわからなかった。なにより、日銀改革に言及してない点が不思議ですらあった。自分の理解が至らないのでなんだが、その他の点でも新味はなく、政権交代時の民主党のような威勢の良さだけで押すなら、現在の民主党のように躓き、政治の第三極とはならないだろう。 むしろ、自民党党首選に臨む安倍元首相のほうがこのところ、日銀改革について明確に言明していることを確認した。その点で今回は支持したい気もしないではないが、身体的に首相職に耐えられるとも思えない。そこは可哀想だなと思うが、自民党全体の動向を見ていると、安倍さんがいくら頑張っても思うようなまともまりにもならないだろう。それでいながらまたぞろ反・安倍勢力のデマが飛び交うのもげんなりする。 日政治はどうなるのか。わからないといえばわからないが、わかる部分もある。わ

  • 暗黒面便り: 極東ブログ

    こんな不思議な問責決議はない。ふふふ。笑いが止まらん。ふふふ。おっと、誰だ、そこに居るのは。政界の暗黒面を覗き込む者は? ブロガーだと。なんじゃそれは。まあ、誰でもよい。あのどじょうと同じ。暗黒面に興味を持ったが最後、もう抜け出ることはできん。「だれにだってあるんだよ、ひとにはいえないくるしみが。ただだまっているだけなんだよ。いえば暗黒面におちるから。みつお」じゃな。もっと暗黒面に馴染めるよう、なにか話でも聞かせてやろう。これでも私はかつてサラシを巻いたジェダイの教師だったのだ。質問はあるか。 総選挙が近いか?だと。ふははは。総選挙などそう簡単にはさせん。仕掛けがわかっておらんようだな。なんのために衆議院の選挙制度改革法案をゴリ押ししたと思っているのか。野党ども「民主主義の根幹ともいえる選挙制度について、与党の多数で強行採決することは憲政史上、類を見ない暴挙であり、断じて許すことはできない

  • 「じわじわ来る」首相問責決議: 極東ブログ

    参院での首相問責決議なんて選挙が迫る時期の恒例、自民党政権時代の民主党の愚行みたいなもので、どうでもいいやと思っていた。とはいえ、自公が民主党に三党合意を守ってないではないと批判するのもありうるだろう。そんな気分で関心をそらしていたら、とんでもない事態になっていた。結果を知って「じわじわ来る」というのだろうか。自民党の自爆がきつい。 当初自公はこういう話だった。28日付けWSJ「首相問責案は谷垣氏の戦略ミス?」(参照)より。 自民、公明両党は、民主党が27日の衆院政治倫理・公選法改正特別委員会で、同党提出の衆院選挙制度改革法案を野党欠席のまま採決したことなどに強く反発。首相への問責決議案を提出する方針と報じられている。野党が多数を占める参院では、問責決議案が可決される公算が大きく、議員立法や原子力規制委員会の同意人事を除き今後の国会審議はストップする可能性が高い。 衆院政治倫理・公選法改正

  • 丹羽大使車襲撃の印象: 極東ブログ

    27日の丹羽大使車襲撃だが、私は当初、反日デモ群衆の暴発だろうとたかをくくっていたのだが、NHKの7時のニュースで状況説明を聞いて、これはとんでもない事件だと、ハッとした。はっきりとした筋は見えてこないのだが、とりあえず、ハッとした部分だけメモしておきたい。 事件の様子だが、28日付け読売新聞記事「丹羽大使車襲撃、中国「真剣に調査している」」(参照)を借りよう。 襲撃は27日午後、大使が外出先から大使館に戻る途中に起きた。市内の環状道路上で渋滞で徐行していたところ、ドイツ製高級車2台が後ろから蛇行して接近し、両側から幅寄せなどをした後、2台が大使の車の進路をふさいだため、停車を余儀なくされた。うち1台から現れた30歳代とみられる男が、大使の車の右前方に掲げてあった日国旗を抜き、奇声を上げて車で立ち去った。在北京日大使館によると、大使が公務で移動する際、原則として車に国旗を掲げる。公用車

  • 英語の「現在完了形」は、現在時制(テンス)+完了相(アスペクト)と考えると理解しやすいし、未来表現も相(アスペクト)が利用できる: 極東ブログ

    英語の「現在完了形」は、現在時制(テンス)+完了相(アスペクト)と考えると理解しやすいし、未来表現も相(アスペクト)が利用できる 昨日だったか、はてなブックマークで「直感で学べる!英語ネイティブの11個の現在完了の使い方 - 大人気美女ブロガーミカエラさんの動画で英語学習」(参照)という記事に、644のブックマーク(参照)がついて目立っていたので覗いてみた。コメントが異常なほど多く付いているというわけではない。英語学習関係のブックマークは1000を越えるものも多いので、どっちかというとそれほど話題というものでもないだろう。ただ、アスペクトを教えているのかなと興味を持ったのだった。 該当のエントリーだがそれなりに面白いし(女性がカワユス)、説明が間違っているというものでもないが、アスペクトの話はなかった。 そういえば、学校英語ではいまだに「現在完了形」というのを教えているのだろうか。現在完了

  • 台湾「東シナ海平和イニシアチブ」の実質発動: 極東ブログ

    香港の民間団体「保釣行動委員会」による15日の尖閣諸島上陸に関連した台湾側の動向について、なぜか日ではあまり報道されていない印象の、興味深い動向があるので、簡単に言及しておきたい。 今回の香港側の尖閣諸島上陸活動は、基的には、7月就任にしてすでに閣僚の不正疑惑や中国愛国主義への反対活動でレイムダック化する不安を抱えた梁振英・香港行政長官など香港側のご事情が背景にあるが、この件で、中国土側ができるだけ露出を避けたかった台湾の外交姿勢があった。この問題を象徴するのが、中国の二つの国旗である。 保釣行動委員会の活動家は今回尖閣諸島に、大陸側共産党の「五星紅旗」と台湾側国民党の「青天白日満地紅旗」の二種類の国旗を掲揚した。保釣行動委員会の思惑としては、台湾側へのラブコールと、大陸と台湾の双方が団結して日に当たるという国共合作的な演出の思惑の二点があった。余談だが、青天白日旗は九龍城で掲げら

  • このところ話題の竹島と尖閣諸島のこと: 極東ブログ

    領土問題として、竹島と尖閣諸島がまた話題になっている。ごく簡単にメモしておきたい。 まず、香港の活動家が尖閣諸島の魚釣島に上陸した件だが、これはべたに中国国内のご都合で騒いでいるだけで、今回の事態それ自体が新しい課題というほどのことはない。まあ、かなり暴力的なことするなあという印象は深いが。 すでに朝日新聞や毎日新聞などの社説にも書かれていることだが、今回魚釣島に上陸した香港の活動家は、親中派実業家の資金援助を受けている。支援者の意図は何か。 日ではそれほど注目されなかったように思うが、7月1日、香港が中国に返還された記念日の際に、香港市民が人権問題を巡って抗議デモを行った。さらに7月29日、中国政府側による、香港市民への中国国民としての愛国心を育成する「国民教育」の導入でも、抗議の大規模デモが実施された。主催者側発表では9万人参加、警察発表では3万2000人とのこと。 中国の愛国主義教

  • カレーの夏: 極東ブログ

    カレーはあまりべないほうなのだが、今年の夏はどういう風の吹き回しかカレーばっかりっている。三日に一度くらいだろうか。 自分で作るときはインスタントのルーを使う。その場合、箱に書かれたレシピ通りに作る。隠し味とか工夫とかするとろくでもないことになるからだ。 それでもカレーをなんども作っていくうちに、ちょっとアレンジし始めたら、けっこう楽しい。こういうのありかと思っていたら、そう思っている人は世の中にすでにいるもので、そのコンセプトの「喝采!家カレー―いつものルウだけで。うまさ新境地」(参照)を見つけた。これ、参考になりますね。いくつか試してみると「うまさ新境地」というよりも、意外と味は定番どおり。日人のくちに合わせた印象。 このには各社のインスタントのルーについての一覧説明があって、これも面白かった。かねがね、各社のルーの違いってなんなのかよくわからなかった。以前いくつか試してみて

  • [書評]美味しさの常識を疑え! 強火をやめると、誰でも料理がうまくなる! (水島弘史): 極東ブログ

    エッセイストの岸葉子さんが、一人暮らしになった理系のお父さんの料理のことを書かれていたのが印象的だった。記憶を辿るので誤解しているかもしれないが、彼女の父が、料理というのは専門の化学と同じだと悟ってレシピどおり正確に調理しはじめたところ、めきめきと料理の腕を上げたという。なるほど思った。 料理レシピが正しければ、そのとおりするとうまくいく。では問題はレシピとその正確な再現にあるのかというと、そこが難しい。レシピに書かれている素材は自分が揃えた素材と同じなのかというと、そうもいかない。調理器具の違いも大きい。 そもそも調理手順がきちんと再現できるものなのかという疑問もある。お習字と同じだ。私が蘭亭序を横に筆を手にしてもナンセンス。お手に見合う基礎技術が必要。 逆にいうと、そうした問題がクリアされると、料理は美味しくできるのか? 少なくとも想定された通りの料理になるのか? これについて

  • インド大停電で思ったこと: 極東ブログ

    インドで7月31日、首都ニューデリーを含め全土の半分に及ぶ20州と連邦直轄領で大規模停電が発生し、全人口の半数に当たる約6億人の生活に影響が出た。インドではその前日も北部9州で停電が発生し、どうやらその影響で複数州で大量の電気を引き込もうとしてさら関連地域が停電したらしい(参照)。2日連続の大停電は珍しく規模も大きかったこともあって国際ニュースにもなった。 2日付けのフィナンシャルタイムズも「政策の失敗が招いたインド大停電」(参照)でこの問題を厳しく論じた。インド政府が十分な電力インフラを整備していればこんな事態にはならかったとして失政を責めた。経済大国を目指すインドにあるまじきという結語でもあった。 それもそうかなと思ったが、この話題はその時点では、さほど日では関心が持たれているふうではなかった。私と同様、悪く言う意図はないのだが、「あの広大なインドなんだし」と受け止めていたのではない

  • 「君は今という時間、不可避の選択をしますかね」: 極東ブログ

    人生を振り返って、あのとき、これしか選択できなかったということがある。客観的に考えるなら、他の選択もあった。しかし、その可能な選択をしていたら、今の自分ではない。まあ、そこまではいいとしよう。 今の自分が不幸だとする。その不幸の原因はあの選択にあったと考えるのが合理的だったとする。幸福であるためには、あの選択は間違っていたということになる。そういうこともある。 そこで悔やむならつらい悔恨でもあるのだが、問題として難しいわけではない。難しいのは、不幸であっても、あの選択の上に生きて来た自分というがまさに自分なのだという自覚だ。これがやっかい。 この問題でいつも思う挿話がある。「長崎先生」という人の人生だ。歴史に残る有名な人ではないと思う。明治30年頃の生まれではないかと思う。ちなみにグーグルとかで関連キーワードらしいもので検索しても特に情報はなかった。 「長崎先生」は小樽教会の牧師だった。廃